ノー・カントリー・フォー・オールド・メン

12件の記録
- DN/HP@DN_HP2025年9月11日かつて読んだ美しかった。残酷でもあった。人生みたいだと思った。世界そのものだとも思った。圧倒された。考えたいこと、話したいこと、話したい相手の顔が思い浮かんだ。本当に素晴らしかった。 一連の動きを、視野に入った情景を、一息の台詞までも、読点を限りなく排除してひと続きのセンテンスで表現する。その連続。特異なフローもそれが生むグルーヴもそれで描かれることも、全部めちゃくちゃ凄いと思った。 犯罪小説としては読まなかった気がするけれど、同じようにこの小説でも、登場人物たちが解決しようとするのは事件ではなく人生で、つまりとても残酷に、解決しない物語なのだった。