フロイト、性と愛について語る

3件の記録
- Eukalyptus@euka_inrevarld2025年10月4日買った読み終わったReadsで見つけて買った本。 全編通して興味深かった。少し丁寧に自身の過去に置き換えながら、フロイトのなぞる愛情や性愛について、当てはまる部分があると感じた。 前時代的な記述があったかと言われると私は見つけられなかった。同性愛の記述に関して、それは同性愛の治療というよりは、同性愛の何故について知っておくべきことのように思えた。 私自身にもそこが当てはまり、後天的な同性愛(一過性の)と愛情関係の混同を解きほぐす鍵になるのではと感じた。("治療"するかは本人の選択であるべきだが… 幼少期の性行動に関する考察もなかなかに面白かった。やはり自分に置き換えるとより理解できるやもしれん。
- CandidE@araxia2025年9月2日読み終わった我が身可愛さゆえに多くのコメントは控えたいが、本書は予想よりもめっちゃ読みやすかった。 そして全部ではないにせよ、無意識系の論文に比して理解しやすかったのは、性や愛に付随する快感という主題が根源的に自己完結しやすいからだと思った次第。すなわち、快感は一次的で主観に直結しやすい。だから本文の内容が経験世界にじかに引っかかって、わかる感じがする。もちろんフロイトは、快感が孤立自足だとは言っていないので悪しからず。 また通読時には、突飛な飛躍や前時代的価値観の前提が諸所にぶっ込まれ、眉をひそめたり唖然としたり、タイミングによっては斜め上すぎて笑ってしまう論理展開もあった。けれども、その非現代的とされるアプローチ自体は、とてつもなく深い経験と洞察がもたらす叡智だと思う。もはやオーパーツ。 で、私のように、ぼんやりとフロイトでも読んでみようか、と手に取った読者には、本書に限らず光文社古典新訳文庫のフロイトの著作は、 訳者あとがき → 解説 → 本文 → 解説 の順で読み進めることを、個人的に強くおすすめします。