ウナギが故郷に帰るとき

7件の記録
- りら@AnneLilas2025年10月1日読み終わった@ 自宅アリストテレスとフロイトが人生の一時期それぞれ少なからぬ情熱を傾けて多数のヨーロッパウナギを解剖し、研究していたという歴史的事実、レイチェル・カーソンが想像のままに美文で綴ったウナギの一生……奇数章はウナギの謎めいた生態をめぐって繰り広げられる科学者たちの涙ぐましい研究成果、偶数章は著者自身の父親とのウナギ釣りの思い出が語られることで紡がれる、人間とウナギとの不思議な因縁。 ウナギが未だ尽きない謎を人間にもたらす一方、謎を残したまま刻一刻と絶滅への道を辿っている現状に、底知れないものを感じた。ウナギもドードーやステラーカイギュウと同じ運命になるかもしれない。 余談だけど、ヨーロッパでのウナギの調理法はどれも不味そう。 たぶん、鰻が好きな人は読み終わったらますます鰻が食べたくなるだろうし、元々鰻を食さない自分はますます食べたくなくなった(賛辞です)。
- りら@AnneLilas2025年6月6日買ったウナギそのものに関心があるわけではないのだけれど、昔読んだグレアム・スウィフトの『ウォーターランド』(傑作!)に本編とはほぼ無関係な脱線としてウナギの蘊蓄のくだりがあって、それが二十年以上経っても忘れられず、数日前、Readsで偶然書影を見かけたことでこのウナギをめぐる本に今ようやく辿り着いた。 文庫版はもう絶版だか品切れらしく、慌てて「残り1点」を購めた。いつ読むかは未定だけど面白そう。
- あるる@aru_booklog2023年12月9日かつて読んだ2023年に読んだ本の中で一番面白かった本。読んだきっかけは確かTod’sのカバンにうなぎの革で作られているのがあって、何それ?!って気になって目に入った本だ。日本から見たウナギと欧州から見たウナギってこんなに意味が違うの?!という驚きと、ウナギ食べる国結構あるやん...っていう親近感。なぜか最後の方はこの人の家族とウナギの関係に感動した。本当に人におすすめしたい本なんだけど、相手を選ぶよね。。。