ダンゴムシに心はあるのか 新しい心の科学

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- ハム@unia2025年5月13日読み終わった「現れる存在」を読んだ流れで手に取った本書は、心の解像度を上げるうえでかなり役立った。 〈心の働きとは、「状況に応じた行動の発現を支えるために、余計な行動の発現を『潜在させる』こと」と言いかえる必要がある〉 余計な行動を抑制するっていう考え方はなるほどと思う。そうでなければ五感の刺激にいちいち反応して認知負荷でパンク、思考回路はショート寸前みたいになるんだなと。 その視点でダンゴムシと向き合うと、ダンゴムシにも心はあると言える。 ダンゴムシの行動を観察し、様々な実験から見えてくる事実を考察していく過程は科学の醍醐味が詰まっている。 なによりダンゴムシを通した心の科学を「待ちの科学」として取り組む著者のスタンスに心を打たれた。 人間至上主義に驕ることなく対等に向き合う態度は現代社会のいかに「待ち」を減らすかにコミットする態度に一石を投じるようでもあり、好感が持てた。
- ゆう@yu_05152025年3月15日読み終わった読み終えた。私は心って感情と思っていたから、まずこの著者の心の定義づけからして私が思ってた心の定義と違っていた。「ある行動を発現させる時、余計な行動の発現を自律的に抑制=潜在させる、隠れた活動部位」としてるんだけど、結局この人が思う心は知性ってことなのかなって。あれこれ書いているけど結局のところダンゴムシが予期せぬ困難に直面した時に予想外の行動をとるということこそが心があると言ってるんだと思うけど、それって知性とは違うの?こころなの?それって…て疑問が晴れなかった。なんだか釈然としない…で終わっちゃったな。シンプルに私の頭が悪くて理解できないだけかもしれない🤔 そしてよく考えたら言葉を持たない動物や虫の感情なんて教えてもらうことができないんだから、人間が目で見て確実なことがわかる彼らの行動から知性があるかどうか、自分で行動選択するかどうかで判断するしかないのかな?わかる範囲のことで心の有無を考えるなら、確実にわかる部分の知性で判断してるってこと?知性も心の中に含まれる気はするけどそれだけが心じゃない気もする。この本を読んで、今度は感情ってなんなの?てもやもやもやってしてしまった。