カッコウが鳴くあの一瞬

カッコウが鳴くあの一瞬
カッコウが鳴くあの一瞬
残雪
近藤直子
白水社
2019年5月11日
4件の記録
  • 気になってた作家。新宿紀伊國屋にぶらりと寄ったら白水社のフェアをやっていて積まれていたので買った。
  • 前半は勢い良くギャグみが良くて、後半はとても美しい空間美術のようなお話が多く詰まっていた。とてもよかった…終始シュルレアリスムというか、夢想のような感じ。会話どころか色々噛み合わないのに話がどんどん進んでいく。 お尻突き出しがち、必須アイテム鶴嘴、基本みんなのっぺらぼうな感じ。大丈夫そ?と言いながら歩いて行く感じ。 立読みで買うと決めた阿梅の感じ待ってた!こういうの読みたかった。物語の世界に居て後ろを振り返ったらもう違う世界になってるのを繰り返しながら靄の中を進んでいくような、天国の対話は夢心地感もあってよかった。 一番好きなのが「刺繍靴および袁西婆さんの煩悩」でゲラゲラ笑ってしまった。これが一番好きだ。大濱さんの「フラオロウゼンバウムの靴」と合わせて、私の中で「変な夫人と靴」小説ってジャンルが確立された。 変なとこばっかり出てくるけど何が惹きつけるって表現の美しさでもあり。たぶん訳者さんすごいんだろうな。 目覚めて夢を見ているとか、霧が立ち込めて湿度でもやもやしてることを産毛が生えたと表現していたり、なぜか草花の名前だけ具体的に書かれていたり、あまり触れない単語が出てきて新鮮なところもあり。 近いうちにもう一度読みたい…
  • 白雨
    白雨
    @nocturnalism
    2025年3月7日
  • sataka
    sataka
    @satakan_443
    1900年1月1日
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