

冥王星の祈り
@playlute_pu
- 2025年7月30日南洋標本館葉山博子読み終わったし、しんどかった〜!! 博物館作ろうねって植物がたくさん出てくるかなぁなんて期待だけで読み始めた。 植物より戦時中の人生がメイン…永豊と琴司の視点から語られているけど、2人含めてそれ以外のアイデンティティの描き方が豊かでしんどかったけど読んで良かったと思える作品だった。 最後の方にインドネシア独立の動きも書かれていて、これ美は傷(これも読みかけ)に出てきたやつだ…となったりして。 そして作者の葉山さんは、まさかの同世代という恐ろしい才能の持ち主というのを最後に本を閉じるときに知った…月と鼈って言葉体現。
- 2025年7月21日星に仄めかされて (講談社文庫)多和田葉子読み終わったラースフォントリアー が出てくるというのを聞いて読み始めたやつ。すれ違ってドラマ放映してただけだった。 言葉や表現がスカッとくるものが多くて面白いんだけど、重いし嫌いな人出てくるし今の私が読みたいものではなかった。 少し読んである短編集の「かかとを失くして」がとても好みでこれはッ!って思ったんだけど、だいぶ違った。 でもなんか同じテーマで書かれている印象。かかと〜より全年齢読みやすい。 もう一作で完結なんだけど、まだ買ってないし気が重いからまたいつかかなぁ… そういえば、イヌイットと日本人が似てるって植村直己が書いてたなぁと思いつつ、ちょうど他に読んでる途中のサーカスの息子に出てくるラルフと本作のアカッシュという、同じインド出身の性転換手術をした人が出てくるちょっと不思議な出会いがあった(この二人は真逆すぎてこれはこれでおもろい)
- 2025年7月16日地球にちりばめられて多和田葉子読み終わった
- 2025年7月9日ハリネズミ・モンテカルロ食人記・森の中の林鄭執(ジョン・ジー/てい・しつ/Zheng Zhi),鄭執(ジョン・ジー/てい・しつ/Zheng Zhi),関根謙(せきねけん),関根謙(せきねけん)読み終わった翻訳大賞特集を聞いていてもたってもいられず、積み崩しで読み始めた。すごく読みやすい。 アービングと併読してるからどうしても比べてしまうんだけど、スッキリしててとっても読みやすい。 三作とも爽やかな作品では決してなく、晴れてる日が少ない印象なんだけど、天気が崩れることなく程よいくらいなとこもありサッサとしている感じ。でも一筋縄でいかないぷち曲者ばっかり出てきて、それが人生って感じ。 三作とも瀋陽という街が舞台なのだけど、瀋陽はかつて満洲、奉天が置かれた地でもあったこともさらりと書かれている程度でそのあたりもサッサとしている。でも、中国小説では当たり前の一族の関係性、表立っていないけどなんとなく鬱屈している感じのある人々の雰囲気魅力的だなと。 そしてインフルエンサーが出てくる現代の話を読むことになろうとは思わなんだ。三作ともいい話だった。
- 2025年6月18日サーカスの息子〈上〉 (新潮文庫)ジョン・アーヴィング読み終わった
- 2025年5月17日身代りの女シャロン・ボルトン,川副智子読み終わったヒデミス2024からの1冊。解説に書いてあった通り、ダイソンのような吸引力があります。 映画にしやすそう〜でも映画にしたら一瞬で終わっちゃいそう〜 新潮文庫って物質として黄金比すぎるんだよなと思うなど。
- 2025年4月20日地下鉄道 (ハヤカワepi文庫)コルソン・ホワイトヘッド読み終わったとにかくしんどいの。 丸善で冒険本特集していて手に取った。冒険…かぁ… 地下鉄はフィクション。でもそれ以外の部分は創作だろうけど、現実にあったであろうことは想像に難くない。 昔に父親に勧められて奇妙な果実を読んでいたし多少は知っていると思っていても足りなかった。 奇妙な果実のくだりもあった。 「この通りは現在自由の道と呼ばれている。死体は街まで続いている。」 でも奇妙な果実がリリースされたのはコーラが生きたこの時代の100年後。100年経っても大して変わっていないのだ。 「全ての人間は生まれつき平等だー人間ではないと判断されない限り」 「ひとが自分に相応なだけの不運を受け取るものならば、これだけの困難を呼び込む自分はいったい何をしたのだろうか?」 15歳の女の子にここまで思わせる、それでも周りの仲間たちは自由を可能性を夢に描いて信じている。 とある配信では最後はホッとする的なことを言っていて頭を抱えてしまった。そう思って終わらせないと…というのもわかる気はする。 最後の方、演説では「この国は存在するべきではなかった。この国の土台は殺人、強奪、残虐さでできているから。それでもなお、われらはここにいる。」とも語られていた。アメリカに限った話ではないと思う。 凄くしんどい。凄くしんどいけど、誰かにも読んで欲しいと思う作品だった。
- 2025年4月12日カッコウが鳴くあの一瞬残雪,近藤直子読み終わった前半は勢い良くギャグみが良くて、後半はとても美しい空間美術のようなお話が多く詰まっていた。とてもよかった…終始シュルレアリスムというか、夢想のような感じ。会話どころか色々噛み合わないのに話がどんどん進んでいく。 お尻突き出しがち、必須アイテム鶴嘴、基本みんなのっぺらぼうな感じ。大丈夫そ?と言いながら歩いて行く感じ。 立読みで買うと決めた阿梅の感じ待ってた!こういうの読みたかった。物語の世界に居て後ろを振り返ったらもう違う世界になってるのを繰り返しながら靄の中を進んでいくような、天国の対話は夢心地感もあってよかった。 一番好きなのが「刺繍靴および袁西婆さんの煩悩」でゲラゲラ笑ってしまった。これが一番好きだ。大濱さんの「フラオロウゼンバウムの靴」と合わせて、私の中で「変な夫人と靴」小説ってジャンルが確立された。 変なとこばっかり出てくるけど何が惹きつけるって表現の美しさでもあり。たぶん訳者さんすごいんだろうな。 目覚めて夢を見ているとか、霧が立ち込めて湿度でもやもやしてることを産毛が生えたと表現していたり、なぜか草花の名前だけ具体的に書かれていたり、あまり触れない単語が出てきて新鮮なところもあり。 近いうちにもう一度読みたい…
- 2025年4月4日半生【はんせい】の絆張愛玲,濱田麻矢読み終わった恋愛長編とか書かれていたら食指が動かないけどなぜか買った。 1930年代が舞台ということもあって恋愛している2人が中心というよりかは、家事情がものすごく強く出ているのが昼ドラ感あってニタニタ。 書き口がちょいちょいナレーションっぽくあって余計昼ドラになっててニタニタ。 中国の住宅とか建物の描写って面白い。 金持ちの旗袍は色とか素材、模様がよく描かれてる気がした。
- 2025年3月16日ゴリラの森、言葉の海小川洋子,山極寿一読み終わったなぜか読みかけで置いてあった本。本当に物凄くおもしろかった。養老先生の身体巡礼、骸骨巡礼と共に人間について考える大事な本だな。 ゴリラの生態についても愛おしく、歌でも歌わないと不安な自然の森のゴリラとか、容赦なく子殺しをするゴリラとか森に住む動物と人間の違いとか。しれば知るほど愚かな生き物だなと感じてしまう。 「人工物の中に生きていると、やっぱりきちんとした正解を求めたいわけです。不正解だでなければいいっていう曖昧さは許されなくなってくる。」という言葉にも本当に激しく頷く。人間が人間を加速させすぎている。私はもちろん人間で人工物の中でしか生きられないタイプだけど、まあいいでしょ生きてるしって言えるようなおおらかで自然と共存できる方向に向かっていきたいと思う。 山極先生、とても面白くてyoutubeの講義などいくつも拝見した。凄い人だった。(馬鹿丸出し)
- 2025年3月14日やがて訪れる春のためにはらだみずき読み終わった届いたばかりの一万円選書の一冊目。 普段なら逆立ちしても絶対手に取らないタイプだけど、祖母のことをアンケートに書いたご縁もあるかなーと思いつつ。春待ってるし。 優しくて本を読み慣れてない人にも読みやすい感じ、集中しすぎなくて読めるからサクッと読める。 柔らかく簡潔に書いたけど、やっぱりこう言う系は苦手。 届いたのを手に取って、まあ入れますよねーって敬遠したけど、あえて一番最初に読んだのは、すごくこの作品と共通点が多かったから。 それでも私は好きじゃないな。捻くれ者。
- 2025年3月13日4 3 2 1ポール・オースター,柴田元幸読み終わった合間にちまちま他の本も読んだりしててだいぶ長くかかった。やっと読み終わった! 初めてのポール・オースターを思いつきで急に読み始めたのはだいぶ良くない(お財布的にも) でもそういう衝動って大事だね。読み切れたのだから。 これ、どうなるんだろう?とおもって読み進めていくほど分かれる枝葉、覚えてられなくてメモ書いて戻っての繰り返し。 60年代の時代背景、その当時の若い人の価値観とかもわかるんだけど、昔の話と簡単に一蹴できるほど大して変わっていないものだと感じ、最後のおさまりすごい。 頭が悪いから理解できていないけど、3&4が好きだった。 これをきっかけに機会があったらほかのオースター作品も読んでみたいと思う。 そう思えたのは読んでるときの雰囲気すごくいい。 柴田さんの翻訳手腕が沁みる。
- 2025年3月4日キャロル (河出文庫)パトリシア・ハイスミス読み終わったキャロルがケイトブランシェットすぎて凄い。 出てくる人みんな苛々を抱えて薄暗いベールがずっと纏わりついてて苦手。たぶんテレーズのことがあまり好きではないから余計そんな感じ。 終盤の絵に出会ってから以降は好きだけど。
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