遊牧民から見た世界史
6件の記録
読書日和@miou-books2026年8月22日読み終わった借りてきた夏休みに中央アジアへ旅行に行くので、関連する歴史の本が読みたくて探していたものの、行先に特化した本がなかなか見つからず、この本を予約。 旅行の直前に順番が回ってきたので、行きの飛行機と旅先でちょこちょこ読んだ。 正直に言うと、今回知りたかった情報に特化した本ではなかったので、かなり流し読みしてしまった。また時間が経ってから、モンゴルに行きたい!なんて思ったときにでも、もう一度読み直したい。 それでも、かなり印象に残ったことがあった。 残念なことに、私は「遊牧民=蛮族」という偏見たっぷりの世界史を学んで育った。匈奴も、「匈奴」という表記のせいなのか、辺境に住む野蛮な民族、くらいのイメージで覚えていた。 ところが、匈奴は単一の民族というより、さまざまな集団を含む遊牧国家・政治的連合だったと知って、かなり衝撃を受けた。 こんなに長くシルクロードや西域が好きだったのに、今さら知ったのか……。 学校で習った「世界史」の見え方そのものを、ちょっとひっくり返してくれる本だった。 匈奴の人々はその後どうなったんだろう、と考えてしまうけれど、「末裔はこの民族です」と簡単にたどれるような話でもないのだろうな。遊牧民の歴史を追っていくと、民族も国境も今とはずいぶん違うものに見えてくる。 今回はきちんと読み込めていないので、とりあえず旅の途中で残したメモとして。


久留@hisadome1172026年6月28日読み終わった中国の王朝史観のなかで失われがちな騎馬民族を捉え直した本。ユーラシア西方で成立した騎馬技術と社会システムが東方に伝わったことで、匈奴は軍事化し、結果中華の統一(秦)を促した。その後の漢の時代の内向きさも、匈奴に従属した結果その安全保障の傘の下にいられたため。その後の西域経営・東方政策も対匈奴戦争の一環として行われた。 かくいう騎馬民族国家は十進法による軍事・政治・社会構成、三翼に広がる水平方向の三極体制(南を向いて左、中央、右)、二十四人の万騎からなる権力連合体である3つに形づくられる。 秦漢帝国から、中華と匈奴は婚姻関係にあり、双方の血を引く劉淵が浮上し漢帝となったのも頷ける。以降の五胡十六国時代も、唐に至るまではテュルク・モンゴル系の拓跋国家である理解の方が正しい。なお彼らは西進・南進し、西洋史にも影響力をおとす。イスラーム中東にテュルク系システムが持ち込まれた他、モンゴル帝国は、その衰亡はロシア帝国の誕生に繋がる(モンゴル帝国そのものの内陸・海運を繋いだ世界ネットワークとして機能した)。



