サド侯爵夫人・わが友ヒットラー

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編集Lily@edition_lily2025年10月26日読み終わった年明けに宮本亞門の『サド公爵夫人』を観にいくので、読み直した。三島の戯曲は圧倒的。 二幕でルネが母親に敵対心を剥き出しにする場面わその言葉遣いの転換に震えるのは言わずもがな、改めて読むと三幕が素晴らしいと感じた。サド公爵がいよいよ屋敷に着く直前の台詞の荘厳さ。それだけに醜く成り果てたサド公爵という現実とのギャップがむごくていい。 あと、悪徳の象徴みたいなサン・フォン伯爵夫人の死の描写の絵画的なイメージもちょっと出来すぎていて笑ってしまうんだけど好き。 〈朝の光りの中で、サン・フォン伯爵夫人の亡骸は、殺された鶏のように、血と白い肉と青い打身の、三色旗の色になりました〉