罪なくして 上
13件の記録
だっしー@chik_4482025年10月15日読み終わったシリーズ3作目。 主役の刑事ケイトは優秀なのに引込み思案の度が過ぎて手柄も人に譲ってしまうほど。でも、事件に対する勘はピカイチ。そして、関係者の裏の顔をじっくりあぶりだしていく。 複数のストーリーが平行して語られるが、あっちもこっちもじわりじわりと不穏の度合いを増していく。 だからさぁ、コリンくん、そんなことして話をややこしくしちゃダメだって。
山口慎太朗@shintaro_yamaguchi2025年3月9日読んでる「女は、特に独り身の女は、強く、自分に自信を持ち、自立しているべきだと、世間は考えているからだ。けれど、自立している女がパートナーを求めてなにが悪いのか、とケイトは思う。」 ミステリー小説にこういう本筋とは関係なくしかも大きく振りかぶって教訓っぽい文章が投げ込まれていると大抵は冷めちゃうんだけども俺はこの本に関しては冷めないらしい。それはきっと作者のシャルロッテ・リンクが叫んでいる且つやはりその内容に共感するというところで、共感だけが良し悪しの物差しになるわけではないけれども、関係性・キャラクター・考え・ストーリーがどれも基本的に紋切り型(謎があってそれを解決させる、という時点でもうそれ)でそれらの組み合わせで魅せていくミステリーというジャンルの中で、主人公ケイトを一言に「彼氏が欲しい」と定着させず「一人でも生きていけるが、彼氏が欲しい」と奥行きを持たせたその勇気にビガップします。こういうのはノイズになりかねないし、現にノイズとして捉える人も多いと思いますがしかし私には心地良いオーバードライブサウンドの範疇に収まっています。






















