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@manya02
読了した時に浮上。 月1~4冊のスローペース。
  • 2026年9月24日
    レッドクローバー
    レッドクローバー
    厚みに一瞬ひるんだけど、それを忘れてしまうくらい、灰戸町の閉鎖的な環境が生む差別や、人が歪んでいく過程、現代的な孤独と承認欲求の描き方がリアルでゾクゾクした。 久仁子は高校を辞めてまで陰湿な田舎を脱出したのに、子供を預けるために戻らなければ、負の連鎖に巻き込まれなかったし、モンスターが生まれることもなかったのになと思った。 登場人物たちは誰か負の連鎖を止められなかったのだろうかと読了後も考えた。 人間の業の深さを見せつける一気読み必至の極上ミステリー。
  • 2026年9月4日
    夜明けのハントレス
    動画配信のために自然を軽視する「ゆるハンター」の愚行と、命を奪う重みに真正面から向き合う女子大生マチの対比が凄まじい。綺麗事の通じない雪山で経験を重ね、お嬢様から本物の「野蛮さ」を身につけたハンターへと変貌していくマチの成長と覚悟に震えた。 いつだったか札幌であったピザをヒグマに食べられたという動画を投稿して騒ぎになったYouTuberを思い出した。
  • 2026年9月4日
    我らが音楽に祝福あれ
     「才能とは、使命とは何か」という重厚なテーマが心に刺さる。お屋敷の娘・貴子のフルートの音に導かれ、音楽の道を歩み始めた佳和。幼い佳和を教会の音楽へ誘い、才能を「天啓」と肯定してくれたのが貴子だった。   彼女の言葉があったからこそ、佳和は迷っても音楽を手放さずにいられたのだと思う。天才の華々しい成功物語ではなく、悩みながらも手をかけ身を削って自らの才能を育てていく泥臭い歩みに号泣。 物語を読んでいると、まるでコンサートホールでオーケストラを聴いているような錯覚を覚えた。圧巻の人生賛歌。
  • 2026年9月4日
    木挽町のあだ討ち
    江戸の芝居町での仇討ち劇。成されたはずの復讐の裏に隠された真実とは。縁者が目撃者を捜し歩く謎に強く惹かれ一気読み。何本もの芝居を観終えたかのような贅沢な満足感に包まれる。物語の構成美と緊迫感、そして鮮やかな伏線回収が見事な極上の歴史時代ミステリー。 現代版、忠臣蔵な感じがした。と言っても人数は足りないのだけど、菊之助の仇討ちが成されたのは登場人物たちがいたからこそだと思った。
  • 2026年5月2日
    あとはおいしいご飯があれば
    鰹節の出汁のように、心と胃袋にじわっと沁みる13編の短編集。 「なぜ彼らはその料理を選んだのか」という日常ミステリーのような謎解きを、一話完結のテンポ良い展開で楽しめます。 特にお気に入りは『秘密のお昼』と『雨の日のカタツムリ』。 どんなに寂しくても、おいしいご飯さえあれば、今日という日は自分の手で良くしていける。大人になっても、あの味を通じて大切な記憶と繋がっていられる。 悲しいことがあっても、温かいものを食べて明日を迎えようと思える。そんなお守りのような物語です。
  • 2026年1月31日
    アヒルと犬とそらいろ食堂 季節めぐる、忘れじの記憶
    婚約までした恋人に別れを告げられ、祖母が住む田舎へ引っ越した葵は夢だった食堂を開く。 看板鳥はアヒルのピーちゃん。途中で加わった雑種犬のハチの様子が可愛らしくて癒された。 物語の舞台になった田舎の風景・住人たち・季節を取り入れた描写は丁寧で本を開く度、自分も物語の住人になれた気がした。 大切なのは生きた長さよりどう生きたか… この言葉が心に刺さった。 悲しい別れが訪れても笑顔で送り出せるように後悔しないように1日1日を大切に生きようと思う。 続刊が読めるなら葵の片思いの行方が気になる!
  • 2026年1月31日
    遊園地ぐるぐるめ
    遊園地ぐるぐるめ
    田中達也さんの食品を使ったミニチュアの世界に青山美智子さんの物語で命を吹き込んだ連作短編。両親に初めて遊園地に連れて行ってもらった時のように物語の最初から最後までワクワクしました。 表紙と物語の始まりと終わりに田中達也さんのミニチュア写真が挿しこまれているのだけど、次の登場人物はこのミニチュア人形かな?と探す楽しさがあったり、タイトルの由来はこれかな?と推理する面白さもあったり、まるで遊園地のアトラクションに色々乗っているようでした。 写真集みたいな小説って感じがしてミニチュアが大好きな人にオススメ。
  • 2026年1月31日
    贋物霊媒師
    贋物霊媒師
    喪服のようなスーツに身を包み杖を片手に心霊現象で悩む依頼者の元へ助手と共に駆けつける 霊媒師櫛備十三。 視えるだけで祓えない欠点は探偵と詐欺師顔負けのコールドリーディングとハッタリでカバー!がめちゃくちゃ面白かった。 人が幽霊になってしまう過程には色々あるけれど、まじめな男の話は可哀想だったな。自己肯定感が低くかったのか、毎日生きるために必死で周りが見えてなかったのかな。 自慢の兄で登場する兄弟ではそっちかーいって見事に騙されたけど号泣しながら読んだ。弟を守るって言葉を忘れずに強くいてほしかったなと。 二巻も読もう。
  • 2025年11月26日
    しふく弁当ききみみ堂
    クリーニング店の離れに赤髪の魔女が弁当を作る『しふく弁当ききみみ堂』がある。 依頼主の話に耳を傾けて想いを弁当にこめて届ける。 弁当を口にした人々はうまくいかなかったことがうまくいくようになる。 私も地元を離れて見知らぬ土地へ進学し就職し結婚をした。登場人物たちに自分が重なったのか涙、涙で読了。 もう15年になるけど未だにうまくいかない時は故郷の味を作って食べて凹んだ気持ちを何度も建て直している。次に凹むことがあったら本棚からしふく弁当ききみみ堂を取り出して何度も読み返そう。 至福と仕覆をかけているのかな。 温かくて美味しい連作短編でした。今回もご馳走さまです。
  • 2025年11月25日
    パズルと天気
    パズルと天気
    マッチングアプリでしか出会えない名探偵、シロクマに妙に詳しくて失恋する度に傷心旅行の行き先が遠くなる姉がいた弟、間違って出荷されたかぐや姫を探してほしいという謎の依頼等々。 短編の執筆が苦手だとあとがきで話しているのにそう思えないくらい物語の最初から最後まで笑わせて楽しませる伊坂幸太郎ワールドは最高でした。
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