

ユリコ
@sichwidmen1011
〈好きな作家〉
平山夢明、町田康
〈よく読む〉
物語小説(怖い話が多い)、芸術系の学術書、映画と音楽の本
- 2026年9月17日
大杉栄伝栗原康自分が本当に欲しいものを得るために、ときに暴動は効果的なのかもしれない。印刷業界で8時間労働を求めたストライキが起こったことの解説が面白くて、ちょうど100年くらい前にも6666運動みたいなことやってる!と思った。マジで6時間にしたい場合は資本家や政治家に対してストライキを起こしたら実現するのかも。 大杉の周りにいる人たちもすごい個性的な人がたくさんいて面白かった。米騒動からアナキズムの精神を見出し、やりたいことやりたくないことをはっきりさせて生きてきた大杉ほんとうにすごいと思った。 明治末期から大正時代にかけて、すでに映画が即時的な快楽とされていて、そればっかり見てると職人のような長期間で大成する楽しみが薄れないか?と言っている人がいたのが面白いなと思った。この時代の上映時間がわからないけど、グリフィスがとんでもなく長い映画を作る前にこれを主張していたのであれば上映時間はまだ短かったはず。そうするとこの当時の映画って今でいうショート動画的な立ち位置でもあったのかもしれないと思うと、人間て歴史を繰り返すなとも思ったり。 - 2026年9月17日
怪異の脳科学古谷博和きさらぎ駅を脳科学から考えたところが面白くて、この話は実は投稿者のてんかん発作によって見えた世界だったかもしれないらしい。物理的世界が本当におかしくなったかもしれない怪異のロマンは薄れるかもしれないけど、人間の脳はここまで普段見えてる世界を歪めかねないと考えると、人体の謎という意味でのロマンはかなりあると思った。 平安時代の藤原一族に関する話も面白く、役職を親類に取られた恨み辛みによって生じた藤原一族のどなたかの異常って、今の医学で考えたときにパーキンソン病の一種にあたるものなのではと。 全体を読んで、人間が見ている世界がいかに不確実かちょっと分かった。哲学では人が見ている世界についてあーだこーだ議論されているけど、医学から見ても絶対的に信用できる現実なんてものは存在しないに等しいのかもしれないと思った。ちょっと眠くなったり、とんでもない極限状態に置かれると、目の前の風景は変わってなくても眼を通して見た風景に幽霊や本当はないはず、聞こえないはずのものを認識してあんな簡単に(?)世界が変わってしまうのが不思議。 - 2026年9月14日
よみがえるヴァンパイアエリック・バトラー,松田和也だいぶ間が空いて最終章を読んだのでそれまでの章との繋がりが全く見出せない状態だけど、ヴァンパイアが田舎で起こった謎現象の報告から始まって、性的なイメージの象徴や、敵対する民族や国家の象徴など、いろんな形で文学美術映画などに登場することは分かった。 - 2026年9月2日
あむんぜん平山夢明チンパンジーにボロボロにされた男の話強烈。男の家族が妙に理想的なのも気持ち悪いし、事件を報じるメディアのやり方も気持ち悪いし、「お化けの子」のような悲しさが混じった嫌悪感とは違って混じり気のない嫌悪感を感じる。 「あむんぜん」はとても面白かった。そのほとんどを実は使っていないとされる脳の力を解放する方法があまりにも物理的。力を使うほど脳がダメになっていくのを読んで、もしかすると自分達の脳も一気にとてつもない力を発揮するほど寿命がくるのが早くなるのかもしれないと思った。最後生徒の腹からあむんぜんが一瞬復活するところクローネンバーグ風に映像化したらとてもグロテスクな造形物ができそう。「死霊の罠」がもうやってるか。 - 2026年9月2日
暗くて静かでロックな娘平山夢明もちろん内容がとんでもないことは前提として、罵声が飛び交うラーメン屋の話と、チョ松の話はなんだか心温まるというか、ちょっと安心できるところがあった。ラーメン屋の話は読んでいて罵声の連続に疲れるところがあるけど、全てがオーバーな表現なのでキャンプ的で面白かった。 でも、自動車事故を起こした父親の話と、「お化けの子」はとても体力を削られる話だった。「お化けの子」は状況が「無垢の祈り」と似ていることもあったが、こっちの方がもっと救いがなかった。親も典型以上に酷い毒親だし、周囲の人間たちも見て見ぬふりをし、最後まで千春が痛めつけられるだけだった。事故を起こした父親とその家族の話は、事故の原因がきっかけで生まれた家族間の歪みを引きずりまくった結果がああやって沸点を超えて解決(という言葉は正しいか?)するのかあとなんとも言えない気持ちになった。 日本人だからなんとかという一編も読んでいてつらかった。なんで日本人か否かが問題になるのか、理由もわからなかった。 - 2026年8月24日
完璧な家族の作り方藍上央理昨日今日であっという間に読み終わった。最初の方からあれこの人大丈夫か?と思ってたらやっぱり大丈夫じゃなかった。虎ロープの家で起こったこともドロップチューニングよりも何倍もヘビーだった。土地の良し悪しとは関係なく父親のDVから始まり、土地にいるなにかしらのせいでみんなおかしくなっていく様子がなかなかつらい。黒い影の正体は最後までわからないものの、その土地に住み着いている何かなんだろう。でも、なんでそれに魅入られると(?)完璧な家族を求めるのかはよくわからなかった。最近は読者巻き込み+考察+拡散系のホラーが流行ってるんだろうか。 - 2026年8月22日
胡乱な聖典の信じ方藍上央理古宮ダメ人間すぎてとてもイライラしながら読んでいた。笹倉も向こう側に行ってしまった合理性重視人間で怖かった。『リング』的な要素のある内容だったけど、これは呪いの怖さよりも出てくる人間のドス黒い感情の方がよっぽど怖いと思う。全ての元凶の教祖、古宮、笹倉、六條、バンギャの女の子、みんな怖い。バンギャはちょっと違うタイプのヤバさだったけど、人間極限状態になったらきっとこうなるんだろう。 - 2026年8月14日
ニューロマンサー (ハヤカワ文庫SF)ウィリアム・ギブスン,黒丸尚途中経過:カタカナ語と登場人物の多さがとんでもなくて、ケイスが今どこで何をしているのかよくわからなくなってしまった。みんな人間なのかアンドロイド的なものなのかもよくわかってない。最初千葉にいて、次アメリカ行って今どこだ。 読了!!頑張った!!!最後までよくわからなかった!とりあえず、ケイスとモリイは生きて仕事を終えて、冬寂が別の電子的な何かになったらしくて、リヴィエラがちょっとヤバめの人間で、ザイオン人は味方してくれていたことはわかった。恒温フォーム、素子、人工皮膚のようなもの、など謎のアイテムが沢山出てきて、敵味方の関係性も全くわからなかったので、とにかく何回も読まないと全体像を把握するのがめっちゃ難しいということだけ理解できた - 2026年8月6日
禁色三島由紀夫数ヶ月前に読み終わったのでちゃんと内容を覚えてない。それぞれの関係性や欲望が非常に歪んでいた記憶がある。老作家は美青年を復讐に利用し、美青年は老人と妻を「普通に」生きるために利用し、その他ご夫人たちも美青年との関係性を利用し…だんだん何が何だかよくわからなくなってきたけど、同性愛者コミュニティ(と言っていいのか?)の状態や青年の家の様子は読み応えがあった。美しい人にはこうも人って翻弄されるのかね。三島作品を読んでいると、日本語ってこんな単語あったんだなと思わされることが多い。読めないから調べて字幕つけておくのもまた楽し。 - 2026年8月6日
- 2026年8月1日
I Love RAMONES Deluxe EditionYuki Kuroyanagiジョニー、鬼軍曹だけど野球に映画に、オタクっぽいところがあって可愛らしい人。小学生になるまでに、オリジナルメンバーの3人が亡くなっていた私にとっては、本に書かれていることはとても興味深いことばかりだった。曲によってメンバーの個性が出るってまさにそうだな。自分でも聴いていて、めっちゃロマンチックなものからちゃんとしたサラミを食えみたいな、よくわからないものまで、歌詞が単純でも明らかに癖が違うのがよくわかる。これだけメンバーの近くにいることは、ファンとしては羨ましいけど、本にするために文字化できない大変なこともたくさんあっただろうなと想像する。人々の、自分が好きなもの、興味を持っているものに対する執着やなんとしてでも食らいついてやるぞっていう気持ちが今よりももっと強かったんだろうなと思う。ラモーンズのためにNYへ飛んでしまう会長とお友達が非常に可愛らしいとともに、行動力の鬼すぎて尊敬する。私もラモーンズに会いにNYへ飛んでしまえるような行動力を身に付けたいものだ。 - 2026年8月1日
- 2026年8月1日
或るろくでなしの死平山夢明再読。平山さんの小説は後味が悪く、希望が見えない。それでも読んでしまう。クズ大学生の話とか、巨体の兄弟にボコボコにされる話とか、もうなんでそんなことするのお?って、読んでいてとても辛くなるが、不条理を描くときっとこうなるんだろうなと思う。虐待を受けている高校生?男女の話はとても切なかった - 2026年8月1日
禁忌装置長江俊和ところどころ、とてもねっとりした表現が出てくる。今時氷のような美女とか、そういう言葉でてくるのかね。しかしながらこれを映像化したら結構面白そうだと思った。現代版に解釈するなら、チェーンメールではなく、インスタの謎のストーリーを媒介に…という流れになりそう。謎解きの過程も面白かったし、神秘の世界と科学の世界が隣り合わせになっているのも面白かった。なんとなく、リング的な恐ろしさのある内容かなと思った。死ぬってどういうことなんだろうか。想像すると果てしない謎と恐怖に襲われるが、結局考えても仕方がないということなんだろう。 - 2026年8月1日
八つ墓村 金田一耕助ファイル1横溝正史映画がまた公開されるということで、原作を読んだ。最後の突発的な解決に至るまでは辰弥の冒険譚みたいだった。監督や会社を問わず映画版ではだいたい最後に一気に闇が噴出するような構成になっているが、これもそんな感じだった。「え、あなたそういうポジションの人?」「急にこの人死んで解決になるのか?」という、なかなか急な解決と全て解決終わりよければ全てよし、という終結。なんかうまくまとまりすぎじゃない?って思ってしまった。登場人物も多くて、誰が生きていて誰が被害者で、この人は誰と血縁関係にあってどこの家の人なのか、整理しながら読むのがなかなか大変。 - 2026年8月1日
変な地図雨穴あっという間に読み終わった。久しぶりにベッドでゴロゴロして集中して読めた本。ずっと難しい本ばっかり読んでたから、こういうホラーかつ考察系で面白い本を求めていた。栗原さんそんな壮絶な経験していたんかと、まずそこに驚き。架空の街なのに本当に日本のどこかにあるかのように思えてしまう。なんとなく、家系のドロドロと因習と闇みたいなものが関わっている話が多いから、横溝作品との親和性を感じて面白いなって思っているのかもしれない - 2026年6月2日
- 2026年5月15日
メルロ=ポンティ『眼と精神』を読むモーリス・メルロ=ポンティ,富松保文ずいぶん前に読み終わったけど、何をいっているのかさっぱりわからない。絵画と、現実の風景の見え方などのお話をされても、結局何が言いたいのか全くわからなかった。哲学難しすぎるーこんな難しいこと考えながら生きていたくないわ。 - 2026年5月15日
メディア論の冒険者たち伊藤守一部の章をかいつまんでちまちま読んだ。キットラーが言っていることが一番よくわからなかった。哲学とかなんとか論て、単純な事実や仮説を難しい言葉で引き延ばして引き延ばして語るものなんだろうか。私自身考えることは好きだけど、ここまで難しく考えると疲労困憊になるわ - 2026年5月12日
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