
eye
@ulala_
- 2026年1月9日
定食屋「雑」原田ひ香読み終わった図書館で福袋をやっていたので借りてみた。 福袋には、テーマに沿った本が3冊入っていて、どんな本が入っているかは分からない。 「恋愛」とか「ミステリー」とか「ホラー」とか、色々あるうち、私は「食」がテーマの福袋にした。 まあ、興味がなさそうな本だったとしても、読まずに返せばいいし、と気楽な気持ちで借りたのだけど、結果3冊全部面白そうな本で大当たり! 図書館司書の実力を舐めてました。さすが、プロの仕事。 で、この定食屋「雑」も、福袋の中の1冊だった。 正直、3冊の中で1番惹かれなかったんだけど、パラパラとめくってみたら、読みやすくて面白そう。 そんなこんなで、あっという間に読み終えてしまった。 主人公の沙也加は夫に離婚を切り出されるのだけど、早めに別れてよかったね、としか思えなかった。ひとつ良かったことは、定食屋「雑」で働くきっかけになったことかな。あと、向こう都合で離婚するのだから、もっとお金とか貰っても良かったのに。そこだけが気がかりだった。 沙也加と雑のオーナーみさえと常連高津が中心となって、ほんのりと続きが気になるストーリーがずっと続いていく。 疲れた頭と体をじんわりと癒してくれるような良い小説でした。読んで良かった。 - 2025年12月27日
謎の香りはパン屋から土屋うさぎ読み終わった - 2025年12月5日
吾輩も猫である原田マハ,恩田陸,新井素子,石田衣良,荻原浩,赤川次郎読み終わった - 2025年12月2日
彼岸過迄夏目漱石読み終わった11月22日に行われた、奥泉光といとうせいこうの文芸漫談、今回のテーマは夏目漱石の「彼岸過迄」。 本当は読了して参加したかったのだけど、なかなか読み進められず、3/4ほど読んだところでの参加となった。 正直、それほど面白いとは思えなかったので、どんな会になるのかな、なんて思ってたのだけど…。 奥泉先生の解説が面白すぎた。 彼岸過迄の執筆時の夏目漱石の状況、主人公(と言っていいのかわからないけど)の敬太郎、田口の性格的なコントラスト、細かいツッコミの数々。 めちゃくちゃ面白かった!! 敬太郎は、三四郎や坊ちゃんなどの前期作品の陽気な雰囲気があり、田口は後期作品の地獄のような暗い雰囲気がある。この小説は、暖流と寒流が交わる潮目のようなものだということらしい。 物語というのはこうやって読んでいくのか!と、今更ながら勉強になった。 この小説で一番ページを取られているのが、田口と千代子の恋愛的やりとりなのだけど、時系列が入り乱れるので一瞬騙されるんだけど、よく考えたら、まったく進展してなくて怖い。これも説明聞くまで盲点だった。 小説が面白かったというより文芸漫談が面白すぎたという感想になっちゃうけど、文芸漫談があったからこそ、この小説の面白さに気づけた。奥泉先生ありがとう😊 - 2025年10月25日
この世にたやすい仕事はない津村記久子読み終わった今年の夏にやっていた「新潮文庫の100冊キャンペーン」。キャンペーングッズのステンドグラス風しおりが欲しくて、なんとなくこの本を選んだ。 なんとなく、って書いたけど、本のタイトルを見て感じるところがあったんだと思う。たやすい仕事なんて、本当にこの世にないと思うから。 さて主人公がどんな仕事をしているんだろうと読み進めると、普通では出会えないようなちょっと変わった仕事ばかり。すこし面白くて興味深い仕事ばかりで、羨ましくなった。 主人公は、仕事にのめり込むことを危惧している。14年勤めた仕事では、それが原因でストレスを溜め込んでしまったからだ。 適度な温度感を保って仕事ができないからこそ、こんな変な仕事を引き寄せているのかもしれない。 いくつかの仕事を経て、一つの結論に行き着くわけだけど、色々と経験したからこそ辿り着けた本質なのかもしれない。 ところで主人公って、名前は出てきたっけ?読み返したけど、ぱっとは見つからなかった。どうして名乗ることをしなかったんだろう。 - 2025年7月31日
町内会死者蘇生事件五条紀夫読み終わった@ 自宅ニッポン放送「垣花正あなたとハッピー」木曜日のコーナー「中瀬ゆかりのブックソムリエ」での紹介が面白すぎて、読んでみることにしました。 本の帯「誰だ!せっかく殺したクソジジイを生き返らせたのは!?」という煽り文句も最高。 そう、この小説は、殺人犯じゃなくて、蘇生した犯人を探す、逆ミステリなのです!! 誰が、なんのために生き返らせているのか、が焦点になってくる話なのだけど、最後まで結構意外な展開で面白く読めました。 - 2025年7月18日
日本アパッチ族小松左京読み終わった@ 自宅いとうせいこうと奥泉光の「文芸漫談」が好きで、よく観に行っている。 毎回一冊の本をお題に、漫談のように語りあうトークショーで、小説の面白さと理解が深まって毎回楽しみにしてる。 今回の本は「日本アパッチ族」。 小松左京の作品は、映画では観たことがあるけど小説を読むのは初めてだった。 この作品も、タイトルは知ってるけど…くらいの、ほぼ何も知らない状態で読み始めた。 なので、まず、「な、何を読ませられてるんだ!?」と戸惑った。 舞台は終戦から何十年か経った日本、大阪。 ある男が、失業罪で鉄工所の跡地に追放に追放される。 そこで、鉄を主食とするアパッチ族と出会い…。 鉄を食べるってなんだよって思ったけど、調理方法が詳しく書いてあって、実は美味しいのでは…。という気持ちになっている。 でも、最初は食べやすい工夫をしている描写だったのに、物語が進むにつれて武器をムシャムシャ齧ってたりするので、進化のスピードが凄まじいのか、設定が適当なのか…。 適当と言えば、物語のそこかしこにちょっとしたギャグが入っていて、例えばアパッチ族が「ホウ」「アハウ」と挨拶しあう場面が出てくるけど、一回だけだったり(アパッチインディアンにかけたギャグだ思う)最後の方で出てくるコール・マン(石炭を食べて生きる人種)は、鼻下に美しい口髭を蓄えていたり(ロナルド・コールマンのことだと思う) 奥泉さん曰く「ちょっとすべってない?」ってことだったけど(確かに!)、そこの緩みもまた魅力なのかなと思った。 そのうち日本政府と対立を始めてドタバタな戦いになるわけだけど、その戦いの中ですら、どこかおかしみがあった。捕まっても手錠を食べちゃったり。 最終的な決着とかその後のこともしっかり描かれていて、最後まで面白い物語だった。 解説で知ったのだけど、日本アパッチ族をやなせたかし先生が漫画化してるらしい。これも読んでみたいな。 - 2025年5月17日
信仰村田沙耶香読み終わった短編それぞれが面白かったけど、1編目の「信仰」はのっけから強烈だった。 現実を突き詰めても、天動説を信じても、浄水器の勧誘も、ちょっと高いネイルや美容エステも、誰かにとっては真実だし、誰かにとってはカルトになる。その人がいる地点で見方が変わる曖昧なもの。正しいものなんてひとつもないんだ。 ひとつ言えるのは、行き過ぎるのは良くない。何かにどんなにハマっても、周りが少しは見える自分でいなきゃね。 ということをいちいち考えながら、自分を振り返りながら、読んだ。面白かった。 - 2025年5月9日
噂の女奥田英朗読み終わった@ 自宅久しぶりに仕事関係の人とランチすることになった。 その日は珍しく土砂降りの雨。待ち合わせのお店は駅から10分ほど歩く場所で、時間きっかりに行ったら、満員で入れなかった。 約束した人は15分くらい遅れて来た。 なんだかいろいろとモヤモヤしたので、帰りに図書館に寄ることにした。 このぬるっとしたモヤモヤがすっきりするような何か…と探していたら奥田英朗が目についた。 そういえば昔好きでいくつか読んだな、と思い出して、読んだことのないこの本を借りることにした。 正直、すっきりどころかイライラが増してしまった。忘れていたけど、それが奥田英朗だ。 狭い田舎の街で、一人の女について、さまざまな登場人物が語ったり思ったりするのだけど、それがどれもこれも軽蔑や悪意や嫌悪に満ちている。 とはいえこの女も相当で、ここには描かれていない近い未来の姿が容易に想像できる、というかそれを想像させるための物語だった。 最初わたしはこの女の方に肩入れをして読み進めていた。それくらい、みんなの噂話がゲスいのだ。 「あ、この小説って、そういうことか」と気づいたのは最後から2〜3編目あたりで、それに気づいた途端、この小説を超えた時空で、それが起こった時の彼ら彼女らの行動・言動が簡単に頭の中でリアルに動き出す。 気分は晴れなかったし、むしろどんよりとした気持ちにはなったけど、よく取材ができた女性誌のゴシップ記事をくまなく読んだような、変な充実感だった。 - 2025年4月27日
すみれの花の砂糖づけ江國香織読み終わった@ 自宅暮しの手帖web版で、カヒミカリィの連載が始まった。 その連載の中で、春には庭に咲いたすみれを摘んで砂糖漬けを作っているという記述があって、わたしの大好きなカヒミちゃんはいつまで経ってもぶれない!と嬉しく思ったのです。 あまりにも可愛くて衝撃だったので、私も作りたくなったのだけど、ウチはそもそもすみれが咲いてない。でも、すみれの花の砂糖漬けの気分が味わいたい!と調べていたらこの本を見つけたので読むことにしました。 私が望んでいたものとはちょっと違ったけど、これはこれで読んで良かったです。ニヒルで自己中で恋愛しかなくて感情が空っぽで、人生を諦めてて、どこか他の場所に行きたいのに何もできなくて…といった女の子の詩集。官能的な雰囲気が漂っていて、きっと20年前ならわたしは拒絶していただろうけど、今読むとなかなか良いなあ、などと思いました。江國香織の本、今なら読めるかも。試してみようかな。 あと、1編目の「だれのものでもなかったあたし」 > すみれの花の砂糖漬けをたべると > 私はたちまち少女になる > だれのものでもなかったあたし この詩と、カヒミちゃんが砂糖漬けを作る行為がリンクしてる感じがあって良かったです。 - 2025年4月27日
すみれの花の砂糖づけ江國香織
読み込み中...