地下鉄道 (ハヤカワepi文庫)

地下鉄道 (ハヤカワepi文庫)
地下鉄道 (ハヤカワepi文庫)
コルソン・ホワイトヘッド
早川書房
2020年10月15日
2件の記録
  • とにかくしんどいの。 丸善で冒険本特集していて手に取った。冒険…かぁ… 地下鉄はフィクション。でもそれ以外の部分は創作だろうけど、現実にあったであろうことは想像に難くない。 昔に父親に勧められて奇妙な果実を読んでいたし多少は知っていると思っていても足りなかった。 奇妙な果実のくだりもあった。 「この通りは現在自由の道と呼ばれている。死体は街まで続いている。」 でも奇妙な果実がリリースされたのはコーラが生きたこの時代の100年後。100年経っても大して変わっていないのだ。 「全ての人間は生まれつき平等だー人間ではないと判断されない限り」 「ひとが自分に相応なだけの不運を受け取るものならば、これだけの困難を呼び込む自分はいったい何をしたのだろうか?」 15歳の女の子にここまで思わせる、それでも周りの仲間たちは自由を可能性を夢に描いて信じている。 とある配信では最後はホッとする的なことを言っていて頭を抱えてしまった。そう思って終わらせないと…というのもわかる気はする。 最後の方、演説では「この国は存在するべきではなかった。この国の土台は殺人、強奪、残虐さでできているから。それでもなお、われらはここにいる。」とも語られていた。アメリカに限った話ではないと思う。 凄くしんどい。凄くしんどいけど、誰かにも読んで欲しいと思う作品だった。
  • okihiko
    okihiko
    @isawcowtipping
    2024年12月27日
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