私の「結婚」について勝手に語らないでください。

12件の記録
- 彩@Alice2025年1月9日かつて読んだすっごくよかったなあ、こんな付箋を貼った本は初めて。共感する言葉ばかりだった。清水さんの翻訳のおかげかな?韓国語が分からないから翻訳を介さないと読めないのがもどかしい。心に残る文章が多かった。作家さんの相性だけじゃなくて翻訳さんとの相性もある気がする。 この本は非婚主義という考えに触れるのに丁度いい本だったと感じる。非婚についてだけでなくミンジさんの家族や友人、ライフスタイルや推しの話が多かったからかな。 結婚しないと幸せになれないという考えに疑問を覚えていて、結婚に対していいイメージが無いからひとりで生きていく。と友人たちに話すとどうしても強がりに思われてしまう(自分がそう思っているだけかもしれないけど)けど、私が考えてることってこういうことなんだよなって私の気持ちを代弁してくれている本だった。みんなに読んで欲しいし非婚という考えを知ったら楽になる人がいっぱいいるんじゃないかな。 自分が望むときに望むことが出来るよう可能性を開いておくが基本スタンスだ。誰かにとっては結婚が安定だろうけど、私みたいな人間には自分ではコントロールできないリスク要素でもある。 非婚が結構に勝るわけではなく、私の日常に結婚が入ってくる隙と理由がないことを身をもって実感しながら生きているだけだ。p.16 みんなが、自分は何者であるかをくり返し語ってくれたらと思う。私が私のままで生きていって構わないのだと確信するには、私が正常だと感じられる場所に留まっているよりも世の中には数億個のやり方で存在していることを知ることのほうが効果的だからだ。p.19 私たちは「恋愛したい」という言葉の意味を掘り下げてみる必要がありそうです。私に必要なのは週末に誰かと食べるランチなのか、マスターベーション、あるいは一度きりのセックスなのか、新しい趣味なのか・・・・・・。大切に扱うべき私の繊細な欲望が、社会が入れ知恵した恋愛神話のせいで「恋愛したい」に一括されてしまうことがどれだけ多いことかをそうやって恋愛をはじめたところで、日常の虚しさが埋められるどころか、それないり営んでいた日常まで破壊されることがどれだけ多いことか p.37 自分の情緒不安定の管理を他人に任せてしまうのは危険です。私の感情は誰かの報告やフィードバックを受けて確認するものではなく、自らコントロールすべきものですから。 つねに自分を叱責しないで済む方法を真剣に探すことこそ、自分を最もよく愛する方法だと言っているのだ。むやみに無限や永遠を約束し、その責任の重さに押しつぶされて死なないこと。それが愛であれ、仕事であれ。p.138 私はときどき、よい関係というのは線を引く基準が似ている人たちの出会いではないかと思う。p.141 私の見ていないところで積み重ねられていった彼女たちの人生が、あるとき私の日常に入り込み、私の人生に対する態度を変えてしまうなんてどれだけ奇跡的なことか。p.167 私の最愛の推しは私なのに、どうしてこれまで自分に対してはそう思えなかったのだろう。どうにか一日を生き抜いたあなたは本当によく頑張った。時には他人の応援ですら重く感じるときは、それが好意であれ愛情であれ無視して抱かれたい人の胸に飛び込めばいいのだと。p.169 人生の年輪が重なるほどにより立体的で複雑になっていく私のアイデンティティを「ファン」というものに単純化してくれることだ。(略) いつも複雑な感情と向き合わなければならなかったり、そうした感情をおろそかにしたせいで自分を嫌いになる人たちにとっては、一方的に誰かに集中するシンプルな気分そのものがものすごく報いになる。一方的に誰かを好きになることは、一方的なことではない。p.169 この生産的な感情をけなそうと躍起になっている人たちがいる。誰かの平穏無事を祈り、魅力を感じるその気持ちをすべて恋愛や結婚と結びつける人たちだ。(略)相手に憧れ、大切に思う気持ちの多様性に対する理解がなく、単なる恋愛感情や性的関心などにひっくるめたがる。自分が経験したことの無い他人の感情の最も怠惰な受け止め方だ。p.171