羊は安らかに草を食み
16件の記録
- おふよ@ofy23252026年1月11日読み終わったタイトルと導入からは想像してなかった展開で、いい意味で期待を裏切られた。主人公の人生が丁寧に重厚に描かれてるだけに、その他の登場人物の設定には若干蛇足を感じたのと最後の展開は(それまでに比べると)チープに感じてしまった…
別@Romkioften2025年12月25日読み終わったとても面白かった。豊かなものを読んだという読了感に包まれるのがなんとも心地よい。 認知症になった友人の益恵に連れ添って彼女の半生を遡る旅に出たアイと富士子。二人と、そして旅の道中で出会う益恵の旧友たちはみな深くゆとりのある思いやりで動いている。大津、松山、そして五島列島と聞くからに感じの好い場所を巡る旅で益恵の秘められた過去を紐解いていく道のりは穏やかで慎ましい。 登場人物と適切な距離と湿度を保ちながら、体温のぬくもりと、過去の厳しさ、そして人間味のすべてを描いた筆致が見事だった。文中でちらりと名前が挙がったからでもあるがさながら夏目漱石を読んでいるかのような感覚にも陥る。 普段はあまり手を出さない雰囲気の本だったにも関わらず買って大正解だった。読んでいると益恵と同じ満州からの引き揚げ者で、認知症を患いこの冬から施設に入った祖母を思い返すことも多く、このタイミングで読めて非常によかった。また折に触れて懐かしく思い出すであろう好著でした。




















