非常/寒風/雪国抄 川端康成傑作短篇再発見 (講談社文芸文庫 かF 10)

非常/寒風/雪国抄 川端康成傑作短篇再発見 (講談社文芸文庫 かF 10)
非常/寒風/雪国抄 川端康成傑作短篇再発見 (講談社文芸文庫 かF 10)
川端康成
講談社
2015年3月11日
6件の記録
  • 「寒風」のみ読みました。北條民雄の読書会のためです。なので感想は簡単に。 島田等が『病棄て』の中で「寒風」を非難していて、つまり川端の視線は、マジョリティ側からしか北條(谷沢)を見ていない、という批判です。「寒風」を読んで、確かに島田の批判は当たっている、と思いました。川端は北條が生きていられたのは、「国家の恩恵と篤志家の慈悲」(p202)だと書いていて、これは確かにNGです。いかに文学として「寒風」が成功していようといなかろうとです。 ただ、川端はハンセン病をよく知っている、とも思いました。防護服を着ていますが、北條の遺骸と対面して、つまり、ハンセン病が弱い伝染病であると知って、その記録を言語化しています。それでもこの短編がNGであることには変わりませんが。 それでも、「寒風」は、生きるということの重さを、ずしりと読者に負わせることには、成功していると思います。物語の最終場面で、看護師が靴下を履かずに走って、そのくるぶしあたりが寒さで赤く光っていて、それが筆者に思わず涙を流させようとしました。このくるぶしの赤さは、生きている証拠に他なりませんが、これはハンセン病患者の中にも、宿っている赤さであり、光であるでしょう。私たち人間がすべからく病んでいることの、告発であるとも、思いました。
  • 星鴉
    @guricco
    2025年10月20日
    描写の美しさが心を震わせる。かつて読んだ川端康成のイメージが、がらりと変わった。 大人になってから読み直すことの嬉しさを実感した。
  • 星鴉
    @guricco
    2025年10月14日
  • 快勝
    快勝
    @big_robster
    2025年10月11日
    古典というよりは、現代の翻訳もののような肌触り 時間的距離よりも世界の見方の遠さを感じる そこにもってきて日本語がとても綺麗だから、読む幸福がデカい 「慰霊歌」「故郷」の静かなSFみが好き!
  • 小林
    小林
    @ylt81
    2025年3月11日
    北条民雄との交流を語った「寒風」は川端作品のなかでも屈指の名短編だと思います。
  • 茅嶋
    茅嶋
    @_Kayashima_
    1900年1月1日
    かなり前に読んだ --------------------------------------------- 『招魂祭一景』 『非常』 私の頭の中には「非常」という言葉が雨滴のように絶えず響いている。 「伊豆の帰り』 『保護色の希望』 『針と硝子と霧』 『慰霊歌』 『イタリアの歌』 火の翼の蝶 『寒風』 『故郷』 『夢がつくった小説』 『竹の声桃の花』 * 『雪国抄』 つまり娘の眼と火とが重なった瞬間、彼女の目は夕闇の波間に浮ぶ、妖しく美しい夜光虫であった。 嘘のように多い星は、見上げていると、虚しい早さで落ちつつあると思われるほど、あざやかに浮き出ていた。
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