ジェンダー・クライム
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バナナカプチーノ@bananacappuccino2026年3月19日読み終わった最近重めの犯罪小説を欲していて手に取った一冊。期待を上回るずっしりした読み応えで大変満足。惹き込まれました。志波がなんとも魅力的。楽しんで味わった!と胸を張って言える題材ではないけれど、読み進めずにはいられない。素晴らしかったです。


月書房@sunnytree03832026年3月17日読み終わった天童荒太さん、文庫化を機に、心して読んだ。 著者のサスペンスは初めてだったがとにかく圧巻で、愛し合うこと、やり直すことを様々な登場人物の視点から問い直していく構成にページをめくる手が止まらなかった。ネタバレにならないよう配慮して書くが、警部補の志波の背景が明かされたシーンで、最も心が動かされた。性が動く無機質な関係と、性の動かない愛情の対比ーーその描写が『悼む人』のラスト、これから生まれてくる命と細るように薄らいでいく母の対比を思い出させた。 ...と作品についてはとにかく感動した一方、後書きを読み、作品の回収のされ方には疑問を持った。 文庫版では天童さんの謝辞が綴られており、ご自身のジェンダーに関する違和感などがきっかけになったと記されている。だがやや腑に落ちない部分もあった。ジェンダーは社会役割的な意味での性を指し、生物的な性は"セックス"と訳されるはず。本作品のメインの事件もレイプが扱われているからだろうか、自分はこれを社会的な性分業を問い直す作品だとは思わなかった。 たしかに作品の中でも、主人、奥様という呼び方に登場人物が疑問を持つシーンは描かれる。しかしその疑問は直接的にストーリーには関与しないため、どうしても作品の論点という印象を持ちづらい。にも関わらず、赤の他人が後書きで『今よりいい時代に』『これは未来に向けて書かれた作品』と締められても、どこか鼻白む思いがしてしまう。この作品を読んで、あなたはどれだけ女性を軽視していたか自覚できましたか、どれだけの女性が苦しんできたか分かりましたかーーこの作品に触れた自分の感想は、そんな社会的な啓蒙に回収されてほしくないと思ってしまった。 小説を読む意義は啓蒙されることではないし、イデオロギーを普及されることでもないはず。犯した者、犯された者、それぞれに罪を振り分けることが読書だと思っている。し、この作品にもその醍醐味があった。にもかかわらず、女性に配慮された作品が出てきたことが社会的に前進だとか、そういったあくまで一個人の価値観に収斂していくだけの感想をばら撒くのは、自分には幼稚な読み方だな、と思えて仕方ない。
郭楽紘@kaku_hami2026年3月14日買った読み終わった変死体から過去の集団レイプ事件の関係者を追う話。 最初は警察のコテコテのジェンダー感とそこに細かく突っ込む相棒役のやり取りで、ちょっと面倒くさい奴らだなと感じたけど、物語が進むにつれてその価値観が少しずつ変わっていくのが面白かった。過去の事件の関係者の胸糞悪さや、容疑者の抱えた怒りの感情も、それらがしっかり絡み合って目が離せなくなっていく。 主人公の鞍岡と相棒の志波の関わりも良かった。







