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月書房
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@sunnytree0383
よむのもかくのも。
  • 2026年4月10日
    なぜ日本文学は英米で人気があるのか
    村上春樹から川上未映子へーー。翻訳界の知識を大きく深める1冊になった。第二次世界大戦が終わり、男性が戦争と政治を語る必要がなくなったことで、感性や思考の重みを女性のフェミニズム要素が引き継いだのかな、みたいなことを考えた。川上未映子が地の文と会話文を分けて訳させた話など、裏話もとても面白かった。
  • 2026年4月8日
    プラナリア
    プラナリア
    すごい筆致。津村さんの『この世にたやすい仕事はない』に重なる構成。短編5つの最後がふんわりと1冊をまとめてくれる。みんな不安のなか、君はこっち、君はあっちと振り分けてほしいんだよなー、と。拗ねるし僻むし誘惑に負ける、でもそのしょうがなさごと包んでくれる小説。
  • 2026年4月4日
    黒牢城
    黒牢城
    殺した信長と生かした村重。しかし生かす選択肢が戦を長引かせる。そのなかでの掛け合い、葛藤が、序盤での戦略レベルのミステリーに始まり政治哲学的な問いへと膨らんでいく構成が圧巻だった。単なる命ではなく、思想や信念の弱肉強食の時代であったのだと思わせられた。
  • 2026年3月31日
    いるいないみらい (角川文庫)
    どの短編も、登場人物の行動に正解はない、というメッセージがこめられていた。些細なことば、行動で、切れそうになる関係、ぎりぎり戻れる関係、そのあたりの情緒に胸が痛くなりながら読んだ。
  • 2026年3月27日
    令和元年の人生ゲーム
    高学歴、ハイキャリア、意識高い系を遠くから眺める冷笑系...というイメージを持っていたけれどいい意味で裏切られた。一人称の葛藤や背景があまり登場しないので文体にやや不気味な印象があるのだけれど、それが描かれる対象の実態のなさを表現しているようにも感じて、一貫しているなと思った。
  • 2026年3月24日
    独立国家のつくりかた
    もっとはやく出会いたかったなあ。坂口恭平さんの名前は知っていたのに、もったいない。土地とお金、態度貿易、裸の情報。坂口さんらしいむき出しの言葉で生きることを解明していく。また塞ぎ込んだときに思い出したい1冊。
  • 2026年3月20日
    悪と全体主義 ハンナ・アーレントから考える (NHK出版新書)
    『となりの陰謀論』の引用より、全体主義を学び直したいと思って。全体主義の起源はさすがに初学者には難しすぎると思い当書籍を買った。初学者にも大変わかりやすかった。悪の凡庸さを受け止める努力を欠かしてはいけないと実感した。
  • 2026年3月17日
    ジェンダー・クライム
    天童荒太さん、文庫化を機に、心して読んだ。 著者のサスペンスは初めてだったがとにかく圧巻で、愛し合うこと、やり直すことを様々な登場人物の視点から問い直していく構成にページをめくる手が止まらなかった。ネタバレにならないよう配慮して書くが、警部補の志波の背景が明かされたシーンで、最も心が動かされた。性が動く無機質な関係と、性の動かない愛情の対比ーーその描写が『悼む人』のラスト、これから生まれてくる命と細るように薄らいでいく母の対比を思い出させた。 ...と作品についてはとにかく感動した一方、後書きを読み、作品の回収のされ方には疑問を持った。 文庫版では天童さんの謝辞が綴られており、ご自身のジェンダーに関する違和感などがきっかけになったと記されている。だがやや腑に落ちない部分もあった。ジェンダーは社会役割的な意味での性を指し、生物的な性は"セックス"と訳されるはず。本作品のメインの事件もレイプが扱われているからだろうか、自分はこれを社会的な性分業を問い直す作品だとは思わなかった。 たしかに作品の中でも、主人、奥様という呼び方に登場人物が疑問を持つシーンは描かれる。しかしその疑問は直接的にストーリーには関与しないため、どうしても作品の論点という印象を持ちづらい。にも関わらず、赤の他人が後書きで『今よりいい時代に』『これは未来に向けて書かれた作品』と締められても、どこか鼻白む思いがしてしまう。この作品を読んで、あなたはどれだけ女性を軽視していたか自覚できましたか、どれだけの女性が苦しんできたか分かりましたかーーこの作品に触れた自分の感想は、そんな社会的な啓蒙に回収されてほしくないと思ってしまった。 小説を読む意義は啓蒙されることではないし、イデオロギーを普及されることでもないはず。犯した者、犯された者、それぞれに罪を振り分けることが読書だと思っている。し、この作品にもその醍醐味があった。にもかかわらず、女性に配慮された作品が出てきたことが社会的に前進だとか、そういったあくまで一個人の価値観に収斂していくだけの感想をばら撒くのは、自分には幼稚な読み方だな、と思えて仕方ない。
  • 2026年3月12日
    一次元の挿し木
    一次元の挿し木
    スラスラと読めた。けど、どんでん返しはすればいいってものではないんじゃ...という気も。遺伝子とは何か、生まれか育ちか、みたいなところもテーマなのかなと思いつつ、そのあたりのテーマも深堀りはされなかった印象。
  • 2026年3月7日
    明日、あたらしい歌をうたう
    歌詞は文章で伝えられても、リズムや音の高低までは伝わらない。読み終えて、それももっと知りたい、教えてー、と思った。生まれの違いやどうしようない劣等感を超えて繋がりを感じさせてくれるのが芸術で、親子で対比になっているのがよかった。
  • 2026年3月5日
    この世にたやすい仕事はない
    3章のおかきの袋の仕事がいちばん染みた。徐々に仕事と愛憎関係になってしまうあの感じ。公私の境目がなくなっていく感じが苦手なのはすごい分かる。仕事はよくも悪くも実生活からかけ離れるけれど、そこへ回帰するということも5章で描かれているのがとても良かった。
  • 2026年3月1日
    熟柿 (角川書店単行本)
    ずっと暗いトーンだけれど、細い光のような希望もある。読み終わってから振り返ると、晴子おばさんの法事のとき、家族じゃないのかと怒った近くの農家のおじさんがそうだったんじゃないか、と思った。あのおじさんが最終的にかおりを救った気がした。
  • 2026年2月26日
    みどりいせき
    みどりいせき
    2022すばる文学賞受賞作。文庫化を機に。慣れるのに時間はかかったけど、どんどんハマっていった。圧巻のラスト。愛でバッドを打ち消す。
  • 2026年2月22日
    デモクラシーのいろは
    難しい歴史の要素はあるけれど、物語としてストンと読めた。この思想こそが素晴らしいのだと敗戦国へ説く形での、言わば傲慢な民主主義から毒が抜けていくような物語に感じた。毒が抜けると民主主義の原型を留めていないようにも感じられ、しかしそこに残った主権者の思いがこれからも物語を作るのだと思った。
  • 2026年2月14日
    カフェーの帰り道
    大きな話ではない。でも胸の奥に染みていく話だった。最終話で初めて、戦時中の“カフェー”であることが重要だったのだと気が付かされる。カフェーからの帰り道とはつまり、カタカナからうまく距離を取っていくことなのかな、と感じた。プロの文章だな、と思った。
  • 2026年2月10日
    木挽町のあだ討ち
    あの“あだ討ち”は何だったのかーー。芝居小屋の証人から語られる証言の意味が、最後でくっきりと繋がる構成が美しすぎた。誰もが道を誤った経験を持ち、芝居小屋という悪所へ流れ着く、しかし登場人物が欠けることなく漂白されていくさまに読み進めて心打たれた。
  • 2026年2月7日
    ナイルパーチの女子会
    ぶっ飛んでいる。これはコメディなのか、と思いながら読み進めていくと最後の畳み掛けで私たちの普遍性に容赦なく突入してくる。読み終えたあとの満足感。
  • 2026年2月3日
    テロリストのパラソル
    純文学のミステリ作品という感じ。頭いいんだろうな、と思った。話は難しいところもあるが、キャラの魅力もあいまってサクサク読み進められた。
  • 2026年1月29日
    君は永遠にそいつらより若い
    ミュージカルを見ているような読書体験。自殺やリスカ、性の悩みなど学生を取り巻く話題は明るくなく、主人公のホリガイもこじれたところがあるが、このホリガイの視点が据わっているのでどこか安心してスラスラ読めてしまう。
  • 2026年1月21日
    失われた貌
    失われた貌
    久しぶりのミステリー、大当たりだった。 事件のどんでん返しのみならず、人情描写もありかなりよかった。バーのマスターや日野と羽幌の関係、特に羽幌の過去と葛藤が明かされていくのが読んでいて気持ちよすぎた。
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