デ・ラ・メア ショートセレクション 運命の時計

デ・ラ・メア ショートセレクション 運命の時計
デ・ラ・メア ショートセレクション 運命の時計
デ・ラ・メア
ヨシタケシンスケ
金原瑞人
理論社
2025年10月18日
6件の記録
  • いちのべ
    いちのべ
    @ichinobe3
    2026年7月19日
    読了。どの話も、セオリー通りには進まず、「そうくる!?」という展開やオチになるのが心地好い驚き。 「鼻」は、ざっくり言えば「人生はクローズアップで見れば悲劇だが、ロングショットで見れば喜劇である」 って話なんだけど、「洗礼式に招待されなかった意地悪な大おばに『息子の鼻はロウでできてる』と告げられる(そして親も子どももそれを信じ込む)」という設定いったい何を食べたら思いつくのか。世間を避けて孤独に生きる様子の豊かさも印象的で、ひょんなことから人生が一変してしまった後の心の動きも、あまりにも思いがけない結末も興味深い。 「どろぼう」は、「デカい屋敷も莫大な富も手にしているが満たされず、幸せになりたがる悪党」という設定が愉快。「なるほど、この女の子と結婚するってわけね」という予想だけが当たり、他は全然思いがけない展開のまま転がって、でも優しい結末を迎える。 「運命の時計」は不思議でうつくしく、切ない寓話。
  • いちのべ
    いちのべ
    @ichinobe3
    2026年6月28日
    『英米文学のわからない言葉』で紹介されていた「アーモンドの木」が気になる。
  • いちのべ
    いちのべ
    @ichinobe3
    2026年6月28日
    早速、図書館で借りてきて「アーモンドの木」を読む。 > そういうとジェインは立ち上がって、縦長の戸棚の細長いとびらを開けると、トランプをしている人たちをみてから身をかがめた。ぼくはそのときのお菓子をいまでもよく覚えているんだ。ハチの巣の型を押した小さな楕円形のショートブレッド、カスタード、ミンスパイ。それに、キャンディのつまった大きなガラス瓶。(p20) この描写に『英米文学のわからない言葉』を思い出してニッコリ(この後、ヨークシャー・プディングが好きだという話も出てくる!)(聖バレンタインのご馳走も)。 不機嫌を撒き散らす父親、それに振り回される母親、父親と親しくなる若い娘……の関係がこどもの目線で語られる。家の周囲や自然の描写のうつくしさと、こどもの目線だからこそ湿度が低く語られる人間関係のいざこざ。 > いまでも胸を躍らせて願うことがある。あの頃のあどけない目で夕暮れの筋雲をながめてみたい、緑の小枝にとまった黄色のアオジがチチッ、チチッと鳴く声をきいてみたいってね。あの古い家の部屋はすべてよく覚えている。急な階段、リンゴのにおいのするひんやりした食料貯蔵庫、石敷きの流し場、井戸、ぼくが飼っていた長いこと生きていたカラス、風がさびしげな音を立てて吹き過ぎるニレの木立。 だが、何よりよく覚えているのは、言葉にできないほど素晴らしいヒースの原野だ。 所々にハリエニシダが生えていて、陽光に満たされたどこまでも高い空の下、あそこは朝にはあらゆる野鳥が群れ集う。(p9) そして(読者の視点でいえば)悲劇が訪れるのだが、こどもの目線からは悲哀が薄いのも面白いし、ラストそんな着地!?という軽い裏切りに遭う。この本は図書館では児童書コーナーにあって、子どものうちに出会えていたら「どういうオチなの?」「ジェインを家に呼ばなければよかったと思ったのは何でだろう」とモヤモヤが今より残ってただろうなあと思う。 > 「この子があなたを憎むようにしてやる」母はだるそうな低い声で強くいった。(p37) 最初読んでいた時、この子=こども時代の「伯爵」だと思っていたけれど、お腹の中の子のことなのかなぁ……。
  • つこ
    つこ
    @reads_tuko110
    2026年4月14日
  • よし子
    よし子
    @744
    2026年4月12日
    破滅に向かいそうなところをすんでのところでとどまるあたりに作者の良識、品の良さを感じる。
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