わたしたちに許された特別な時間の終わり (新潮文庫)

9件の記録
- 倫理@Dutch_shoes2025年3月25日読み終わった@ 自宅飛行機で読み始め、新居で読み終わる。引越しの荷解きをサボって読んだ。前半の「三月の5日間」はイラク戦争についての話と言ってよく、どこか濱口竜介監督の『親密さ』を思わせた。後半の「わたしの場所の複数」は異様に詳細な描写が楽しいが、ブログの内容などは春からの私の仕事を思うとしんどかった。二篇とも人称の変化と語りの特殊さが良かった。
- 高橋|往来堂書店@frog_goes_home2025年3月19日読んでる「三月の5日間」読了。知らないでいられる時間、考えずにいられる時間を、それが限られたひとときであることをはっきりと自覚しながら過ごした男女の話。「かたまり」から抜け出し、世界から隔離された空間で思考が煮詰まっていく。ふたたび街に繰り出すときの、その足取りの重さはいかに。ため息が出るくらいいい中編でした。人生ベストに入るかも。もう一編入ってるんで引き続き読みます。
- 高橋|往来堂書店@frog_goes_home2025年3月18日読み始めた所収の「三月の5日間」を途中まで。「日常生活ではまず口にしない話題」でも心置きなく話せるのが読書会だが(cf.『読書会という幸福』)、それに近い場でさえ何も引き出されなかった男女二人の、ラブホテルでの滞在五日間(長い!)が描かれる。設定された空間ではなく、ほかに何もないという状況で滲み出る言葉にこそ、本質と本音が宿るのかもしれない。
- 高橋|往来堂書店@frog_goes_home2025年3月17日借りてきた『センチメンタルリーディングダイアリー』に出てきた本の中で特に気になった一冊。調べてみると長らく品切れのようで、古書値も高騰(マケプレでは元値の25倍!)していたのでぐったりしたが、なんと近所の図書館に所蔵されていた。すぐさま取り置いてもらい、受け取ってきたところ。読みかけの本を差し置いてあれよこれよと手を広げすぎな感は否めないが、鉄は熱いうちに打たれるべき。たのしみだなあ。