お菓子とビール

7件の記録
- monami@kiroku_library2025年5月24日読み終わった心が荒む時になぐさめてくれるのはいつだってモームの文章。 トゲトゲした気持ちで読み始めて、しばらくは穏やかな気持ちのまま放置して、そろそろ頃合いかとわずかに残していたページをすべて読み切った。 結果として、私の苦い思い出と混じり合うことになったこの本。 p.36 いかなる感情でもいかなる苦しみでも、それを文章に書いてしまって、物語の主題やエッセイの添え物として活用しさえすれば、すっかり全部忘れられる。自由人と呼べるのは作家だけである。 私も、下手に羨んだり落ち込んだりせず、私の中の偏見をそのままに肯定した、ユニークな世界を描けることができれば、自由になれるのかしら。
- 帆@_honnomemo2025年4月30日読み終わったこの作品に出てくる、ロウジーという女性は、他人の言うことや常識に縛られない自由さと、優しさや思いやりが合わさっている、不思議な魅力の女性。 そんな彼女が結局、幸せに長い生涯を過ごしているという終わり方が良いなと思った。ロウジーは死んだ、と勘違いして「だらしがなかったから不幸な人生を送ったんだ」と思いたいロウジー嫌いの人たちこそが愚か者に見えてしまうような構図で、非常に、面白い書き方をするなぁと思ってしまった。 モームはおそらく、ロウジーの味方なんだろうな