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@kumo_m
- 2026年8月14日
ムーンライズサラ・クロッサン,三辺律子読み終わった17才の主人公ジョーに刑の執行が間近になった死刑囚の兄から便りが届く… ジョーと兄エドは10才差、逮捕された時のエドは現在のジョーとほぼ同い年で、未成年だった。 兄と向き合い刑の執行を撤回するために行動する、その厳しい状況を小説体の詩“ヴァース・ノベル”で綴られた作品。 初めて触れた“ヴァース・ノベル”だけど、訳者の三辺律子の解説で“ヴァース・ノベル”がどんなものであるか、作者サラ・クロッサンの意図がつかめた気がした。 1番のテーマである死刑以外にも、アメリカの地方都市の雰囲気や、苦しい環境でも与えられる他者からの優しさ、青春の瑞々しさ、兄以外の家族と、魅力的な部分が溢れていた。 - 2026年8月11日
鬼にきんつば笹木一 - 2026年8月11日
鬼にきんつば笹木一面白かった! 登場人物が魅力的とはよく使われる言葉だけど、ちょっとだけ出てくる人でも、へぇ〜この人面白そうとなる描写で、小平次のお姉さんや幼なじみの初音さんには続刊にも出てきて欲しいな。 - 2026年8月10日
青のナースシューズ藤岡陽子読み終わった良い内容だな、と思うのと、主人公成道の善性が優れていたからなりたち、善性が優れた成道だから主人公で家族が良い方向にひらけて行ったと思えて、モヤモヤする読書だった。 看護師になるための授業風景は楽しく読めた。 - 2026年7月30日
けんぐゎい朝倉かすみ読み終わった面白すぎるのと、文章の良さにぐいぐい読み進めた。 この登場人物たちを作れることが信じられないほどの技量だと思った。 朝倉さん、これからも時代小説書くのかなあ、書いてくれるといいな。 - 2026年7月23日
真夜中の王タリク・アシュカナーニ読み終わった主人公ネイサンが小説家の父の自殺により17年ぶりに故郷に帰ってくると、故郷ではいま少女失踪事件が起こっており…… とてもとても怖い……のは怖いのだけど、最大のクライマックスが割と早めにきてしまうので、その後は怖いや推理よりも不愉快の方が勝った。 冒頭から作中作(本書の題名)で始まり、この作品の中で1番強い個性を発しているのがこの作中作。 ネイサンやもう1人の主人公ネイサンの友人でもあるアイザックが、強い要素は与えられていても印象的な性格が与えられていないのに対して、『真夜中の王』はとても強い個性を放っている。とてもイヤ〜な個性を。作者はそういった不快な魅力のある物を目指したそうだからその部分は成功だと思う。 要素ばかりが目立ち性格をあまり感じさせない登場人物の中で、アイザックとネイサンの友人アリスンは魅力的。 - 2026年6月1日
夜が少女を探偵にするマリー・ティアニー,能田優読み終わった舞台は1981年のイギリスの街で凄惨な事件が起こる。 家庭環境も学校生活もあまり良くない環境に置かれている13才の少女エイヴァが主人公。 冒頭が強い。もの凄い掴みだと思った。事件は怖いが気になるし、まだ子供であるエイヴァへの心配もあってついつい読み進めてしまう。 この、エイヴァを心配する気持ちがちょくちょく刺激される。離婚家庭で母に育てられているが、その母の恋人が頻繁にエイヴァ(三人姉妹の長女)の家に泊まるのだ。しかも母は娘たちよりも恋人に重きを置いている。この環境で心配にならないはずがない。グロテスクな事件への怖さに加えて三人姉妹への心配も加わるから読んでいて結構疲れた。 真相への推理は難しくないけど、作品の魅力はそこよりも登場人物の感情や性格で、とにかく人の気持ちの綾を描くのがとても上手い。娘時代の祖母の美貌に、自分の未来を予感して疎ましく思うシーンは思わず読み返してしまった。このシーンの少し前、他の登場人物がエイヴァは自分の美貌に気づいていないということを思うけど、その彼女への解像度のわずかに足りなさが描かれていて、とても刺さったシーンだった。 デビュー作ということだけどこの人の作品はもっと読みたい。 - 2026年5月4日
めざせ!ムショラン三ツ星黒柳桂子刑務所内の食事はどうなっているんだろう?と知らないから、というかご飯のことだから興味を持って読んだけど、刑務所内の給食の試行錯誤の本でもあったけどそれよりも社会の繋がりの本だったな…と思いました。軽い読み口で読者との距離感が少し近いなぁと思ったら最後の方でちょっと納得した。 仕入れ先を決めるのに入札がかなりの頻度で行われているのに驚いた。 - 2026年4月27日
残光そこにありて佐藤雫読み終わった小栗上野介の小説。 読了にとても時間がかかった。 なんとなく読み進められなかったのと、辛い最期の人の小説と思うとちょっと気分が乗らなかったのもある。 結構面白くはあったけど、奥方の道さんとの場面はあまり好みじゃない。 政治の場面は今の時代の状況に重なって見えることが多くて、今も似たこと起きてるよと思うことがあった。 かたくなな主人公で、共感しつつ切れ味が鋭すぎると緊張したり(しても結果を知っているけど)、勝海舟がとてもとても嫌な人間で、小栗上野介から見た勝海舟はこんな人間に描かれるのかとびっくりしたりした。こんなに不愉快な勝海舟に初めて出会った。 - 2026年4月17日
明治のナイチンゲール 大関和物語田中ひかる2026春朝ドラ原案。 とても面白く読んだ。伝記と小説のやや小説よりの作品。読み進めて、あらためて表紙を眺める時がきっと出てくると思うのですが、その時つくづく良い表紙だと思いました。 ただ、朝ドラのタイトル「風、薫る」はそうではなくて「風、起こす」だろ…と思った。 江戸末期から明治にかけて、今までにない西洋の近代を取りいれ先頭に立っていくこの時代の人たちにあまり似合わないタイトルと思う。 - 2026年4月4日
その復讐、お預かりします原田ひ香読み終わった高い料金設定で依頼者の望みをかなえる、ブラック・ジャック方式の復讐版。 連作短編で主人公美奈代が成海慶介の復讐業事務所を訪ねようか迷っている場面から始まる。 全編通して困っている(依頼者ではなく)のは女性だけど、復讐したい相手は男性・女性どちらもあり。 特に第4話は性別が逆であってもまるきり通る話しだと思うけど、依頼者も相手も女性なのは女性にも、自らの地位や名誉のために行動することを描きたかったのと、作品全体通しての雰囲気として特に第5話に男性の出番を作りたくなかったのだろうと思いました。 好きなのは第2話。1番しんどかった場面は第5話の同期会です。 ちょっとネタバレで、最初の公園でのことは成海は美奈代が復讐される芽を摘んだのだろうと思った。最後まで読んだら、印象が変わった場面です。 - 2026年3月9日
わたしたちの不完全な人生へヴェロニク・オヴァルデ,村松潔フランスの小説は他の国の小説と比べると、核心をつかずにその周りをぐるぐるしながら本質を描く、みたいな印象がある。読んでいて急におや、となる。 古典を読んでいないから現代のここ最近読んだ物の印象だけど、フランス語の文章そのものがそういう性格なんだろうか。とも思う。 繊細と美にこだわる感受性の土台にすごいしぶとさとガッツがあるような。 章ごとの主人公たちは互いが深くもあればほんの些細な交わりがあって、共通して諦めの暗さと諦めの明るさを持っている。それは裏表なのだけど、明るい方を選んだり偶然そちらの面がでたりして、その登場人物たちの続きのあるはずの結末に、この作品の歩幅は最後の一歩が大きくて軽やかだなと思った。 - 2026年2月12日
緑十字のエース石田夏穂読み終わったホワイトカラーからブルーカラーに転職した主人公浜地の現職を受容する時としない時の揺れ動きがとても人間くさい。この、行きつ戻りつは彼だけではない。 エリートの道を歩んできて、傲慢な行為をするのだろうかと思えば内心はともあれそうでもなく、これは大企業に揉まれてきた彼の能力の一つなのかもしれないと思ったりした。 エンタメとして面白いのに、純文学の雰囲気も感じた作品でした。 - 2026年1月12日
- 2026年1月8日
チーム堂場瞬一学連選抜チーム(2010年刊行なので、2026年なら名称は学生連合チーム)に学生No.1のずば抜けた選手がいればどこまでを目指せるのか?寄せ集めのメンバーに駅伝という競技にあると言われる結束の重みはあるのか? 個人競技と団体戦である駅伝の競技への問いもありながら、エンタメとしてもとても面白い作品でした。 超一級選手である山城くんの成績は今現在の学生トップにもひけを取らないもので、こりゃすごい選手だわ…と設定にため息が出ました。 走る場面も選手の感情と身体の動かし方の描写が細かさが良かったです。 「風が強く吹いている」「俺たちの箱根駅伝」は読了済。 - 2026年1月5日
残光そこにありて佐藤雫読み始めた - 2026年1月4日
- 1900年1月1日
交番相談員 百目鬼巴長岡弘樹かつて読んだ特に美しくなく優しくなく暴力的でもなく夫と子供の存在を感じない、そして優秀な中年以上の女性主人公に出会いたい。そんな人に出会えたのでとても嬉しかったです。 また巴さんに会いたいので続編を希望しています。
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