錦繍(新潮文庫)

3件の記録
- ne3ui@0227g2024年8月19日読み終わった始まり方がもう好き。亜紀と靖明、2人の書く文章は胸の詰まるような美しさがあり(同じ作家さんが書いてるからそれはそうなのだけれど)、限りある期間であったとしてもこの文通を難なくこなす2人は、やはりかつて間違いなく愛し合ったのだろうと思った。靖明さんは少しクズ感があり現代で言うメンヘラ製造機のような気が終始したけれど、「あなたは魅力的な女性でした」なんて書かれた文章で、部外者の私もウッと心を掴まれてしまう。2人が再会したのもきっと、導かれるような運命だったのだろう。