須賀のスガスガしくない話

7件の記録
ユメ@yume_bookworm2026年6月5日読み終わった心に残る一節感想私は、本の巻末に収録される著者あとがきを読むのがかなり好きなタイプなので、「コバルト文庫のあとがきの雰囲気」を目指したというこのエッセイ集が刊行されると知ったときはとても嬉しかった。須賀しのぶさんの一般文芸に移られてからの作品はあらかた持っている程度にはファンなので(コバルト時代の作品も読みたくてうずうずしており、電子書籍に手を出すか迷いながらも、紙で復刊されないだろうかという望みを捨てきれずにいる)、「初めて須賀さんのエッセイが読める、どんな文章を綴られるのだろう」とワクワクしたのだ。 そうして手にした本書は、ざっくばらんな語り口で、好きなものに対する愛に溢れた、読んでいて気持ちいいエッセイだった。高校野球、クラシック音楽、地元・埼玉——愛してやまないものたちへの情熱が感じられる文章は、タイトルに反して清々しささえ感じられる。 そんな中でも、ポーランドのアウシュヴィッツ収容所の取材を振り返る回には胸を締めつけられた。私はこの先、ニベアの青缶を見かけるたびにこのエッセイのことを思い出すのだろう。第二次世界大戦下のポーランドを舞台にした須賀さんの作品『また、桜の国で』は、人間の残酷さも容赦なく突きつけてくるから気軽には読み返せないのだけれど、また必ずじっくり時間をとって再読しようと思った。 そして、巻末では、何より熱く少女小説に対する愛が語られる。「少女小説とは、夢です。ですが決して、甘くて都合のいい夢を見せるためだけの道具ではありません。少女に寄り添い、魅力的な光景を時に見せながら、大事な一歩を踏み出すために手を引いてくれるものだと私は思っています。だからこそ、大人が読んでもまったくかまわないのです。人はいつでも、大人でなければならない必要などありませんから」という言葉に感銘を受けた。私も、少女の頃に好きだった本をいつまでも大切にしたいし、当時出会いそびれてしまった少女小説もこれから新たに読んでいきたい。

春野@Haruno_652026年5月3日買った読み始めた好きな作家さんがエッセイを出したということで購入! 自分もたまにエッセイのようなものをnoteに投稿したりしているので、シンプルに楽しみつつ何か得るものがあったらいいな~と思っている。
