終の住処

終の住処
終の住処
磯崎憲一郎
新潮社
2012年8月28日
2件の記録
  • Wi-HEi
    Wi-HEi
    @Wi-HEi
    2025年5月8日
    時は重なり合う。現在と過去、そして未来を複層的に現実世界へ投影する。 時は拡大収縮を繰り返す。十数年の間が広がっても、まるで何事もなかったかのようにぎゅっと縮んで一続きになる。 妻に隠れて浮気する、製薬会社勤めの男。そんな彼の記憶は、営業と接待の日々、上司の罵声、家計のやりくり、赤ん坊の夜泣き、不倫関係、妻とのすれちがうばかりの生活といったもので埋められている。 彼にとって、それらは、「とうてい重要とは思えないようなもの」である。 だが、終の住処に行き着く時、人生や生活はそれらによってかろうじて存続されていることにふと気付くのだった。
  • 夏しい子
    夏しい子
    @natusiiko
    2025年3月22日
    観覧車の日、妻からしてみたら「何処に行くかも言わないで連れ出して、遊園地についてみれば娘が小さいから仕方がないものの、何も大して楽しまずに帰ろうとする。だから観覧車だけでも乗って帰ろうと提案したが、この人は私や娘の事より観覧車とそこから見えるものにばかり興味を持っている」とでも思ったか分からないが 主人公は最初からずっと妻の事をちゃんと見たり思いやろうとはしてなかったのではないかと感じた。 太った女やサングラスの女ほどに妻に興味を持っていたら彼の人生はもっと違っていたのではないだろうか。
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