生皮

13件の記録
- さくら🌸@lily_sakura_2025年9月23日読み終わった辛い描写が多かったけど、これは誰も目を逸らしてはいけない話だと思った。性加害を受けたという告発。「なぜ今更言うんだ」「2人で会っておいて何を言ってるんだ」という外野の声が、被害者をまた傷つける。被害にあってから告発をするまでの被害者の苦悩、それを認めてしまえば本当に自分が汚れたように思えてしまうという葛藤、決して被害者は責められるべきではないのに、そのどれもを知らない外野がそれを言うなんて許されない。暴力や恫喝だけが「暴行」なのではない。 私は幸い、こういう被害にあったことはないけど、自分がそうなっていないから良いという問題では決してない。 「こういう会話は、いつでも私の近くにあった。この店にかぎらず、ずっと昔から、どこにいても。たいていは私自身もその会話に加わっていた。笑いながら。こんな会話は風景みたいなものだった。私もその一部だった。」(p.264、265) ホモソーシャルやミソジニーに苦しめられたり、笑ってやりすごしたり、潜在的に排除を恐れて自分からそれに加わったりすることは誰にでもあるんじゃないか。そういう意味では私も加害者であり、被害者なのだろうか。全く他人事ではない。ずっとナイフの切っ先を向けられているような気持ちで読み終えた。 主要人物以外の目線でも語られるけど、セクハラの加害者の肩を持つツイートをする男性の虚栄心や女性への支配欲が見ていられなかった(現実でこういう男性が多く、辟易することが多いため)けど、途中でそういう人の意見は「そんなのは少しだ」だと言われてしまうことで溜飲が下がった。 読者は突きつけられている、と思った。誰もが被害者に、加害者にならない、させないために何をするか。
- 夏しい子@natusiiko2025年3月7日かつて読んだ読んで良かった。 セクハラについて色んな視点から描かれているのもいい。 「男なんて」と思わず言いたくなってしまうのだが、ちゃんとそうじゃない男性も描いてくれている。 遼子たちは、そうすることで自分たちの尊厳を守ってきたのかもしれない。