理由

10件の記録
- rui@ruito12262026年1月2日読み終わった海外旅行中に読了しました。『火車』でも感じたことですが、宮部みゆきさんは当時の社会問題に焦点を当てながら、物語として強い引力を持たせるストーリーテリングが本当に巧みだと思います。今回は、バブル崩壊後のローン問題や家族の問題が核にあり、ページをめくる手が止まりませんでした。 物語がルポライターの視点で進む点も印象的です。まるで事件特集番組を見ているような臨場感があり、自然と集中して読み進められました。また、登場人物それぞれの主観で語られることで、現実の出来事のような生々しさが増し、「何が真実なのか」と考え続けながら読みました。 読み終えたあと、自分の家族についても改めて考えさせられる一冊でした。


iiinu@iiinu1900年1月1日読み終わった構成がすごい。結論的には1人の男が犯した罪の話なのだけど、様々な事柄・家族がこれでもかと絡み合って複雑で、ページを読み進めるたびに真相がわかるようでわからない。中盤でなんとなく輪郭が見えてくるけど、本人の口から語られたわけではない話なんかもあったりして、語り手というものは人間である以上本質的に信用できないのだと感じた。特に真犯人については、結局どういう人間だったのか、色んな想像ができる。 でも犯してもない罪で誰かが捕まったりせず、裁かれるべき人間がきちんと名乗り出て解決するあたり、優しいというか、救いがあるというか、やっぱり人の善性に依っているなあと思った。 宮部みゆきさんは、行き過ぎだけれど悪人と断ずるほどではなかったり、見栄を張ってしまって失敗する人だったり、なんとなく嫌悪してしまうけど憎むほどではない、この世に生きているごく普通の人を描くのが本当に上手。






