クアトロ・ラガッツィ (下) 天正少年使節と世界帝国
7件の記録
LUCiA@gogo2026年1月17日読み終わった小説ではなく史実を追っていったものなんだけど、後半になるにつれどんどんとキリシタン迫害の壮絶さが恐ろしくなっていく。ナチスによるホロコーストにも例えられるくらいだ。 天正少年使節のヨーロッパ各地での歓迎ぶりがまず凄い。世界の果てまでも届いたキリスト教を証明する若者がやってきた。それに歓喜する者、政治的に利用する者、だが彼らの安全は保証されていた。そんな天国から帰国した彼らを待っていたのはキリシタン追放令だった。 信長時代は自由に布教していたキリスト教が、秀吉の天下になるとともに禁止されていき、果ては追放、拷問、死刑。キリスト教を邪教と秀吉をそそのかすのは仏教徒。それぞれが衆生を救うことを目的としているはずなのに。 解説でも書かれているが、著者は日本側の史料、海外の史料の両側から史実を見ている。当時の政治的状勢なども鑑みて、史料から透けて見える事柄を読んでいく。そこが推理小説的でもあって面白い。 信長は破天荒、秀吉は小狡い、家康はおおらか、なんて勝手な思い込みがあったが、この本を読んだ後では、信長は先を読みすぎて他がついて来れなかった、秀吉は残虐な恐怖政治家、家康についてはほとんど描写はなかったがキリスト教迫害については秀吉と同等かそれ以上に残虐、という印象に変わってしまった。 読み終えた後書店に寄ると、大河ドラマの影響か秀吉関連の本がたくさん並んでいる。表紙を見る限り、どれも明るく好印象な秀吉だ。とても今の気分では読めないと思った。
辻井凌@nega9_clecle2025年3月5日読み終わった感想戦国時代の日本とヨーロッパの出会いが、生涯ヨーロッパに触れ続けた日本人研究者という立ち位置を活かした視点で深く書かれている。宣教師という日本最初の「外資系」が日本をどう観察し、ファンを増やし、どこで失敗したか見えてくる。 ※上下巻まとめての感想



