英語と明治維新

6件の記録
- MA Books@ma-books-2025042025年9月18日感想現時点で私の中の今年のベストブック! 幕末から明治にかけて、日本の社会全般(政治だけではなく日本語にまで)に与えた影響の大きさに驚かされました。英語教育、学習の苦労の様も想像出来ました。現代に生まれた事に感謝です。
- いるかれもん@reads-dolphin2025年8月30日読み終わった学び!英語(というか外国語)を軸に明治維新前後の日本の変化を政治・経済などのハード面、文化のソフトの両面から描き出す。前半が主に幕末から明治維新に至る日本の開国について整理されている。歴史に疎い私でもスラスラ読めるほどわかりやすく整理されている。幕府側も積極的に海外に使節団を派遣するなど、西洋の文明を取り入れようとしていたとは全く知らなかった。後半は日本の近代化に伴い社会全体に英語、フランス語、ドイツ語などが普及していく様子が描かれている。(逆にオランダ語が衰退していく様子なんかも。)外国人教師が大学にいたことや、英語で授業を行われていたことなどはなんとなく知っていたけれど、ドイツ語、フランス語、英語がしのぎを削っていたことなどは知らなかった。日本語についても国の標準的な国語を整えていく段階で、英語などの外国語の影響を受けていると知って新鮮だった。単に外国語を既存の日本語に置き換えていったというわけではなくて、日本語のあり方もその中で変容していった様子が述べられている。なんか、なんとなく日本っぽとか思っているものでも、外からの影響を内包して、それが次第に馴染んでいって、いつの間にかオリジナリティとか「らしさ」になっていうのだと凡庸な感想だがそう思った。まだ、今ほど情報の入手が難しい時代に必死に外国語を勉強して、外に飛び出した人たちがいて、そうした人たちの力で社会が変化していったと考えると、飛躍のためには文字通り勇気を持って外に出て学ぶってことが大切なのかなとか思った。 とりあえず英語を勉強しようとモチベーションは高まった笑。そう思って図書館で洋書とか語学書を眺めていたけれど、どの本を読んでも挫折しそうでどうしようかと思ったが、この本の中で、ある程度文法が身に付いたら自分の興味ある文章を辞書を引きながら読むのがいいって書いてあったので、家にある大学院時代の洋書の教科書をまた読み直すところから始めようかなと思う笑 本の話に戻るけれど、幕末から明治までの変化を外国語という軸でソフト・バード両面から、私のような素人にもわかりやすく読みやすく、そして簡潔に整理されていてすごい本だと思う。あとがきにも書かれていたけれど、著者は大学で経済学、大学院で英語教育を学んだらしい。その後英語教育の研究者になられた方だが、そうした著者のバックグラウンドあってこそのオリジナリティあふれる一冊だと思う。ぜひこの著者の他の本も読んでみたいし、もう一度外国語を勉強したい。
- roiban@roiban2025年4月28日読み始めた『バベル』を読んで以来、帝国主義の胎動期のことが気になり続けていて、新刊でちょうどおもしろそうな本が出ていたので買った。言語も絡む。アヘン戦争での清国の敗北の報が届いた頃、日本に十分な日英辞書はなかった。そんなところへ黒船がやってきて……。