新訳 ジキル博士とハイド氏

6件の記録
- うゆ@otameshi_8302025年10月4日読み終わったジキルがハイドを恐れたのはそこに愉悦の感情があったからなのだろう。(誰しもムカッときて誰かをぶん殴りたくなることくらいある。そこでぶん殴る自分とそれでもぶん殴らない自分に分かたれたとして、二者の魂が繋がっていれば、殴った時の一瞬のスカッとした感じを味わうことになる。(ただし殴った方はただそうしたかったからそうしただけでそのようなある種喜びの感情もないのかも?)。) ジキルとハイドは善と悪というよりは自律と自由なのかもしれない。 スティーヴンソンはそんな自分の悪魔的な部分、あるいはなにものにも制御されない自分を、筆の力によってハイド氏としてロンドンの街に放つことで、なにがしかの平衡を保ったのかも…というのは訳者あとがきを含めての感想。 今回初読とはいえさすがにどういう話かは知っていたのでゆっくりと描写を愉しみながら読むことができたのは良かった。筋が気になるとそっちに集中力割かれちゃうから… 何をしていいか、ではなく、何をしてはいけないか、それが大事だと最近よく思うようになった。「自由」という言葉を履き違えちゃいけない。やってはいけないことを神や国家に頼らず自分で考え自分に課すこと。それは実現不可能なほどに難しい。 …と少し小説から離れるかもしれないが読みながら改めて思ってました。
- 八槙@yamaki_rd2025年3月6日かつて読んだ読了学生の頃、本が貰えるキャンペーンのようなもので頂いた本。当時は感想文を書く為に走り読みした程度だったが、この作品をテーマにした韓国ドラマを見てもう一度読みたくなった。『若きウェルテルの悩み』と共にとあるラジオの原案にもなっていたらしく、それに伴った書き下ろし表紙に一目惚れして二冊目を購入してしまった。