表題の「信仰」が気になって手に取ったけど、多様性について触れている「気持ちいいという罪」が特に印象的。 「笑われて、キャラクター化されて、ラベリングされること。奇妙な人を奇妙なまま愛し、多様性を認めること。この二つは、ものすごく相反することのはずなのに、馬鹿な私には区別がつかないときがあった。」 すごいスピードで多様性を認めるべきという考えが広がる世の中で、多様性を認めるとはつまり自分にとって都合の悪い性質だってこの世に普通に存在していることを認めなければならないという当たり前を、ほんとにみんな理解しているのだろうか？

一編目読み終えた。こわ面白かった。信仰って自分の心の芯を強くさせるものでもあるが弱い部分をちくちくされる感じもあるな…

単行本でも読んだけれど再読

形容し難い読後感！私は、全てが均一に整えられた事象に魅力は感じない。凸凹が噛み合って、互いが少しずつ馴染んでいく過程に魅力を感じる。皆それぞれの幻想に騙されながら、バランスを取って生きていて、人間の根本的な肉体的な本質をそのまま言語化したような作品だと思った。そして短篇の中に入っているエッセイが凄く面白かった！

誰もが、何かを「信仰」している。

クローン家電、野人‥気になるアイデア満載

やすやすと裏切られる当たり前という価値観。

単行本を購入していたけれど、文庫化にあたり短編と書き下ろされた話が入っているとの事で迷わず購入。 【信仰】は短いけれど好きな言葉や表現ばかりで、やっぱり好きな作品だなと思った。 今回収録された【無害ないきもの】とても好きだった。 単行本の時よりもっと好きな作品になった。自分が単行本も買って文庫も買うなんて想像つかなかったけれど、改めて好きになる、より好きになるってわかったのでこれからも躊躇せず買っていこ。

★★★★★