ゴッホの犬と耳とひまわり

12件の記録
- momiji@momiji_book2025年7月11日読み終わったゴッホ直筆かもしれない家計簿を巡る物語。時々焦らされながら、より道もしながら進んでいく。登場人物達の知的・文化的コミュニティが好みの世界観。
- りなっこ@rinakko2025年6月4日読み終わった堪能して大満足。事の始まりは19世紀のフランスで印刷された販促用の家計簿。余白に厖大な書き込みがあり、ゴッホの署名入りだった。 語り手はその翻訳を恩師の河島から依頼されるが、依頼主曰く「真筆の可能性はひくい」。と、ここから先の展開は予想外な広がりを見せ、話がどこまで逸れるのかと思うとまたゴッホ周辺に戻る。宮沢賢治、初版『月に吠える』の装幀、メアリー・シェリー…縦横無尽な蘊蓄(主に河島)と、登場人物たちの関係とが綾に結ぼれていく様は流石の見事さだった。 語り手の記憶から掬いだされた絵本『森のなかのお城』の内容も忘れがたい。