この世の喜びよ (講談社文庫)

11件の記録
- 森々@mori_hkz2025年9月22日読み終わった少し読みにくく内容は難しかったけど、詩的な文章で美しくて好きだった。 一人称が「あなた」で始まる物語で、最後の最後の「あなた」は一人称にも取れるし少女に向けて言っているようにも俯瞰で見ている読者に向けて著者が言っているようにも取れるて一番好きな部分。 「マイホーム」「キャンプ」は伝えたいことはよくわからなかったけど、空気感は好きで、「マイホーム」はなんか嫌な気持ちになった(夫にイラついた)。 「キャンプ」を読んで思ったのが、子どもってお互いの名前や素性をよく知らなくてもいつのまにか仲良くなってて不思議だよな〜だった。
- ひいろ@hiirokioku2025年8月31日読み終わった第一作、『ここはとても速い川』が大好きで追いかけ始めた作家さんの、芥川賞受賞作。素晴らしい。素朴な世界のうちに、胸を打つ文章の美しい流れ。次の作品も買ってある、持ってきている。今から読む。幸せですね。
- onyoro@onyoro2025年5月16日買った読み終わった去年のまだ厳しい暑さが残っている頃に、公園の木陰のベンチに座っているおばあちゃんが読んでいたのをなんだか強烈に覚えていて、いつか読むぞと思っていた本。 手触りがずっと掴めない感じが、整頓された言葉というより"あなた"の脳内のようで、よかった。 私はまだ本当の意味での共感は出来ない、と思った。あのおばあちゃんは、どんな気持ちで読んでいたのだろう。 …とここまで書いていて、6歳くらいまでは絵本、13歳くらいまでは児童文学みたいなのを読んでる気がするけど、大人ってこんなに歳の幅があるのに同じ本を読むのね、と面白くなった。今読んでいる本、おばあちゃんになったらどんな気持ちで読むんだろうな。
- 芯波@shinba2025年4月6日読み終わった読み返した先々月に読んだのを再読。二人称小説という手法を除いても、この小説の登場人物たちが好きだな。等身大で、ほどほどに善良で、頼りないけど芯を感じる。少年たちが主人公の「キャンプ」も好き。また彼女ら彼らに会いたくなるだろう。