やぶれかぶれ青春記・大阪万博奮闘記

7件の記録
- 120@1202025年6月14日読み終わった1970年の大阪万博の回顧録部分は、2025年を生きる人間として、ある意味では羨ましくも感じた。政治的な駆け引きに飲み込まれ、損な役回りと分かりつつも、知識人が理念的部分を担い、未来に繋げようとしている姿が輝かしい。 2025年の万博も、関係者からどんどん内情が語られてほしいが、会場デザインプロデューサーの藤本壮介だけが万博の顔役を引き受けているような現状を見ると、難しそうな気がする。
- 犬山俊之@inuyamanihongo2025年6月8日読み終わった文庫版解説が公開されているのを教えていただき、読んでみたところ、引き込まれ、すぐに電子書籍で購入。(前半の感想) * 戦後20年経った1960年代後半に書かれたものなのに、「今」につながる内容ばかりで驚かされます。 最近はネット上だけでなく政治家にも特攻隊を賛美する人がいますが、本書には「英雄茶番劇」という章で、予科練への「志願者」が「強制割り当て」で決められるデタラメが記されています。「志願者」は成績優秀な者ではなく、必ず「落ちこぼれ」の中から「選ばれ」、札付きの生徒は一夜にして「英雄」に仕立て上げられる、と。こんな事態を目にしてきた人たちにとっては特攻隊の賛美なんて考えられないことだったはず。 著者と同世代の沖縄のひめゆり部隊についても書かれているし、空襲に備え防火用の空地を作るために民家が有無をいわさず取り壊されるところは、現在のパレスチナのことが思い起こされます。 権力の好き勝手によって、人々が殺されてきた歴史を我々は学んだはずなのに、と思わずにはいられません。→