わたしたちの中絶

7件の記録
- okabe@m_okabe2025年5月16日読み終わった中絶を巡る不条理(配偶者同意が必要なこと、女性だけが罰せられる法制度、中絶後に抱える罪悪感、女性主体の避妊法が認可されないこと、性教育の遅れ)に心が痛むので、読み進めるのに時間がかかった。 SRHRの概念は、まだ一般化していないように思う。この概念がもっと広まって、社会が変わっていかなければならない。これは徐々に変わっていけば良いというものではない。今すぐ変わっていかなければならない。
- 蛸足配線@nekoai302025年3月28日まだ読んでる第27章 わたしは何も悪いことはしていない 取り除いた妊娠組織を見せられて、「これどうしますか?」って聞かれたんです。(中略)追加課金一〇〇〇円で水子供養ができるって言うんです。水子供養しないなら、普通に可燃ゴミとして捨てますって言われました。(中略)オプション感がすごかったし、かえって「命の尊厳ってなに?」と思ってしまって。とにかく自分を守ることを優先しようと思って、ゴミでいいです、と答えたんです。(p232-233) 出産は良いことで中絶は悪いこと、という単純な図式に基づいた語りが為されるとき、女性の体や意思は重要視されない。所属する社会のために産むことが善だとされているから、それに反して産まない選択をすることが悪とされるのだろうか。組織を維持する道具としての女体から生み出される子もまた将来的に道具として機能することを期待されている。道具が道具を産み続けることを賛美する場であっても、人命は尊くかけがえのないものだという建前があれば多くの人は疑問を抱かず繁殖できる。道具としての機能を根拠に尊ばれるのだとしたら、役に立たない体に尊厳は認められない。この社会で、人命は無条件に尊いものではないらしい。