ヒルベルという子がいた改訂版
6件の記録
jirowcrew@jirowcrew2025年10月19日かつて読んだ「見棄てるものと見棄てられるもの、あるいは、治す人と治される人、教える人と教えられる人の区別は、われわれが単純に信じているよりは、もっと不可解なものではなかろうか。この両者は一般に信じられているよりもはるかに逆転可能であり、相互的なものではなかろうか。このように考えてくると、人間が人間を〈処置する〉ことが、真の意味では不可能であることがよくわかってくるだろう。」 「ぼく、ホームからぬけでるんだ。パンを持って。おなかがすかないようにだよ。 ぼく、遠くへいきたい。遠くの遠くの、お日さまが作られる国へいきたいんだ。そこで、お日さまを空に、はめこむから、あかるくなるんだろ、ね。」 居場所というものは、その存在そのもの、そのありのままを無条件に受け入れる「こころ」そのものであるということ。 この本を読み、ヒルベルという子が、いまだ心に棲みついていることを、ときどき思い出す。
空色@kagimusume272025年4月3日読書記録です ヒルベルはあだ名。ヒルベルは病気で変わっていてひとりぼっち。どこにも行くところがなくてホームで暮らしている。 本当に扱いにくい子供みたい。きっと近くにいたら困ってしまうかも。でも、読み進むうちにどんどんヒルベルが好きになってきてしまう。ヒルベルは、言葉でうまく表せなくても、たくさんの事を感じて多くの事を知っている。 ライオンの群れの中の話なんて素敵過ぎる。ヒルベルを連れてきてくれたお爺さんがいい。それに対応するマイヤー先生が、いい。挿絵もすごくいい。 作者はドイツの作家で、訳者はエンデのはてしない物語も訳しておられます。 もう一回読んでみよう。


