ドクトル・ガーリン
23件の記録
Lusna@Estrella2026年1月27日読み終わった「私にはあなたを慰める権利なんてありませんし、そんなのバカげています、でも…… 一つだけアドバイスを。一つだけ! アドバイスというより、そう、ささやかな助言です。過去は忘れてください。もうこれっきり(…) 私はそう助言する権利を持っています。だって、かつて私もそうしたんですから」 「それは難しいよ、マーシャ」彼は死んだように虚ろな声で言った。 「信じられないほど難しいです! でも、それができたら、あなたは本当の意味で幸せな人間になります」 「過去は、石の詰まったリュックサックだ」 「石を落とすために、リュックサックを切り裂かないといけません」(…) 「ナイフが必要です(…) 私の場合は戦争でした。それが、子供の頃のトラウマや少女時代の苦しみが詰まったリュックを切り裂いてくれたんです。おかげで今は背中が軽いです。軽すぎて、現在を飛び越えて未来へ突っ走っていくほど。私は未来派です!」(…) 「私があなたのナイフになりましょうか?」マーシャは真剣にたずねた。 「私のリュックの生地は石化して、塩漬けになっている。積み重なったものが多すぎる。……化石の層だ。ナイフは軋む。それから折れるだろう」 「切れます。硬いから」 「もしひび割れたら?」 「そしたら、私がそのクソみたいなリュックを歯で食いちぎってやります」





mikechatoran@mikechatoran2025年10月10日読み終わった海外文学おもしろかったー アルタイ共和国の働いていたサナトリウムがカザフからの核攻撃を受けて破壊されたため、東のハバロフスクを目指して逃避行を繰り広げるガーリンの物語。その途中でさまざまなコミューンに出会うが、まるで『ガリバー旅行記』や『地獄の黙示録』を思わせる。登場するテクノロジーやキャラクターのお面白さもさることながら、ロシアの様々な作家の引用だけでなく、作中作が頻繁に出てきたり、ザミャーチン、パステルナーク、ソルジェニーツィンへのオマージュと思しきところがあったりと実験的でありながら魅力的。それでいて(それだからこそ、か)人間、人間的なもの、自然への愛や憧憬が大きなテーマであることに心が打たれた。この作品も『吹雪』からの三部作とのことで、続く完結編の『遺産』が楽しみ





















