第二のオスマン帝国

第二のオスマン帝国
第二のオスマン帝国
バーキー・テズジャン
佐々木紳
前田弘毅
山川出版社
2024年4月23日
5件の記録
  • ラーレ
    ラーレ
    @lale_chabok
    2025年7月26日
    読み終わった めちゃくちゃ面白かったし知見祭りになれたので、あとで読書メモ整えてブログ記事にしたい キョセムの時代の本って日本にはあんまりないから、キョセムファン待望の学術書だ。まあ肝心のキョセムへの言及がほとんどないんですが、気になるとしたらそこですね イェニチェリ、ウラマー、スィパーヒー、宦官と幅広く丹念に政治的影響力を書いてきている本なのに、ハレムの母后たちだけ除外しているのは詰めが甘いような気がする。メフメト四世の母トゥルハンは確か砦を作っていたはずだしね、影響力は間違いなくあったはずだろう
  • ラーレ
    ラーレ
    @lale_chabok
    2025年7月9日
    一章二節 本題 ウラマーたちの特権階級形成については、貨幣市場になり現金ワクフ合法化したスレイマンによって、ウラマーと地元法官が結託して税金の中抜きし放題になって最強の特権階級化した。 スレイマンがエブッスードを重用して政治や後継者問題にかませた結果、ウラマーたちに統治へ口出しする隙を与えてしまった。 しかしそれは皇帝と軍人たちによる閉じられたエリート層の世界に、搾取されてきた庶民層が初めてウラマーを通して国家に対して意見を述べられる社会形成の始まりでもあった。それが立法帝スレイマンの時代なのである。 なるほどね 前から思ってたんだけど、スレイマンの立法帝カーヌーニーって本人というかスルタンにとっては結構皮肉な渾名じゃない?カピチュレーションもそうだけど、現金ワクフに後継者問題、スルタンの絶対君主制につけいる隙を作りすぎぃ! 私はやっぱり壮麗帝のほうが好きですね… でもエブッスードさんが色々整備してくれたおかげで、ちょうどよくスルタンポンコツ時代到来になっても、国家として存続できる状態にもっていけたという感じだよね スレイマンは財産と共に子孫を縛る鎖も残していて色々面白い男だ…
  • ラーレ
    ラーレ
    @lale_chabok
    2025年7月9日
    地味に一章でめちゃくちゃ気になったのは、メフメト二世がカーヌーンナーメに書いた兄弟殺しの法の真贋がそもそも怪しい事態になっていることだ… そんなことってある!?オスマン帝国の絶対的個性じゃん兄弟殺し!!まあ慣習として歴代脈々と実行されてきてるから無かったことにはならないんだけど、たまげるな!! なんとスレイマンの時代になってようやく法令として存在しているのを確認されたらしい…。スレイマンが真面目すぎたから発覚したヤツでしょ。 バヤジット皇子の処刑のためにエブッスードさんが探してきたらしいが、セリムvsバヤジットの戦いにまず確認しに行くよな?と思うと、スレイマンはまさか兄弟殺しは名実共に合法なんてと寝耳に水だったんじゃなかろうか…。メフメト二世が書いたにしろ、後世が加筆したにしろ、スレイマン可哀想だな…(まあムスタファ皇子処刑した時点で良心の呵責ストッパーはブッ壊れている気はするのだが)
  • ラーレ
    ラーレ
    @lale_chabok
    2025年7月6日
    一章一節メモ 市場の変化に応じて貨幣の価値が上昇し、税も物納から完全に金納に変わる それに伴いティマール制の検地が行われなくなり君主が編んだカーヌーンナーメが廃れ、シャリーアを重視する法学者の法が重要性を増す 当時のウラマーは宗教的狂信者であったのか?彼らが衰退を呼び込んだのか?しかしフェイズラーは理性派としての面も持ち合わせていた(でもカザドゥーデ派とも親しかったけど…) メフメト四世、ムスタファ二世、欧州に大敗しカルロヴィッツ条約を結ぶ
  • ラーレ
    ラーレ
    @lale_chabok
    2025年7月5日
    オスマン二世の学術書だと思ったら、メフメト二世やスレイマンの話も結構出てくるみたいでワクワク キョセム時代から始まるスルタン強制退位の流れ、イギリスの名誉革命との類似性を指摘する序章 斬新な視点で興味深いスタート
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved