マナートの娘たち

マナートの娘たち
マナートの娘たち
ディーマ・アルザヤット
小竹由美子
東京創元社
2023年4月11日
8件の記録
  • ni
    ni
    @u_kiuki30
    2026年5月6日
  • 「アリゲーター」でここ最近読んだ本で知ったことを再確認したり新たな知見を得た。 実際にあったシリア・レバノン系移民の夫婦へのリンチ事件をベースに18世紀からアメリカで起きたジェノサイドをさまざまなメディア(新聞記事やネットの掲示場、Eメール、公文書、手紙)を組み合わせる形で昔から今に至るまで差別や虐殺は存在していることを描いていた。 シリア人はアメリカでは白人にカテゴライズされていて黒人に比べると彼らほど苛烈な差別はうけていない。 しかしながらちょっとでも逆らうようなことをすれば命を落とすような弱い立場である。 また18世紀にインディアン(ネイティブ・アメリカン)に対して行われた土地の収奪や虐殺も絡めて、差別感情の恐ろしさを再認識した。 『ムーア人による報告』(レイラ・ララミ著)を思い出した。 9.11同時多発テロ以降アメリカに暮らすアラブ系の人たちが生きづらくなったこと、シリアの内戦でたくさんの難民が国を出て他国に暮らさざるをえない状況になったことを改めて思い出させてくれる物語もあり、それが当事者(シリア人として)の語りで読めることは貴重だと思った。
  • 長編が読めそうにないので短編集を。 著者はシリア出身で子どもの頃にアメリカに移民してアメリカで教育をうけている。 登場人物はシリアのみならずエジプトやヨルダンなどいわゆるアラブ系と呼ばれる人たちで、アメリカではマイノリティーであり、国際情勢のタイミングによっては勝手に憎悪の対象にされてしまう人たちだ。 表題作の「マナートの娘たち」は、3世代に渡る女性の人生が形は違えどそれぞれ抑圧されてきたことを描いている。 マナートとはイスラム以前に崇拝されていた女神のことらしい。 伝統的な家父長制の中で生きた祖母、そこからはみ出し逃げ出した伯母、アメリカで暮らしていて一見抑圧とは無縁そうな「わたし」はどんなに努力をしても女であることからは逃れられず両親は彼女が娘ではなく息子ならよかったという感情を隠そうとしない。 印象に残った「懸命に努力するものだけが成功する」は既視感があるというか、アメリカの#MeToo運動がそれまで業界で蔓延っていたハラスメントを白日の下に晒し加害者に罪を償わせる流れになった大きな変化が起きる前のことを描いている。 つまり主人公のリナは社長(権力勾配のある相手)からの性的な発言や誘いに耐えられなくなり会社を去ることにしたが、リナの後任は社長が思い通りにできる女性が就いた。 リナは女性であるだけでなく、見た目ではわからないアラブ系で、同僚がアラブ系への嫌悪を口にするたびに深く傷ついていた。 マイノリティー属性が複数になれば困難は増えることを目の当たりにした。 「リナはわかっていた。あの女たちは、いったん興奮が静まったら代償を払わされる側になるのだと」ーP79より引用 この一文を読んで、#MeToo運動が活発になっても被害者が叩かれることが続いていることの予言のように感じた。 マイノリティーであるリナが声をあげることのリスクは高く、奪われた人生を取り戻せる可能性は低い。 そのため口を噤まざるをえない女性たちがたくさんいることやそうせざるをえない現状について考えなければいけないと思った。
  • 木村久佳
    木村久佳
    @kuCCakimura
    2026年4月18日
    神保町春のブックフェスティバルで購入
  • 読みたいけど図書館になくて、読みたいので買った。 装丁が美しい。 シリア出身でアメリカで育ち、創作は英語でするようだ。 読むのが楽しみだけど、他に読まなくてはいけない本たちが滞っていて…早く読みたいのに!
  • 柚子🍋
    柚子🍋
    @jnk_airport
    2025年7月6日
  • U
    U
    @read0330
    1900年1月1日
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