苦海浄土

17件の記録
- socotsu@shelf_soya2025年8月26日感想文字を読める・読む、ということを当たり前のこととして生きている、それは日々を営むためのみならず、文化を受け継ぎ、記録するためにも必要なツールである、ということを疑いもしない人間に対する強烈なカウンターを、製本された分厚い紙の束として、時間も土地も隔てた人間が手に取ることができる・読み続けられることのおかしさ、有難さ、一言では表しがたい感覚が寄せては引いていく作品。 解説で池澤夏樹がチッソ社長室にいたる流れを「コメディー」と称していて、私もその「双六」ぶりや、チッソの人たちとのやりとりを読みながら、ここでこの表現を用いてよいかわからないけれど、悲劇と喜劇は裏表なのかもしれない、と思っていたので、とても納得した。誰が誰を笑っているのか、笑えるのか。思えば御詠歌の練習をちゃんとやらない・歌詞を間違えてしまうくだりや、「運動」の一部であっても、読む側も描かれている側もまじめな顔ができなくなる・していないような、メインの流れからはみだした部分にこそ、あらわれる人のいとなみのようなものも、この本の魅力だと思う。あまりにも長編なので、部分の話をしたくなってしまう。
- 本を食べない山羊@goat1234562025年8月14日読んでる入院中苦海浄土チャレンジ。 苦海浄土の、苦海浄土なぶぶんを読み終えて、達成感と「金の問題じゃねえんだけど金でしか解決できないんだよな〜」という気持ちを抱えて、神々の島パートに入ったら、杢太郎のおじいちゃんが亡くなっていてショックを受ける。
- 柿内正午@kakisiesta2025年4月14日読んでる『耳のために書く』を読み終える。いい論集だった。石牟礼道子を再開する機運が上がってきた。『苦海浄土』を読み始めたのは二年くらい前だろうか。日記を検索したら三年前だった。繰り返し冒頭の百頁くらいを読んで、間が空いて、また頭から読み返すというのをやっている。今度はどうだろう。
- こーたろー@deepdaylight2025年3月8日読み終わった借りてきた読むのに気合がいる。 おもしろい類の本ではないけど、読んで損はない。 大企業の態度とか国の対応とか読んでると、むしろ今読むべき本なのかもと考えさせられた。