自転車泥棒

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- ばるーん@ballo____on2025年9月25日読み終わっためっちゃ面白かった。あんまり自転車漕がねーな!って思ってたら最後すごすぎたし、国と個、樹と動物と自転車の歴史、メタレベルの異なる複数のテクストが絡み合う本筋もさることながら、爽やかな情景から転じて戦時下のジャングルの生々しさはちょっと困るぐらい!(『野火』とかそのあたりを思い出した) 作中でエーコが引かれながら創作論について語られてる箇所(主人公が小説家)、とりわけフィクションにおける伝聞(小説の形態そのものの性質が伝聞(的)であることもあいまって)の、読者に一旦そのフィクショナルを受け入れさせてしまう効果を思った。誰かに「もうすでに起こってしまった」話として語られたら、とりあえず頷きながら聞いちゃうみたいな。
- 彼らは読みつづけた@findareading2021年4月12日かつて読んだ電子書籍*読書で見つけた「読書(する人)」* 《手紙をくれた読者はたしかに、この原則に則ってこの本を読み、読み終わったあともなおそのなかを漂ったままなのだろう。》 — 呉明益著/天野健太郎訳『自転車泥棒』(2018年11月Kindle版、文春e-book)