迷宮百年の睡魔 LABYRINTH IN ARM OF MORPHEUS
17件の記録
- @s_ota922026年6月29日p17 「たとえば、恋人どうしがする会話なんて、百パーセントが仮定の話ではないだろうか。仮定の状況を持ち出して、相手の愛情を探る。相手の真意を確かめる。自分が行く先へ、ずっと相手はついてきてくれるのか、それを知りたい。その確証が欲しいのが人間だ。」 p37 「いつだって、僕はなにも期待していない。そういう人間になってしまった。ただ……、毎日、昨日とは違う風を感じたい、と思う。それだけだ。」 p44 「もちろん、あのとき……。あのとき以来、ずっと。」 p54 「右の像は、片手を目に当てている。片目を隠しているのだが、もう一方の目も瞑っていた。左の像は目を開けている。ただ、こちらは目ではなく、手で口を押さえていた。」 p57 「「砂です。」老人は答える。」 p59 「「何事も仕事ですし、何事も邪魔です。」彼は微笑んだ。」 p64 「「女王様……。」」 p68 「「デボウ・スホ?」」 p69 「「アキラが、殺された。」」 p71 「「どんなことでも知ることはできる。そして、どんなことでも知りたい。あなたの反応が見たかった。どうもありがとう。」」 p83 「「私の測定に問題がないとすれば、この島はほぼ同じ位置で回転している。」」 p85 「「メグツシュカ様。」」 p88 「「驚きました。それ以来、ここではいつも太陽は南にあります。日の出も、日の入りも、真南です。」」 p95 「「そう、なんでも自由なんだ。」「死を選ぶことも自由だ。」」 p98 「会いたいのではない。愛されたいのだ。」 p118 「シャルル・ドリィはとても頭の回転が速い、ということがまずわかった。」 p119 「「違う。彼女の名は、メグツシュカ・スホ。」」 p119 「「デボウは、メグツシュカの娘。つまり、私の義理の姉になります。」」 p125 「「会いたかったよ。」さらに彼の顔が近づいた。「まちがいない。絶対だ。私が間違えるはずがない。君は、私に会うために、私と再会するために、ここへ来たんだね?」」 p128 「「見えるものが、すべてではありません。」「そう、そのとおりだ。」彼は目を瞑った。「目に見えても、触れられるものと、触れられないものがある。」」 p131 「「曼荼羅って、昼間に見た、あの砂の絵のことだよね。」僕はロイディに話す。」 p135 「ライツの手は、砂の絵を描くための棒状の道具、例の金色のスプーンを握っていた。」 p142 「「神様に。」ウィルはその答と同時に、瞳だけを上へ向けた。」 p144 「「ミチル、左正面の建物の屋根に猫がいる。」」 p151 「ここは、どこだろう?僕は、どこにいるのだろう?僕は……、本当に、いるのだろうか?僕は、誰なんだろう?」 p155 「「私の推測ではない。その説によれば、人間は自分の頭脳で考えたものだけで空間を埋め尽くそうとする。そういうものを純粋で理想的なものと認識する傾向にある。曼荼羅は、すなわち、その種の脳の欲望をシンボライズしたものだ。」」 p171 「「うん、わしらもな、それは不思議だった。皆、不思議に思っただろう。しかし、そのときは、疫病で街の大勢が死んだんだ。それで、神の浄化が行われ、残った人々が救われた。その浄化でまた周囲は海になった。ここはな、そういう運命にある街なんだ。ずっと昔からそうだったよ。一度や二度のことではない。海に囲まれたり、森に囲まれたり、周囲はさまざまに変化する。その代わり、イル・サン・ジャックの中だけはなにも変わらない。変化するのは外側だけ、それも、自分の周囲の、ほんの僅かな範囲のことだ。そう、うん、人間だってそうだろう?」」 p172 「「そう、彼女は変わらない。つまり、内側なんだな。」「内側?」「変化するのは、いつも外側だ。」」 p172 「「たとえば、自分たちを、その変化に合わせていけば、太陽だって止められる、というわけですね?」」 p180 「だいたいいつも、普段から、僕は自分のことがよくわからないのだ。自分がどうしたいのか。何を望んでいるのか。笑いたいのか、それとも泣きたいのか。生きたいのか、それとも死にたいのか。全然わかっていない。一番凄いのは、そんなふうなのに、こうして普通に生きていられるということだ。昔、まだ人間が演じていたサーカスみたいだと思う。生死をかけた演技を、アイスクリームを嘗めながら眺めていられる。人間って、それくらい残酷なのだ。自分にだって、いくらでも残酷になれる。」 p181 「「クロス?どうして僕に?」」 p182 「「俺は、どんな金属よりも、鉄が好きだ。一番柔軟性があって、一番強い。熱と灰で、もっと強くなる。」」 p185 「「新しい技術には危険がつきものですが、技術的な試行を継続することで人間は必ず活路を見出してきました。諦めれば、進歩は止まってしまいます。」」 p189 「けれど、新しいものさえ知らなければ、なにも古くなったりはしない。」 p189 「「これは、パン。」ロイディは真面目に答える。「そこの店で買ってきた。」「へえ……、どうして?」「ミチルが食べたいと思った。」」 p196 「「最近の私は珍しい。」ロイディの強烈なジョークに僕は目眩がした。」 p204 「いつからだろう、ボートと同じ方向へ、追いかけるように走っていた。僕は速度を落とし、手を振ってやった。少年も手を振る。「ウィルだ。」ロイディが言った。」 p217 「「きっと、教えないことに価値があるからです。」」 p219 「「ミチル、猫だ。」」 p222 「「機転の効く、俊敏な頭脳。けれど、それ故に自分の感情を見失い、ときどき制御できなくなる。人に支配されることが嫌いなのに、なんとか自分を支配しようとしている。その矛盾を知っている?」」 p223 「「あなたが面白い。稀有の存在といえるかもしれない。何だろう?何故、そんなに肉体を諦めている?生きることと、思考することを、切り離そうとしているのは、どうしてだ?あなたの躰と、あなたの視線は、まるで統制がとれていない。」」 p224 「途中から僕は、メグツシュカの横顔を眺めていた。彼女はそれに気づいて、ぼくの方へ視線を向ける。青い瞳。輝かしい。黒い髪。滑らかな。白い頬の曲線は、セラミクスのようだった。」 p225 「「忘れられないことが。」彼女は即答する。「不便。」」 p227 「「お優しいですね、女王様は。」「え?」目を見開き、メグツシュカは驚いた顔をした。「ああ、あなたは、自分で思っているよりも、いえ、周囲が認識しているよりも、もっと大きな可能性を持っている。できれば、大事にすることね。」」 p228 「「猫はお好きですか?」」 p239 「緑がかった色がついている。大きさは二センチもない。粉々に割れたガラスの一片か。」 p245 「どうして、僕は知りたいのだろう。人の気持ちなんか知って、どうするつもりだろう。自分の気持ちと比較して、なにかの安心を得ようというのか。人が自分と同じだと安心?それとも、自分は殺人者とは異なっているから安心?否、安心に何の価値があるだろう。安心を求めることが、知りたいことと同値だとは到底思えない。」 p264 「デボウ?」 p264 「デボウ、目を開けて。僕の手を握って。」 p265 「「面白い。」メグツシュカが、僕の前に立って笑っていた。「あなたは、とても、面白い。」「飽きないね。」シャルル・ドリィの声だ。」 p267 「「アキラ。」シャルル・ドリィはグラスを片手で支え、優しく微笑んだ。「私がどのようにしてこのイル・サン・ジャックの王になったのか、この歴史あるモン・ロゼの主になるために、私が何をしたか、君に話しておきたい。」」 p272 「「私は独りだ。誰もいない。誰も私を愛さない。私は、何のために、ここの王になった?え?何のために、私は拾われたのだ?どれも皆、同じことだ。誰も知らない。いったい何のために、皆はここにいる?何のために生まれたのだ?神は、この私に、いったいどうしろというのだろう?私に何ができただろう?頼むから教えてほしい。もう終わったのか、それともこれからなのか。間違っているのか、正しいのか。なんでも良いから、私の耳もとで囁いてほしい。シャルルよ、お前は大馬鹿者だ、とそれだけでも良いのだ。何故、神は黙っている?なにも語らないのは、どういった了見だろう?導きがないのは、私だけなのか?教えてほしい。アキラ、君だけだ。私に、ちゃんと意見をしたのは、君だけだった。君は私に質した。私を導こうとした。神もしなかったことを、君はしてくれた。」」 p273 「「お願いだから、なにか話しておくれ。私になにか語っておくれ。大切な人。私の神。美しい神。どうか、優しい言葉をかけてほしい。それだけで、私は充分なのだ。それだけで、生きていけるだろう。アキラ、愛している。その瞳を私に……。その唇を私に……。許してくれ。お願いだから、どうか許してくれ……。」」 p281 「「それほどまで執着を持つなんて、予想外だ。そんなものか、人間なんて……。」」 p283 「「私の猫が教えてくれたの。」」 p284 「「根拠のない推論を、何故?」「私の希望です。」ロイディは答えた。「希望?」「はい。」「何だ?希望とは。希望の実態とは、何だ?」「わかりません。」ロイディは首をふる。「おそらく、それを言葉として口にすることが、未来に影響するという人間が持っているためと考えられます。」「お前は、持っているのか?「いいえ、私は人間ではありません。」」「矛盾しているぞ。」メグツシュカは微笑んだ。「はい、矛盾しています。」ロイディは頷く。」 p289 「「パトリシアって、誰?」」 p297 「「メグツシュカ・スホが天体観測をするためだ。」」 p298 「「純粋な知識というものに触れることは、我々には最高に貴重な体験だ。」」 p300 「塔の屋根の上には、天使の彫像がのっている。」 p305 「「わからない。海が砂漠になったようだ。」」 p309 「「冷たいな。」「判断に温度は関係ない。しかし、以前にミチルは、湿度で私を評価したことがある。」「ドライだって言ったこと?」」 p349 「「天使のようだ。」」 p350 「「理由はいくらでもつけられる。人道的な行為とは、一般に、合理的な行動と一致しない。」」 p352 「「そうか、あの回路か……。面白い、そういうことだったのか。」」 p376 「「一年と八日になる。」」 p419 「「ウィルは、シャルル・ドリィがシビの人間じゃない、ということを知っていた。」」 p420 「「真実がどうこうという話をしているんじゃない。それに、僕は、そんな真実に価値があるともおもっていない。」」 p423 「「王だろうが女王だろうが、必要ならば逮捕する。私はウォーカロンじゃない。自分の判断で動いている。それに、常に紳士的に振る舞っているつもりだ。」」 p431 「「そうだよ。鍬と瓜を……。」」 p436 「なにもかもが虚構で、すべてが夢の中。同じ場所、同じ時、同じ人間に、戻ってこられる奇跡を信じて、人は眠りにつくのだろうか?」 p438 「どちらが現実で、どちらが夢で、そして、僕は、そのどちらを現実にして、そのどちらを夢にしたいのだろうか。希望なんてない。夢な夢で良い。現実なら現実でしかたがない。宇宙のすべてが誰かの夢でもいいさ。」 p440 「全部、死んでから、泣けばいい。それだけのこと。希望なんてない。夢の中にも、現実の中にも。ほら、ようやく、少し……、眠くなってきた……。」 p447 「おそらく、どこへ行くといった当てはないだろう。場所が問題でもない。また、いつ出発するのかという時間も、彼らには無関係。つまり、二人で行くことに、二人だけの時間に、意味があるのだ。」 p452 「「そういう状況にしてしまったことに問題はあるんだけれど、とにかく、その場その場の判断としては、常に自分を救うために、人は死を選択するんだよ。」」 p454 「「悪口ではない。つまり、この曖昧さや、矛盾を許容するために作られたニューラルネット情報が、私の特異な資産といえる。」」 p459 「「あなたが会いたいと思えば、誰にでも会えるでしょう。その人物が生きているかぎり。」」 p472 「「不思議な夢を、見たな、サエバ・ミチル。」」 p478 「「こんばんは、サエバ・ミチル。」」 p478 「「またお会いできましたね。」彼女は滑らかに発音した。」 p479 「「デボウ・スホ。」僕は跪いた。」 p481 「砂の海が月に照らされている。とても綺麗だった。月まで、デボウが連れてきたのではないかと思えるほど。」 p485 「デボウの髪は、煙のように、動いた。その瞳も、僕を見て、地面を見て、そして月を見る。いつも綺麗なものを探しているのだろうか。そんな瞳だ。僕の手を握る彼女の指も、いつもなにかを探しているような、そんな指だ。」 p486 「彼女の顔が僕に近づいて、そっと唇に触れる。」 p486 「「会いたかったわ。」「僕も。」「あなたに、お話しすることが一つあります。驚かないで、聞いてほしい。」「結婚してほしいって、言われたら驚きますよ。」」 p488 「「それを伝えるために、私はここへ来たのです。それだけのために、初めて、ルナティック・シティの外に出ました。ミチル、落ち着いて、事実を受け止めるのです。これは、大きな問題ではありません。あなたの存在、あなたの尊厳に関わるような、問題ではけっしてない。」」 p489 「最終的には、僕自身と、僕の愛する人の問題なのだ。そう……、このとき、僕は、自分がデボウを愛していることをはっきりと自覚した。」 p495 「ここで死ぬなら、それも良い。デボウとともに。」 p505 「「サエバ・ミチル。」綺麗な彼女の声。背後の空には、月。」 p511 「自分の目で、見たかった。本ものの目は、片方だけれど、自分の目で、すべてを見たい、と思ったのだ。何が真実で、何が嘘なのか、それを見たい、と思った。」 p513 「人間って、何だ?どんな状態なら、人間といえるのだろう。人間であることと、人間でないことに、どんな違いがあるというのか。それは、価値なのか?人間であることが、そんなに大切なことなのか?何故だ?死んでいる人間は、もう人間ではないのか?眠っている人間は、どうだろう?どうして、生きていないと駄目なのか……。何故だ?きっと……、きっと、きっと、きっとがどこまでも反射して、エコーが繰り返す、そんな、きっと……、こういう状態が、人間で、こういう状態が、生きていて、わからないまま、なにも答のないままに、ずっと……、ずっと、ずっと、ずっとが続くのだろう、エコーのように。」 p518 「「人間としての誇りを持ちなさい、ミチル。」」 p518 「メグツシュカの優しい笑顔を見て、僕の目から、何故か、涙が流れ始めた。」 p518 「「生きていくのですよ。」彼女は言った。「ミチル。」僕は微笑んだ。「大丈夫です。」」 p522 「「やはり、あなたがここへ来たのは、運命でしたね。」」 p523 「「間違えないで。人間は意志によって存在するのです。」」 p524 「「人の誇りを持つのです、ミチル。躰なんて小事。大したものではありません。機械で簡単に代用できる。」」 p533 「「気がつきましたね?サエバ・ミチル。」」 p535 「「私の実験室です。」メグツシュカは言った。「私以外の人間を入れたことは一度もありません。」」 p538 「「あなたを救った愛を、素直に受け止めることは必要では?」」 p538 「「人が生きているのは、決して自分のためばかりではないのです。自分以外に生かされ、また、自分以外を生かしている、そういう一連のシステムなのです。」」 p538 「「あなたのその優しさは、どこから来るの?」「え?」「あなたは、気づいていないかもしれない。でも、ロイディは、あなたの優しさを知っていますよ。」」 p539 「「あなたの頭脳にキスがしたいわ。」メグツシュカは微笑んだ。」 p547 「「そう。一人は一人、一人の人間は一つの躰、一つの個体だという固定観念です。」」 p547 「そうか、一つの頭脳で、二人を……。単体の頭脳が、人格を複数個持つことは、珍しいことではない。完全に独立しているものでなければ、むしろ普通だ。これも、メグツシュカ・スホの実験の一つなのだろうか。」 p554 「「明るいと思えば明るく、暗いと思えば暗い、楽しいと思えば楽しく、淋しいと思えば淋しい、そんな場所でございます。思いがそのまま、すべて現れます。」「自由か?」」 p555 「「砂を混ぜるは容易ですが、これを分けることは簡単にはまいりません。それと同じことではないかと思われます。より困難なものへ、より高みへ、積み上げていくことが、我々が生きている証であり、それがすなわち、存在そのものなのでございます。」」 p558 「人間の許容力とは素晴らしく大きいものだ、と改めて感じた。どんな条件に対しても、瞬時に順応しようとする。ショックを和らげ、ときには自分の能力を制限しても、変化に対応しようとする。この機能は、他の生命、そして人工のシステムを見回しても、比類がない。」 p559 「「少し歩きましょうか?」メグツシュカが立ち上がった。「お休みになられなくて、大丈夫ですか?」「夜更かし。」「では、おつき合いします。」僕も立ち上がった。」 p561 「「いずれ、答が導き出せるかもしれません。科学的に説明ができないものは実在しません。今は不思議てまも、いずれは明らかになります。不思議とはつまり、将来への予感ですね。」」 p564 「海の匂いがした。月明かりの下、前方へ向けて傾斜する草原。その先に海が見下ろせた。「海だ。」僕は思わず口にした。「水がある。」」 p566 「満月が高い。手を伸ばせば、自分の指先よりもずっと小さい月を、何故、人間はこんなにも大きく見ることができるのだろう。」 p567 「「そうね。それは、人間が必要か、という問と同じ。」「人間は、必要ですか?」「必要なものであってほしい。」メグツシュカは答える。「願うという行為は、なにかが必要だと信じることです。」」 p567 「彼女の手を取り、僕はそこに接吻した。」 p567 「「女王様、ありがとうございました。おやすみなさい。」「お互いに、楽しい夢を。」」 p567 「白い肌に、銀色のクロスが光っている。」 p568 「彼女には、その曇りのない銀の輝きが相応しい。僕には、錆びついた鉄のクロスが似合っている。」 p568 「「さようなら。」メグツシュカは言った。「サエバ・ミチル。」「さようなら、女王様。」「私の望みは……。」彼女の言葉は珍しく、そこで途切れた。「え?何でしょうか?」「あなたに、生きていてほしい。」彼女はそう言うと、顔を横に向けて、海を見た。僕も海を見た。」 p570 「「生きているのと、そうでないのと、両者の違いはどこにありますか?」」 p570 「「あなたが生きていれば、あなた以外の誰かが、あなたに会いたいと思う。他人に、そう思わせるキーワードが、生きているということかしら。」」 p570 「「そう。離れている人に、魔法をかける。その人に会えるためのキーワード。」」 p571 「彼女の片手が持ち上がり、僕の口の前で、その指が、僕の唇に、そっと触れた。」 p579 「愛されたい?それとも、愛したい?」 p591 「「ちょっと眠くなっちゃった。」「また寝るのか?」」
senna@kwsks7382026年5月15日読み終わった感想紹介読書日記森博嗣先生の"百年シリーズ"第二作 今回も森博嗣ならでは、というか森博嗣の世界じゃなければ成立不能のミステリ いい意味でもはやミステリなのか?とすら感じる笑 ミステリであると同時にかなり哲学的なことを問いかけてくるのも森ミステリの特徴だと思ってるけど、このシリーズは特にそれが顕著で味わい深いのです… こんだけウォーカロンが活躍する話を読んじゃうと"Wシリーズ"と"WWシリーズ"も読みたくなる 森博嗣の世界の冒険はまだまだ終わらない
𓇌𓅱𓇌@dccxxiv___2025年10月19日読み終わった再読女王の百年密室を再読してしまったら、迷宮〜を再読しないという選択肢は無く。でも、次を赤目姫にするか、彼女は一人で〜にするか、それでもデミアンは〜にするかで、また今までと違う読書体験が出来るのは間違いない。 p.561 「いずれ、答が導き出せるかもしれません。科学的に説明ができないものは実在しません。今は不思議でも、いずれは明らかになります。不思議とはつまり、将来の理解への予感ですね」 p.570 「あなたが生きていれば、あなた以外の誰かが、あなたに会いたいと思う。他人に、そう思わせるキーワードが、生きているということかしら」 「キーワード?」 「呪文といっても良いわ」 「呪文?」 「そう。離れている人に、魔法をかける。その人に会えるためのキーワードです」


まお@mao_ssss2025年9月24日読み終わった1→3→2の順で読んでしまった百年シリーズ(送ってくださった方には本当に申し訳なく思う) 2は、1ではルナティック・シティに紛れ込んだ異物であったミチルの内面の揺らぎがこれでもかと詰め込まれている。 個人的な感想だけれど、1の主体はルナティック・シティにあった。2の主体はミチルにあった。3の主体は、概念にあった、と思う。 シリーズ通して、より深く、深く、追い付けるように、うまい導線が引かれていて、私程度の頭脳でも振り落とされずにしっかり楽しめた、と思う。 3部全てに言えるけれど、とにかく過不足なく美しい物語。ギミックとして、ストーリーとして、人物描写として、とか、どこが、とかじゃなくて、作品に漂う空気が、過不足なく美しい。 完璧だと思った。完璧な小説って存在するんだ……。 この空気はこのシリーズに特有のものなのか、他のシリーズも追いたくなる。信じられない量出てる。恐ろしい沼です、森博嗣。最高の読書体験でした。









