土左日記 (河出文庫 ほ 16-1)

7件の記録
- buntan@buntanbooks2025年6月30日をとこもすなる…で始まる、紀貫之による紀行文…ということは誰しもが知るところ。ところが、その内容は平安時代の『仮名で書かれた』という教科書的な事実のみ先行しているため内容を理解している人は少ない。そこを名訳家たる堀江敏幸による訳文として現代的な表現になっている。本文はひらがなを多用されており、読みやすい。紀貫之の想いも重なっている名訳。
- 真魚@ms_mn2025年3月24日読み終わった旅行記だし、好きな李禹煥のドローイングがカバーだし、と思って飛行機の機内で読み始めた。 視点の揺らぎを強調する補足と、ひらがなの本編が意欲的で面白かった。 会社員の悲哀や都会の人間関係やしがらみ、肉親の死、晩年、芸術への自負と苦しみ、信頼できない人々に囲まれる道中、といった現代人にも共感可能な要素も思ったより多く、するする読めました。