平等について、いま話したいこと

9件の記録
- たなぱんだ@tanapanda2025年1月29日読み終わった感想経済、政治、アイデンティティなど、「平等/不平等」をテーマに幅広い論点を議論する対談形式の本。「左派はなぜトランプのような存在に勝てないのか?」みたいな議論もあって、米大統領が交代した今、タイムリーな内容になってる。 ただ、それぞれの話題について深掘りは少なめ。ピケティはフランスの経済史学者、サンデルはアメリカの哲学者という異なるバックグラウンドを持つせいか、議論が噛み合ってない部分があったので、論点を絞った方が議論しやすかったんじゃないかなーと思った。 印象的だったのは、サンデルの議論の進め方が完全に「ハーバード白熱教室」だったこと。研究者相手にもそのスタイルで挑むのか、と妙に感心しつつ、ちょっと笑ってしまった。あとは、両者の喋り方が対照的なところとかは、渡邉雅子さんの『論理的思考の文化的基盤』を思い出して少し興奮した。 僕が読んだ英語版は120ページ(日本語もそれくらい?)と短いけど、抽象度が高い部分も多いから、見かけ以上に読書筋力が必要な本な気がする。