茄子の輝き

20件の記録
- おとみ@otomi03082025年8月9日読み終わった男性の過去の記憶についての独り言を聞かされてるような、、多少読みづらくはあったけれど、普通の男性の特に何もおこらない過去の日記を読んでるような、退屈なようで興味深いような、なんとも言えない感想w
- ごんた@gonta_books2025年7月29日読み終わった2016年に『死んでいない者』で芥川賞を受賞した作者の受賞後第一作。東京の小さな出版社で働く男性の静かな日常が、淡々とした一人語りのようなスタイルで綴られている。一見、なんていう特徴のない文章のように思えるけど、読んでいるうちに、この本の登場人物が生きているという本物の気配が、さざ波みたいにそよ風みたいに浮かび上がってくる瞬間があってハッとさせられたりジワっと温かい気持ちになったりする。「茄子の輝き」というタイトルも、そういう角度から日常の切り取り方をするところがニクいと思う。
- ふるえ@furu_furu2025年3月5日読み終わったかつて読んだ1人の男の記憶、思い出、忘れたくないこと、忘れてしまうことを辿るような物語だった。 幸せなことも、他の記憶と同じように忘れていってしまって、それが避けられないからなんとか思い出に縋ろうとするのだけれど、日々の生活でそれすらもままらない。 今ある幸せと、過去の幸せを比べてしまって過去を優先してしまうような話。と読んでいて思った。 読み終えた後、無性に中華が食べたくなる。
- ヨル@yoru_no_hon2025年3月1日かつて読んだ読書記録読書ノート久しぶりに読書ノートをひらく。最近ほとんど書けてなかったけど、無心になって紙と向き合う時間はたのしい。紙モノやっぱりすきだなあと思う。 自分の感想を読んで、本の内容や読んでいたときの様子を思い出したりしながら文字を書き写す。あの時は確か夏で、息子のお迎えを待つ間、ステッパーを踏みながら汗だくになりながらこの本を読んでいた記憶がある。 「頭に浮かんでは消えていく人や物事、そのまま流れてこぼれてしまいそうな人によってはどうでもいいような出来事も、ていねいに拾い集めて言葉にしてくれる。そんな滝口さんの文章がわたしはすきだ。 物語は主人公の“私”が言ってしまえば過去のことを思い出したり忘れたりするだけの話なのだけど、長い時間を共に過ごした人でさえも記憶の中の顔はおぼろげで、写真で写っているままの顔でしか思い出せなくなる。思い出すつもりはなくても思い出してしまう記憶を今の生活と重ね合わせ、少しさみしさを纏いながらも、それでも今を生きるしかないという現実に引き戻される…。そんなことが私の生活の中でぽつりぽつりと語られている。そして、どの場所にもどの思い出にも“私”なりの愛着が感じられ、そこがまたわたしまでも愛おしい気持ちにさせる。カルタ企画の職場、数え切れぬ午後の時間を過ごしてきた喫茶店四月、通いなれた居酒屋世界屋、そして住んで八年になるアパートの部屋….なんでもないただの日常こそ、愛したい、愛おしく思いたいと思わせてくれる。」(自分の感想より引用)