それから
52件の記録
KOISHI@palace2026年9月27日組織化された仕事、工業化された仕事をしていく上では人間としての理想を裏切らねばならない側面にであう。私自身そう感じることが少なく無い。資本主義社会が本格化し組織化工業化が加速しそのような自己矛盾がで始めた頃の話ではないか。 自己矛盾から逃れるためか、人が、国のため、世のため、社会のため、経済のためと言い出し始める。「世の中のためだから正しいのだ」と言って、その自己矛盾を誤魔化すことは、ある人にとっては難しくないのかもしれない。大義名分があるのだから。しかしそのような誤魔化しが通用しないほど、己の声に敏感であり、どう生きるかに真剣な人間にはそれが難しい。 どう生きるかというのは、現代では当たり前になってしまった「職業としての夢」や「社会的な目標」などでは当然無いのだ。人としての理想である。 代助は、その職業人間、社会的人間の自己欺瞞を見抜き、無職として距離をおきながらも、それに立ち向かうことなくやり過ごしている。世話になってもいる。典型的な社会的人間である父親との長年の接触により、それに反抗する気力を失っているからである。気付きながらも動き出せずにいた。 何故父や平岡は職業人間、社会的人間となり自己欺瞞に陥りしかもそれに無自覚であるか。 社会的評価がついてくるからである。進むべき道がわかりやすいからである。そうやって生きればそれなりの人生を歩めるからである。問いを抱えずに済むからである。 そうして世の中がその生き方を良しとするからである。そのような人間ばかりであればコントロールしやすい世界になることは想像に難く無い。それぞれが自分の本来の望みが何であるのかわからなくなる世界である。 理想的人間をもつ代助もかつて自己欺瞞に陥った。三千代を平岡に結婚相手として勧めたことである。代助の思い描く友情は自分の本当に大切なものを友に差し出すことであった。 人間は己の欲求に無自覚であってはならない。それは自己欺瞞なのである。 人はなぜ誰かの役に立ちたいと思うか。良いことをすると自分が嬉しいからである。人はなぜ他人が喜ぶことをしたいと思うのか。自分がそれによって幸せな気持ちになるからである。 その自覚がなければ、やってやったのに、という犠牲者的立場をとる自分が容易に出てくるのだ。それを繰り返せばやがて反応的態度で生きることが普通になる。つまづいた時に立ち直りが難しいのは自己というよりどころを失ってしまったからだ。平岡がそれであると思う。 常に己が己の好きのために、己の心地よさのために選びとって行動せねばならないし、それを自覚せねばならない。それが主体的に生きるということだ。 人間は心の声に耳を傾け、真に自分を喜ばせることに敏感でいる限り、道を誤ることは無いと思う。それが自分を大切にすることだ。そうして主体的に生きることで真に幸福に生きられるのだ。 人のため、正義のため、社会のため、友のため、とそれっぽい理由を作り出せば、自分を欺き、自分を傷つけ、他人と争うことになる。 代助は過去の自己欺瞞によって苦しんでいる。しかし父や平岡と違うのは自身の自己欺瞞に気づき、主体的な道を歩み出したという点である。道は険しく遠回りに見えるが、本当の幸福や心の平穏というのは主体的に生きること無しにはあり得ないと思う。
伍エ捫@Goemon_VS2026年8月21日読み終わった論理的でありながら繊細な心情の描写が素敵だった。 序盤に主人公が語った死生観が、悲観的なのに美しく感じられた。 不倫のお話だけれど、主人公の苦悩が丁寧すぎるくらいに描写されていたから、薄情だとはあまり感じなかった。 このシリーズは全て読みたい。 床についている際に耳に入ってくる時計の針の音を「夜を縫うミシンの針」と表現するところなど、叙情的な文章に惹かれる。夏目漱石さんの文体大好き。 無駄なことを「インド人が外套を着て、冬の来た時の用心する」と例えたり、物足りないことを「氷嚢を隔てて、氷に食いついた時の様」と例えたり、比喩も大好き。
ヴァイオレット@violet51092026年7月18日読み終わったそれから/夏目漱石 親がすすめる縁談を断り続ける代助が結婚したい相手は親友の妻だったというお話し。前半はフラフラしたやつだと思って読んでいたけど後半はドキドキでした。 #読了 #読書 #それから
みすてぃ@misty8823112026年3月27日読み終わっためちゃくちゃ面白いかと言われたら否かもしれないが、非常にinterestingな内容である。代助が頭が良い(それだけに抽象的な思考でこの世をちゃんと生きていない)からかもしれない。そんな代助が地に足をつける手段がこれしかなかった、という話か。
家之中ゴロリ@pablokoney2026年2月25日読み終わった『三四郎』よりも随分時間がかかった。 それは主人公の伝助を好きになれなかったからで、好きになれないのは「社会と自然(じねん)」という、自分自身が目下抱える悩みと繋がっているからかなと思った。 それでも読まずにはいられない、ハッとさせられる表現力が凄い。 この本も歳を取ってから読み返したいです。
karin@karin_022025年3月7日かつて読んだあらすじは森田芳光監督の映画を昔に見て知ってたけど、とある年の夏休みに夏っぽい読書をしたくて読んだ。(文庫・漱石・夏の場面が描かれてる、とゆう要素で自分的には夏っぽいと判断) やはり漱石は素晴らしい。 登場人物のなかでは門野が好き。見方によっては一番つかみどころが無く不気味かも。
星@hosikuzu_012025年3月5日かつて読んだ登場人物たちの行動の重みをより理解できるので、当時の姦通罪についてちょっと調べてから読むとより楽しいと思う。 「こころ」の次くらいによく読み返している作品!
うら@112024年3月16日読み終わった静かな夜に畳へ落ちる椿の赤、一定のリズムで正常に脈打つ血の赤の描写から始まって、親兄弟に勘当されたラストは郵便ポストの赤に傘の赤、車の赤にと町中の赤が主人公を揺さぶってくるシーンで終わる。 世間知らずでボンボンな主人公:代助なりの正義でもって愛を貫こうとしたわけだが、時代の流れや社会通念の前では非力だった。 どんな恋愛や結婚が幸せなんでしょうね。
















































