化け者心中

化け者心中
化け者心中
蝉谷めぐ実
KADOKAWA
2023年8月24日
6件の記録
  • 江戸時代の町の活気だとか、皆が熱中する芝居の華やかさだとかが伝わる空気感が良かった。 それもあってなのか描写は丁寧ではないがテンポよく進んでいく感じ。 たまに誰の台詞なのか自信が持てなくて、立ち止まって考えることはあった。 中盤まではあまり好みではないかも?と思っていたけど気づいたら徐々に引き込まれていて、 華やかさの中にある役者たちの本性や狂気を知っていく過程が面白かった。 バディものが好きなのもあって藤九郎と魚之助のやり取りも楽しい。 話の発端である役者に成り代わった鬼探しをしているのも途中忘れてしまうくらいだったけど、 それが上手く繋がって話が締まり、心中についても綺麗に回収されていて読了感はスッキリした。
  • ユキヲ
    ユキヲ
    @momonankotsu8
    2026年6月15日
    著者の短編を読んで感嘆し、手始めにこちらを購入し読了。 期待が大き過ぎた感。 知り得ない時代の風俗や人物、空気感が色鮮やかに読者の脳内に展開される筆致は素晴らしく、魚様の部屋の様子は「さくらん」や「茎」のMVのようだと想像した。 逆に推理物だとすると展開や帰結に納得が行かない点があり、折角の魅力的な人物像をもっともっと掘り下げて魅せて欲しかった感がある。 いっそ犯人探しや謎解きではなく、魚様と信天翁の関係が進展していく様だけを丹念に観せて欲しかった。 魚の名前の女中さんが可愛く存在感があり、彼女らを敢えて雇うのは見目のせいで職を得られないのが不憫だからなど(そんなことは一切書かれていないが)魚様の多面的な人柄も伺い知りたかった。
  • 時代小説に苦手意識があった自分を変えてしまった1冊を紹介 一時期ミステリー小説に熱中していて、この本もミステリー小説として購入した記憶がある。 ざっくりとしたあらすじは、江戸時代を舞台に、わがままで美しい歌舞伎役者と相棒の真っ直ぐでやさしい青年が事件を追う歌舞伎×ミステリーだ。 この作品のすごいところは、文章に江戸っぽさ、粋を感じるところ。音を大事にしていて口に出したら気持ちよさそうな歌舞伎っぽいリズミカルな文章なのだ。 意味がわからないと思ったら読んでみてほしい。 また、筆者の描く江戸時代の華やかさがZ世代の自分にも想像しやすく、憧れてしまうような魅力さえある。時代小説といえば後ろのページに用語解説が並び、すらすらと読むのが困難だった経験がある。 だが、この作品登場人物たちの話ぶりや景色の描かれ方はしっかり江戸時代なのに、なぜか読みやすい。 しかも全てがお洒落な感じがする。安野モヨコが江戸時代を絵にしたらこんな雰囲気だと思う。 『国宝』で歌舞伎に少し興味を持ち始めた方、ぜひこの作品をおすすめしたい。 そして他の蝉谷めぐ実の作品にも手を伸ばして欲しい。とても良いので…🚼
  • べべ
    べべ
    @b_ebe
    2025年3月24日
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