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ペンアブ
ペンアブ
@ddd_kool966
遅読。ぶっちゃけあまり小説を読まない人間なのだが、ラノベとか推理小説などが好き
  • 2026年6月18日
    ONE PIECE 29
    ONE PIECE 29
    お、おもしれぇ……。 267話の見開き、「お前が消えろ」のシーン。第274話 聖譚曲(オラトリオ)や第275話 神曲(ディビーナコメディア)も良い回だ……。 敵味方同士の掛け合いがキレッキレで、読んでいて楽しい。 ゾロの「少し燃えてきた…!!!」のくだりも好きだ。 さんざんエネルの威光を描き、無敵という印象を強く植え付けられた後に、ワイパーのリジェクト。そして電気マッサージによる蘇生。ゾクゾクするほど震えるバトルだ。 エネルはボスとしてのマイクパフォーマンスが上手すぎる。 空島の人間でありながら青海の事情もそれなりに知っており、神を名乗る割には色んな奴に向けてフランクに話しかける。そして何より圧倒的に強い。良いポジションのキャラだな〜。 ロギアって区分が出てくるのは266話が初なのだろうか。 あと、まったく忘れていたのだが、スカイピアの人間は全員敬語で話すっぽい?(274話で子供たちが敬語で会話してる) あとあと、274話ラストでエネルの一人称が「私」から「おれ」へと変わっている(275話ではまた元に戻ってる)。何でなんだろう……? シャンディアとエネルとガン・フォール。なぜ三つ巴の戦いが起こっているのかという背景は、小出しにしか提示されない。 ストーリー自体は大味で進行していくため、好みは分かれるかもしれないが私は大好きだ。とにかく好きなシーンばかりで、細かい所を語ればキリがない。
  • 2026年6月18日
    ONE PIECE 28
    ONE PIECE 28
    アッパーヤードにてサバイバルゲームが開始。からのリジェクトダイアル、ゾロの三十六煩悩鳳、ルフィvsワイパー、チョッパーvsゲダツ。 バトル祭り。 相変わらず絵の魅せ方に痺れる。 ホトリとコトリも、小粒な存在ながらクセのあるバトルを見せてくれたのが結構好き。 あと読み返してみて再確認するのだが、エネル良いキャラしてるな〜。
  • 2026年6月17日
    ONE PIECE 27
    ONE PIECE 27
    ワンピース再読。ちょくちょく読み進めて今は空島編。愉快な一味と変な敵キャラがたくさん描かれるぶん、ガン・フォールのしっとり落ち着いたキャラクター性が癖になる。
  • 2026年6月12日
    探偵小石は恋しない
    本屋大賞の作品は全然知らないんだよなあ。 ミステリ好きとしては気になる話題作だけど、死体が出ないタイプのミステリらしい? いずれは読みたい。
  • 2026年6月8日
    その着せ替え人形は恋をする(1)
    なるほど〜〜〜〜〜〜! 作品名は、確かアニメ化されたタイミングで知ったのか。なんだか人気な漫画だという情報は耳にしていたものの、ヒロインがギャルでエロゲオタクだったり、主人公がスパダリだのという噂からそこはかとなく敬遠していたのだが、読んでみると純粋に面白い。 キャラにしろストーリーにしろ、その手堅さ、堅実さを挙げればキリがない。 クラスにも馴染めており、自分を曲げない強さを持ちつつも当然のようにエロゲを遊んでいる女子高生ギャルと、自分の好きなものをさらけ出すことに怯え、高校に入っても友達ができない、雛人形作りを志す少年。コスプレ漫画にギャルとのラブコメを据えるという、コンセプトの明快さ。 なにより絵が上手いし、漫画が上手い。 あと五条くんが良い。 男主人公の魅力は、ラブコメにおいて重要である。 その点この漫画は、五条くんと喜多川さんを描く上でのバランス感覚に秀でているように感じた。 ただまあ、冷静に考えてみると、エロゲを嗜むギャルというのはかなり攻めたキャラ造形だ。私は特に問題なく受け入れられたが、他の読者がこれをどう受け取るのかという点については一考の余地があるかもしれない。 それでも、私がこの1巻を楽しめたことに文句の付けようはない。 良いラブコメを読むのは健康に良い。私の持論である。
  • 2026年6月4日
    未遂同盟
    未遂同盟
    どうやらミステリ小説らしいという情報を聞きつけ、書店で買った一冊。現在は第一章を読み終わったところ。 その第一章が結構良かった。 「他人の殺意が見える」という男子高校生が、殺人を未然に防ぐために同級生の女子に近づいていく……みたいなあらすじなのだが、第一章だけでエピソードが完結しており、なおかつその事件もひねりが効いている。 ホワイダニットに関しては純粋に意表を突かれた。見事だと思う。 惜しむらくはライトノベル的な軽さに意識を割きすぎている部分と、主人公のキャラがあんまし魅力的でないことが難点なのだが、第一章のヒロインは割とアリだと思う。 恐らく章ごとにそれぞれヒロインが分けられているこの作品。 第一章のヒロインは月出里笑猫(すだち・エマ)という。表紙でど真ん中に描かれている可愛らしい女の子なのだが、なんとこのキャラ、口癖が「うんち」なのである。 主人公に対して事あるごとに「理解力うんちね」「国語力うんちなの?」と反応に困る語彙で罵倒してくる。 最初は戸惑ったものの、読み進めていくと「案外可愛いかもな……」という印象に落ち着いた。 本当に可愛いのか?と疑われた方は、ぜひ本書を手に取って確かめてみてほしい。
  • 2026年6月4日
    テスカトリポカ
    有名な作品で評判も良いので、読めば楽しめるのかもしれないけど……長そうだしなコレ。 あとサージウスの死神を読んでる時にも思ったんだけど、あんまりドラッグ方面には興味が湧かなくてな……。
  • 2026年6月4日
    とある魔術の禁書目録(インデックス) (9) (電撃文庫)
    禁書9巻。今回は運動会のお話。10巻と合わせての前後編という感じなので、まだ布石という感じの内容だった。 上条さんは相変わらず上条さんしている。そして上条パパのハーレム体質も覗けた。最後は物語の盛り上がりを感じさせる熱い展開である。 それにしても(毎度の魔術パートは勿論のことだが)今回は特に十字教関連の解説パートが豊富だった印象がある。この辺りの衒学的な文章を読んでいると、かまちーの博識さに驚かされる。 ただ、私自身がそちらの方面に詳しくないので、あんまりよくわかってないんだけどね。
  • 2026年6月1日
    新装版 七回死んだ男
    なんかよく聞くタイトル。でもなかなか手を伸ばせていない。
  • 2026年6月1日
    改訂完全版 異邦の騎士
    島田荘司は占星術殺人事件を読んだきり、他のは読めてない。斜め屋敷とかも気になってはいるんだけど。
  • 2026年5月28日
    スロウハイツの神様(下)
    なるほどなぁ…………いいじゃん。 上巻はエンヤくんが出てくる四章以外、どんな気持ちで読めばいいのか全然分からなかったし、下巻も序盤はかなりキツかったけど、でもこれはなあ……。嫌いになれない。 まず最初に驚かせてくれたのは第十章。 赤羽環の過去が語られるのだが、ここがかなり良い。環の母親の誕生日エピソード。ここの文章が読めただけでも個人的にはかなりグッときた。 さりげないけど司書さんのくだりも良いのよ。 傾向としては先述の誕生日のエピソードと似ているのかもしれない。 ああいう微笑ましさとやるせなさが同居したような話が、私の琴線に触れるのだろうか。 なによりこの第十章では、環の過去が詳細に語られることによって、今まであまり興味が持てなかった彼女に深みが生まれた。 キャラクターに上手く感情移入できていなかったので、その反動もあり、この章は特に印象づいている。 第十一章で加々美がキレるところも印象的だった。環の行動に対して2回も毒づく彼女。 これに関しては、私がああいう側面を見せてくれるキャラが好きだからだと思う。他の読者はこのあたり、どう感じてるんだろうか。 ああ、あと十一章は最後のエピソードも欠かせない。環がニュースを見て帰宅する話。ああいうのもね、好きよ。 で、第十二章。 想定外の真相が明かされてちょっと困惑したんだけど、あの二人の対立構造には痺れた。美しい……。 最終章は、ここまで理性的であろうとしていた小説の倫理観が急にぶっ飛ぶんだけど、しかしそれが良い。 倫理観うんぬんを言えば、『コーキの天使ちゃん』が語った、自殺志願者に対するコメントの方が私は気になった(当の彼女自身も自殺を考えたことがある、という前置きを考慮すべきなんだろうけど、それでも気になった)ので、最終章は純粋に好意的解釈をしている。 どうなんだろうね。 集団自殺を望む気持ちを弱いと称した天使ちゃんと、マスコミに対するチヨダ・コーキのコメント、どっちが非道徳的なんだろう。私には分からん。 ……期せずして暗い締め方になってしまったけど、この小説は好きだ。 むしろそうした暗い部分があるからこそ、この小説のテーマである「愛」というものが、象徴的になるのだろうから。
  • 2026年5月27日
    むかしむかしあるところに、死体がありました。
    図書館で見つけて気になった本。タイトルの通り、昔話をミステリ仕立てにするという変わった作品で、章タイトルの一覧を見た時は思わず笑ってしまった。 文体が時代小説っぽい感じだったのであんまり私の好みじゃないんだけど、でもなあ……気になるなあ。
  • 2026年5月27日
    あそびのかんけい(1)
    あそびのかんけい(1)
    面白いという噂を聞いたので買った。 とりあえず第一話を読んだけど、まだよく分からん。 ただ「主人公が好きな人を偽っている」という状況設定は目を引くので、ここをどう転がすのかは気になる。 葵せきな作品はゲーマーズ!をアニメで見て、その後に原作の1巻を読んだことがある。 この人のラブコメは面白かった記憶があるし、この「あそびのかんけい」はなんだか評判がいいので期待値は高まる。
  • 2026年5月27日
    スロウハイツの神様(下)
    そう! こういうのが読みたいのよ!(第十章を読んでる)
  • 2026年5月18日
    あの魔女を殺せ
    面白いらしいので。
  • 2026年5月15日
    猫物語 (黒)
    猫物語 (黒)
    なんで羽川翼と阿良々木暦は付き合えなかったのか。 そんな感想を言わざるをえない。 羽川が抱えていた問題は重く、いち高校生である阿良々木にはどうしようもない現実だ。それは間違いない。 羽川の身を蝕んだ本質は怪異ではなく、怪異と比べて遜色のない暗さを持つ家庭環境という問題である。 忍野が「きみにできることはない」と言うのも当然だ。 実際、阿良々木は障り猫に対して、人として完全に敗北していた。従僕である吸血鬼がいたから、たまたま大過がなかっただけである。 羽川が『家族』という名の怪異に呪われており、阿良々木もまたその呪いに立ち入ることは難しいため、二人が付き合うことはない。 家族になることはない。 というよりも、刊行順を考慮すれば「なかった」という過去形で表される。 なんというか、とにかく徹頭徹尾が酷な話だ。 オチが記憶の忘却というのも、まさにタイトルが示す通り、このエピソードの黒さを象徴している。 なんだかなあ。 もやもやする。良い話だったような気もするし、実際に良い部分は間違いなくあった。あったのだけど。 それでも、羽川が最後に言った「いいわけないでしょ」という辛苦の台詞は、確かな重さをともなって、今もまだ私の胸の内に残っている。 阿良々木が見せた自死の献身は、恋でも性欲でもないのなら、果たして何だったのだろうか。
  • 2026年5月10日
    ダクダデイラ
    「気になる」タグを使用しているのだけど、実は現在、カクヨム版で読み通してきた後だ。 【人ノ形ヲシタ地獄】#1の前まで読んだ。 なぜここで止めているのかというと、このエピソードの2話目とされている#2がカクヨムの規約違反により今は公開停止となっているからである。 その未公開エピソードは、書籍版に収録されているらしい。 …………どうしよう。買うか。 いや、読みたいくらいに作品は凄い出来なんだけど、まず私はホラーが苦手だし、なまじ内容を知ってしまったので「これ」を家の本棚に置くというのも気が引ける。この気持ちは分かって欲しい。私は小林泰三の「玩具修理者」を読んで以来、無意識的にホラー小説を避けていた人間だ。ビビりなのだ。 作品内容は、あらすじにも書いてあるように「ネット上で収めた怪文書をまとめた本」という体の短編形式モキュメンタリー。 インターネットの「嫌さ」を克明に描いているせいで、中にはかなり不快な気分になるパートもあるのだが……それを上回る筆力が読書意欲を尽きさせない。悔しい。続きが読みたい。 カクヨムで掲載された頃から話題になっている様子は観測していたものの、ホラーにはあまり関心がなかったのでスルーしていた。だが、今では当時に読んでおけばよかったと後悔している。 掲載が取り下げられたエピソードを読めていたなら、今、こんな迷いを抱かずに済んだのだから。
  • 2026年5月9日
    たぶん、彼女は人を殺せる(1)
    本日発売ということで。 やはりタイトルのインパクトに惹かれる。
  • 2026年5月8日
    抹殺ゴスゴッズ
    抹殺ゴスゴッズ
    書店で冒頭だけ読んでみたら、かなり良さげだったので購入しようか迷っている。だが3,000円を超えるハードカバーはなぁ……中々手が出にくい。装丁はかっくいいんだけどね。 飛鳥部勝則の作品は「堕天使拷問刑」や「黒と愛」なども名前は知っているが、読めてない。 いつか読みたいとは思ってる……と、いつまで経ってもずるずる先延ばしに。
  • 2026年5月6日
    ONE PIECE 9
    ONE PIECE 9
    本日もワンピースの再読。 この9巻で印象に残ったのは、アーロンパーク編でナミの“笑顔”が描かれていた点だ。以降の物語とも絡めつつ、作品テーマの骨子について語ろうと思う。 この時点でのナミは、麦わらの一味を裏切りウソップを刺殺する(のちに自作自演だと判明)という凶行に出た。だがその裏では、魚人アーロンによって暴虐的に支配されている自身の故郷・ココヤシ村を救うべく、アーロンから一億ベリーで村を買おうとしていることが語られる。ナミが海賊専門の泥棒を名乗っていた理由がここで明かされたわけだ。 麦わらの一味を裏切り凶行に走る一方で、彼らには無事に島を出てほしいと願っている内面も描かれる。 その後ナミは、アーロンの傀儡である海軍から強引に金を奪われ、「一億ベリーで村を買う」というアーロンとの約束を反故にされる。 ナミは自身の目標を潰され、そのことを知ったココヤシ村の住人はアーロンに挑もうと決起する。たとえ力では魚人に叶わなくとも、自分達が戦うことで──あるいは死ぬことでナミをアーロンの下から解放しようという、文字通り決死の戦いである。 だが。 ナミは笑顔で言うのだ。 「金ならまた貯める。別にあなた達がわざわざ死ぬ必要はないじゃないか」と。 何が言いたいのかというと、ナミの献身が『虚勢の笑顔』で描かれていることに驚いたのだ。 虚勢の笑顔。 要は「作り笑い」である。 厳密にはウソップの過去でもそれは描かれているのだが、ナミの場合は芯の部分が異なる。 ノジコの口から説明される過去編にて、ナミはそこでも作り笑いを見せる。 幼少の頃、母であるベルメールを殺され、アーロン一行に連れ去られた後、ココヤシ村に一人で帰ってきたナミが泣き笑いで言う。「アーロン一味に入る。そこで海図を書けば金が貰えるし、好きなものも買ってくれるらしい」と。それを聞いた村長のノジコは激昂してナミを責めるが、その後にベルメールの墓の前でナミの本心を知った。 現在と過去編と共に、ナミの作り笑いには共通項がある。彼女の作り笑いには消極的な姿勢が含まれているのだ。 アーロンから村を取り返すために、嘘の笑顔を作らなければならない──という消極的、受動的な行動。そうした弱さを転じようとする側面が見て取れる。 一方、ウソップの場合、深刻な病気で寝込む母に対して「父さんが帰ってきた」と泣きながら語る幼少期の姿には受動的な側面はありつつも、しかしこの時、ウソップは父が不在であることに納得もしていたのではないかと個人的には思う。 現にウソップは、海賊である父を「勇敢なる海の戦士」と称し、自身も海賊になろうという志を持っている。 このことから、幼少期ウソップの『作り笑い』には積極的虚勢が含まれていたのだと、ここでは考える(あくまでも個人の意見、暫定的な考え方であることは了承していただきたい)。 父は海賊であるため病に伏せる母の下には現れない。そのことを仕方ないとも思っているが、それでも母を喜ばせたいと思ったがゆえの嘘言。 虚勢がどこまで自発的な意思のもとにあるのか。線引きは非常に難しい。 ナミの選択を消極的だと断定してしまうのは、彼女の孤独な勇姿に対する侮辱にもなりかねない。 積極的虚勢と消極的虚勢。 1話のシャンクスが山賊に酒をぶっかけられても笑っていたのは、恐らく前者であろう。 ──だが、 「それは本当にそうなのか?」という疑問を投げかけたのが、ワノ国編だ。 ワノ国編では舞台役者という過去を持つカン十郎や、獅子舞モチーフの黒炭オロチ、おでんになりたいと願うヤマト、中身と外見の年齢が食い違うモモの助など、様々な描写で「役者」という要素をひとつのキーワードに置いている。 その最も象徴的なアイテムは「SMILE」だろう。 ワノ国編は「役者の内面を知ることは難しい」というテーマが描かれている。SMILEはそのテーマを極端に具象化したファクターだ。 役者という言葉がわかりにくいなら、物語の登場人物と言い換えてもいい。 お玉の出生、日和の最後のセリフ、黒炭オロチの背景など。前後で国の歴史が塗り替わる講談、善悪が移り変わる過程とその生々しさを描いたワノ国。 マネマネの実が再登場することからも『物事の表面性』に意識を向けているのではないかと勝手に推測している。 SMILEの被害者である消極的笑顔を持つ人々と、それに寄り添う形で自らも笑顔を選択した人々。霜月康イエ、キッド海賊団の面々、そしてギア5のルフィなどが積極的虚勢を選択した者だ。彼らは「笑い続ける」ことで虚勢を真実に昇華しようとしている。 不幸を跳ね除けて幸福を謳う姿勢。絶望など嘘っぱちで希望こそが本物なのだという叫び。不幸という名の役者、そのからっぽな姿を生身の人間に見せかけるための意地。それは役者になるのではなく、他者に心の底から笑ってもらうために“役を捨てる”という行為だ。 表向きには康イエの最期が、裏向きにはおでんの裸踊りが、その生き様を体現していたと言えよう。 ウソップとナミの「作り笑い」も、積極性と消極性からそれぞれ表と裏に対応する。 そんな“役を捨てる”という行為の逆は、役を作ることだ。アーロンが言うところの「分相応に不幸に生きろ」というやつである。その恐ろしさを戯画的に描いたのが、キビキビの実による能力だ。 百獣海賊団のギフターズは劇中で、お玉の能力によって何人も寝返った。彼らが豹変するさまが、勧善懲悪によって征伐される鬼のように──暴力的に制圧されているように見えたのは私の偏見だろうか。 まるでばいきんまんが機械的にぶちのめされるような居心地の悪さ。 それが自分の顔を一部もぎ取って食べさせるという、アンパンマンじみた仕草で行われるのだから恐ろしい。 ワノ国の戦場だった鬼ヶ島も、バイキン城のように幻視してしまう。 ペルソナ5をプレイしている時、もし自分が怪盗団のターゲットになって「改心」させられたらどうしよう。自分は果たしてあのボス敵達のように醜く反論するのかな……?とか思ったことはないだろうか(私は思ったことがある。ばいきんまんファンだから)。今なんとなくそのことを思い出した。 あるいは時計じかけのオレンジを見た時のような恐ろしさを思い出す。 「他人に積極的虚勢を無理矢理に強いる」というのがキビキビの能力だ。本来、自発的に笑うはずの積極的虚勢を他人に強制しているという矛盾。それはおこぼれ町の住人に消極的虚勢を強いたオロチと真逆のようでもあり、同じ性質でもある。 ホールケーキアイランド編以降のワンピースにおいて、新聞会社の社長であるモルガンズが断続的に描かれていることも、『物事の表面性』という言葉を踏まえて見ると、示唆的に思える。 人間の本質と呼ばれるものが、いかにナラティブであるのか。 人間がいかに主観的にものを見ているのかを、ワノ国では痛切に表現したのだ。 差別や種族間の摩擦から「受け継がない」という意志を選択したフィッシャー・タイガー。存在そのものを道化に置かれ、強制的に虚勢を演じさせられるドレスローザのオモチャ達。 これらも大枠として、ワノ国編のテーマに近いかもしれない。 以上のことから、ワンピースは常々「嘘」という普遍的な要素に「笑顔」を意識的に絡めている。それはアーロンパークの時点ではっきりと描かれていた というのが今回の論旨だ。 不幸でも笑うことができてしまう。どれだけ不合理な選択でも、誰かの為なら虚勢を張れてしまう。それが人間の強さであり、弱さなのだろう。 長い上にわかりにくい文章だなあとか、本編のメッセージ性と食い違っているなあと思われることもあるかもしれないが、これが現時点での見解である。少しでもこの感想を汲み取ってもらえたのなら、どうかワンピースを読み返してみてほしい。面白いよ。 読んだことがないという人や、途中で読むのやめちゃったなという人も、是非。
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