

青蛙
@rm7t-sit
- 2026年10月10日
- 2026年10月1日
タクシードライバーぐるぐる日記内田正治読み終わった@ 自宅2026年読了43冊目。派手な事件とはあまり縁がなく、淡々と綴っているようだが、タクシードライバーになるに至った経緯がそもそも大変で、その中にあってこうしたものの見方、ことへの処し方をしている著者をえらいと思う。 文章も味わい深く、細かなエピソードに泣きそうになることも多々あった。亡くなった先輩ドライバーの家を訪ね、手紙と香典を置いてくる話が印象的。 本書を通じて著者のような人物に接せられたことが嬉しい。 - 2026年9月22日
警察官のこのこ日記安沼保夫読み終わった2026年読了42冊目。これまで読んできた「日記」シリーズでも特に充実していると感じた。警察学校から交番、機動隊、留置場係、刑事。おそらく警察官の中でもこれほど多彩なキャリアを積んだ人は多くないのではなかろうか。そして著者のまじめさや、そこはかとなくただよう非主流な感じが非常に好ましく、結婚やお子さんが生まれたという記述を見たときは何やらとても嬉しく思えた。 - 2026年9月11日
精神科医おどおど日記駒木爽読み終わった2026年読了41冊目。シリーズでおなじみの豊富な脚注で、AVやエロ本といった方面のことや、医師免許がないとできないバイトの日給なども書かれている。これまで読んできた中でもあけすけの度合いが強い方という印象。精神科医は変人が多いという記述と結びつく。ともあれ全体として、医者としては誠実なのだろうと感じた。双極性障害の君島さん、アルコール依存症の阿川さんの話には泣きそうになった。 - 2026年9月5日
読みなおす日本の原風景森朝男読み終わった@ 自宅2026年読了40冊目。人(詩人)と自然とのつながりを、『古事記』『日本書紀』から良寛まで論ずる。個人的に、次の記述が非常におもしろかった。 〈高貴な人、風流で粋な人など、またはそういう人どうしの利害関係や欲情を廃した友情を芳香に譬えることが、中国に古くから存在し、日本にも輸入された。その場合の芳香は蘭という香草で表されることが常であった。……ところが奈良時代の日本には、芳香を放つ梅を、この蘭と等しい意味で詩や文章に用いたようすが見える。〉(p.95) - 2026年8月22日
新編 閑な老人尾崎一雄,荻原魚雷読み終わった@ 自宅2026年読了39冊目。40代半ばに差しかかったころ精神的に少々つらい状態が続き、そのとき尾崎一雄の本にだいぶ救ってもらった。50代になったいま、幸運にも精神状態は良好になっている。そしてどのようなときに読んでも尾崎一雄の文章はいいものだと、久しぶりに読んで実感した。 - 2026年8月3日
論語のこころ加地伸行読み終わった2026年読了38冊目。 〈人間には出会いがある。出会った人のことばで終生忘れないものがある。孔子との出会いにおいて、孔子のことばを忘れなかった多くの弟子がいた。それらのことばを後になって集めたものが『論語』である〉(p.158-159) - 2026年7月12日
- 2026年7月10日
- 2026年6月28日
『機動警察パトレイバー』 寿司屋の後藤ゆうきまさみ,伊藤和典読み終わった@ 自宅2026年読了35冊目。「パトレイバー」は漫画を中心に劇場版、のちにアニメも観たが、各版で展開に微妙な差異があり、そこにまた不思議なおもしろさを感じていた。 本作は第二小隊初代メンバーのその後が知れるという点で非常に印象的だったが、その差異も今まで以上に感じられた。 香貫花クランシーが登場する一方で熊耳武緒は不在。また方舟一件が皆の共通体験として語られながら漫画版のあれやこれやに触れられないことには、つい「おや」と思ってしまう。 ともあれ。漫画を読んでいたころは遊馬や野明がちょっと上のお兄さんお姉さんだったものが、今や当時の後藤隊長はおろか、もしかすると福島課長すらも追い抜いてしまったかもしれない。そんな年齢になって、相応に歳を取った彼らの姿を新たに知ることができるというのはやはり感慨深い、いい体験であった。 - 2026年6月25日
- 2026年6月24日
聊斎志異 上 (岩波文庫 赤 40-1)立間祥介,蒲松齢読み終わった2026年読了33冊目。1670年代、日本でいえば江戸初期に書かれたらしい作品だが、古典作品というだけでなく読み物として大変おもしろい。訳者の力も大きいものと思う。読書をしたという充足感にしみじみ浸ることができた。 - 2026年6月17日
新書漢文大系(15)〔新版〕石川忠久,福本郁子読み終わった@ 自宅2026年読了32冊目。 この「新書漢文大系」シリーズは大判の「新釈漢文大系」を新書判としてダイジェストしたものだそう。 書き下し文・通釈・背景の三項目からなるが、この『詩経』や『楚辞』『唐詩選』など詩に関しては返り点の施された原文も掲載されているのが嬉しいところ。 ただし字句に関する注釈はほぼないので、通釈から意味を拾いつつ、あとは辞書に当たることになる。また『詩経』といえば私には朴訥たる民衆の歌というイメージが強かったが、本書は降神儀礼など宗教的行為と結びつけた解説が多く見られるなど、だいぶ専門的な内容となっている。 ともあれ、『詩経』が携帯しやすい新書判で読めたのはありがたかった。 なお本書には、『詩経』305篇から80篇が収められている。 - 2026年6月16日
論語の講義諸橋轍次読み終わった@ 自宅2026年読了31冊目。タイトルは『論語』の章句を抄出して詳しく解説したもののようであるが、そうではなく、全章句が取り上げられている。それぞれにつき原文、書き下し文、通釈、必要に応じ語句解説が附される。 通釈は逐語的なものではなくかなり敷衍された分かりやすいものであり、そこに著者の、何とも言えない温かな人柄が感じられるような気がする。 さらにありがたいのは原文に返り点が施されている点で、白文だとつい億劫になり書き下し文だけ読んでしまいがちになるが、本書では原文もしっかり読もうという気持ちにさせてもらえた。 全体として非常に素晴らしい、ありがたい本だと思う。 - 2026年5月21日
- 2026年5月17日
- 2026年3月28日
おくのほそ道久富哲雄読み終わった@ 自宅2026年読了28冊目。俳句の歴史を学ぶ中で本作を読んでみた。古今集はじめ古典をもっと知らねばという気持ちになる。きりがないけれど、これこそ幸せとか贅沢というものなのだろう。 - 2026年3月24日
芭蕉: その生涯と芸術今栄蔵読み終わった@ 自宅2026年読了27冊目。名著。芭蕉はずっと取っつきにくさを感じていたが、この前に読んだ小西甚一『俳句の世界』と本書によって、だいぶ近づくことができたように感じられる。ありがたい。 - 2026年3月18日
俳句の世界小西甚一読み終わった2026年読了26冊目。大変勉強になった。俳諧連歌の時代から金子兜太ら現代の俳人に至るまで、その歴史はもちろん、句誌の同人でもあったという著者の例句に対する解説がいい。 例えば芭蕉の「菊の香や奈良には古き仏たち」という句はこのように解説されていた。 ”……わたくしは毎年、十月下旬から十一月にかけて奈良を訪れるのが例であった。東大寺や二月堂はもちろん、薬師寺・唐招提寺・新薬師寺など、古香めでたき仏像を、あかず拝観して歩いたが、どの仏前にも、きまって美しい菊が飾られてあった。芭蕉のときも、きっと同じだったに相違ない。が、その情景を、客観的に写生するのだと、何か句が卑しくなる。それを胸のなかに収めて、しばらく温めておく。すると、菊の古雅な美しさ、仏像の蒼古たる高貴さだけが、ほのぼの凝集してくる。その感じを配合の技法で表現したものである。「菊の香や」であって、「菊の花」ではないところを、よく噛みしめてほしい。「香」だから、千年の昔まで心が漂ってゆくのである。”(p.164) - 2026年3月17日
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