

ショートストップ
@tabine_sora
- 2025年8月18日読み終わった高田豊「父子寮寮歌」 やけでお酒を呑むのじゃないよ 死んだ女房が恋しいからか? 女房なんかは忘れたよ碌な思い出あるじゃなし 子供育てよ大きくなれよ アブレた日だけが優しいおやじ 洗濯姿がしおらしや 今日の出面をすてるため 出面残せば仕事に出れぬ 四階建てだよおいらのウチは 窓の向こうは家族寮 ウラヤマシイなど露思いやせん ズボンはくのは寝ころんでおはき 立てばオツムにコブ出来る ナベとヤカンで三度の食事取りに行く役子供たち 私やねむたい五時だもの 門の横には事務所があって何でもくれるよ 海の風吹きゃ埃と煙 喧嘩口論たんかの声が毎夜毎夜の子守唄 刃物三昧めったにないが 起きて半畳寝て一畳ハダカの国にもボスはいる
- 2025年8月13日謎ときサリンジャー朴舜起,竹内康浩読み終わった@ 電車小説を読むことの面白みを存分に教えてくれる。そして奇妙な晩年を送ったサリンジャーが到達した境地を垣間見させてくれる。筆者の読みの鋭さに興奮しつつ、浮かび上がってくる世界の深淵に嘆声をあげつつ。 「ホールデンはこうして、どちらが死んだのかは問題ではない死、という地点に到達した。言い換えれば、そんな「死」を経験したホールデンは、もはやこの世に残された孤独な単独者ではなくなったのである。死者のために生きるという幻想にすがる必要もない。死者と「どちらか」の関係を結んだ生者として、死者との衝突で体の半分が凹んで失われたーーというより、空白を抱え込んだーー存在として、片足を引きずるようにして生きていけばよい。そして、それは決して茨の道などではないのである」
- 2025年8月9日中核VS革マル(下)立花隆読み終わった
- 2025年8月9日中核VS革マル(上)立花隆読み終わった
- 2025年8月8日
- 2025年8月7日
- 2025年8月6日ヤンキー経済原田曜平読み終わった@ 名古屋市K君 そうそう。それと、なんて言うか、今の奴は、悪いことに間がない。 原田 間? K君 俺らの頃だと、シンナーを売るとか覚醒剤を売るとか、そういったこずるいことをやってる奴がいたけど、今はそういう段階をすっ飛ばしていきな り許欺を働いちゃう。 原田 ヤンキーが二極化してるのかな。ものすごく悪いのと、おとなしい子に。 K君 変な言い方だけど、暴走族がいると悪いことが減るんだよ。暴走族が一軍だとすると、二軍、三軍の不良は、一軍が怖いからそこまで悪いことができなかった。今は一軍の暴走族がいないから、二軍、三軍が遠慮なく悪いことをしちゃってる ヒロシ 昔は悪さにも秩序があったんすね。 K君 おまわりさんも冗談で言ってたよ。「暴走族は本当はあった方がいいんだ。もう1回暴走族やってくれ」って(笑)。30過ぎて、さすがに俺は無理だけど。でも、昔みたいに怖い人が駅前に立ってないから、すごく悪いことする奴が増えたってのはあるみたい。
- 2025年8月6日
- 2025年8月5日日本共産党中北浩爾読み終わった
- 2025年8月5日@ 自宅耳を傾けすぎな政府、芸能界、出版社…… 繋がりすぎる現代への懐疑的な視点に溢れた時評集 「近代民主主義の父といわれるルソーは、「一般意志」が機能するためには有権者相互の交流はむしろ抑制すべきだと記している。ネット社会と民主主義は原理的に両立しないのかもしれない」 平成なる時代の総括も興味深かった。何かを伝えようというより遺そうとする切実な意志を感じる文章。 「平成は祭りの時代だった。平成はすべてを祭りに還元し、祭りさえやっていれば社会は変わると勘違いをし、そして疲弊して自滅した時代だった(…)。 ただひとつ、一七歳から四七歳という人生のもっとも重要な時期を平成に捧げた世代として、新元号を生きる若い読者たちに伝えたいことがある。かつて日本には大きな可能性があった。同じようにぼくたちの世代にも可能性があった(あたりまえだ)。平成の三〇年は、空虚な祭りを繰り返してその可能性を潰してしまったが、それと共振し、不毛な半生を過ごしたのはけっしてぼくだけでないように思われる。言論人でも政治家でも経営者でもなんでもいいが、ぼくたちの世代には、日本は変えられる、変えるべきだと信じた結果、結局は祭りの神輿になることしかできず、可能性を掴み損ねた人々がたくさんいる。」
- 2025年8月5日ハックルベリー・フィンの冒険 下マーク・トウェイン,西田実読み終わった「いつもおらのことをおめえさんと言ってかわいがってくれて、思いつくかぎりの事をしてくれて、いつもじつに親切だった。最後におらは、筏の上に天然痘の病人がいると男たちにうそをついて、ジムを助けたときのことを思いだした。ジムはすごくありがたがって、おらのことをジムじいやにとっては世界でいちばんの味方だと言ったり、今ではおらがたった一人の味方だと言ったりした。その時おらはひょいとあたりを見まわすと、さっきの紙が目にはいった。 おらは追いつめられた。おらはその紙を取り上げて手に持った。からだがブルブルふるえだし た。だって、右か左か、ここで最後の腹をきめなきゃなんねえことが、自分でもわかっていたからだ。おらは、息を止めるみたいにしてちょっと考えてから、心の中でこう言った。 「よし、こうなったら地獄へ落ちてやれ」ーーそしておらは、その紙を破いちまった。」
- 2025年8月5日ハックルベリー・フィンの冒険 上マーク・トウェイン,西田実読み終わった「それじゃ、せっかく正しいことをやろうとしたってなんの役に立つ?正しいことをするほうが骨が折れて、まちがったことをするほうが骨が折れねえで、しかも報いは同じならば?おらは、ぐっとつまって、それに答えられなかった。そこでおらは、そんなことでくよくよするのはもうやめにして、これから先はいつでもその時にいちばんやりやすいことをやろうと思った。」
- 2025年8月4日日記の練習くどうれいん@ 川崎市「もしかしたら、日記に挫折すれば日記を書く人生から抜けられるとでも思っているのかもしれないが違う。生きている限り、日記に挫折した人生は続いている。あなたの日記は挫折したまま、もしくは一度も書かれないまま続く。もし余白がいやなら自分で書くしかない。あなたの日記はすでに開かれている」
- 2025年8月3日遠野物語と怪異遠野市立博物館@ 遠野市
- 2025年8月2日
- 2025年7月30日ヘンリー八世(しー10-31)ウィリアム・シェイクスピア,松岡和子読み終わった「私の転落のさまを、私の破滅のもとをよく見ておけ。クロムウェル、これは命令だ、野心は投げすてろ。天使さえ、その罪で堕落した。ならばどうして人間が、造り主の似姿にしかすぎない人間が野心にすがって成功を望めるだろう? 自分を愛するのは最後にし、自分を憎む者を大事にしろ。不正が正直以上に勝ちをおさめることはない。右手には常に穏やかな平和を表すオリーブの枝を持ち、悪意の舌を黙らせろ。正しくあれ、怖れるな。目指す目的はすべて祖国のため、神のため、真実のためとせよ。その結果倒れるなら、クロムウェル、お前は祝福された殉教者として倒れるのだ」
- 2025年7月28日人間とは何か?マーク・トウェイン,古山みゆき,吉岡栄一読み終わった「「原衝動」ーこれが第一なんだよ。他人にたいする効力なんか、そんなもん二次的な問題にしか過ぎないのさ。人間は自分を犠牲にしているのだと主張するが、言葉のふつうの意味からすると、そんなものは存在しないし、また存在したこともなかったんだ。なるほど人間は、ただ他人のためだけに自分を犠牲にしているのだと、正直にもよく考えるが、それは騙されているだけなのさ。人間の根底にある衝動は、みずからの本性と教育が要求するものを満足させ、その結果として自分の魂の平安を得ることにあるんだ」 「いずれにしても、「真理」を発見したら、人間というのはそれ以上のものを求めることはしないのさ。その日を境にひたすら、片手にはハンダごて、片手には短い混棒をもって、漏れ口を修繕してまわるか、せいぜい反対者と論争するくらいのものなのさ。確かに、「一時的な真理探究者」なら無数にいるがーでも、「永遠」の探究者というのは聞いたことがあるかね?人間のまさに本性からいっても、その種の人間なんてありえんのだよ。」 「だけど、その性質は絶対に変わらんのだよ。ただ、たえず細心の注意を払って監視していることで、ほとんどいつも抑えつけておくことはできる。要するに、この気質をもっていること、それがきみの限界なんだよ。だから、いくら性格改造したところで、完成の域に達することなんか、絶対にありえないんだ。なぜなら、きみの気質そのものがときによっては、きみをうち負かしてしまうことがあるからだよ。ただし、完璧に近いところまでは到達することはできるよ。きみだって、立派に進歩したわけだし、これからさらに進歩することもできるんだからね。訓練の効果はだから、はっきりとあるんだ。無限にある。」 「われわれ人間というのはすべて、こんなふうに漠然と「私」という言葉を使っているんだ。そうせざるえないんだ。われわれはきみのいう「存在全体」のうえに君臨する、「主人」だとか「王様」だとかを想定し、それを「私」と呼ぶが、それを定義するとなると、とてもできないことを知るのだ。知性と感情とはそれぞれまったく独立して働くからだよ。われわれはそのことを認識しているから、その両方の主人である「支配者」をさがし求めるんだ。それは明確な、香定のしようのない、「私」として働くことができるのだから、われわれがその言葉を使うときには、自分がなにをいいたいのか、あるいはだれのことを、そしてなにについて話しているのかを、知ることができるのだ。だが、われわれとしては「支配者」など見つけられないとはっきり公言し、そんな探究なんかあきらめるべきなんだ。わしにとって、人間とは機械であり、多くのメカニズムからできている機械なのだ。つまり内なる「主人」の衝動に従って、自動的に作動する道徳的、知的機械装置なのだ。その内なる「主人」とは生まれつきの気質や、無数の外からの影響力や、教育などの集積によって作られるものなのだ。人間という機械の唯一の機能は、その「主人」の精神的な満足を保証することなのだ。たとえ「主人」の欲望がよいものであろうと、悪いものであろうと、そうなのだ。機械の「意志」が絶対であり、それに機械は従わねばならないから、いつだってそうしているのだ。」 ◎われわれは機械でしかない。しかし、その機械は複雑で、われわれ自身にもそのメカニズムを知ることはできない。だから自分にはその機械としての限界が存在する。しかし、他方で人間は自らのために外部環境を整備しトレーニングをすることで、その限界に漸近することができる。われわれは、常にそのために行動するべきだ。他者のため、自己犠牲などという美辞麗句に囚われるべきではない。とにかく、自らのリミットを押し広げる。あるいはリミットまで拡張する。われわれは複雑である。しかしわれわれの思考は単純である。そのことを直視し、生きてゆくこと。アイロニーとユーモアの思考の果てに、行き着いた人間観の到達点なのだと思う。
- 2025年7月25日ヴェニスの商人シェイクスピア,福田恒存読み終わった旺文社文庫 大山敏子訳を読む 「だが、おまえ、みすぼらしい鉛よ、おまえは、なにかを約束するというよりは、おどしているようにみえるが、おまえのその青白さが、雄弁よりももっとわたしの心を動かすのだ、だからわたしはこれを選ぼう」 「つまり、正義だけを求めてゆくのでは、われわれはけっきょく救われないのだ。われわれは神に慈悲をお祈りする。そしてその祈りこそは、われわれすべてに、互いの慈悲をほどこしあうことを教えてくれるのだ」 「パッサーニオウ、その指輪をあげてくれないか、もちろん君の奥さんの命令もわかるけれど、でもあの人はそれをあげるだけの値うちはある。それにぼくとの友情も考えてみてくれ」
- 2025年7月25日読み終わった「「次の一文」を更新し続けるためにこそ、読み直しと書き換えを絶えず繰り返し必要があるのです。私は全部書き終わってから推敲するよりも、こうした細かい行きつ戻りつの方がはるかに有効だと思っています。自分の内なる「作者」と「読者」に対話をさせながら書いていくこと。そしてこの「対話」は何よりもまず楽しくなければならない。」 「結末は世界の終わりではない、もし始まりなのだと考えてみること。言い換えれば、それは要するに、とりあえずの終わりに過ぎない。読者から読者へと手渡されるバトンが「結末」なのであって、そこがゴールなのではない」 来た球を打ち返す脊髄反射 書き留められたメモとフレーズが持つ「潜在性」と「喚起力」
- 2025年7月24日坊っちゃん改版夏目漱石「けちな奴等だ。自分で自分のした事が云えないくらいなら、てんでしないがいい。証拠さえ挙がらなければ、しらを切るつもりで図太く構えていやがる。おれだって中学に居た時分は少しはいたずらもしたもんだ。しかしだれがしたと聞かれた時に、尻込みをするような卑怯な事はただの一度もなかった。したものはしたので、しないものはしないに極まってる。おれなんぞは、いくら、いたずらをしたって潔白なものだ。嘘を吐いて罰を逃げるくらいなら、始めからいたずらなんかやるものか。いたずらと罰はつきもんだ。罰があるからいたずらも心持ちよく出来る。いたずらだけで罰はご免蒙るなんて下劣な根性がどこの国に流行ると思ってるんだ。金は借りるが、返す事はご免だと云う連中はみんな、こんな奴等が卒業してやる仕事に相違ない。全体中学校へ何しにはいってるんだ。学校へはいって、嘘を吐いて、胡魔化して、陰でこせこせ生意気な悪いたずらをして、そうして大きな面で卒業すれば教育を受けたもんだと癇違いをしていやがる。話せない雑兵だ」
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